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22話

「いけませんわ!フローラ様が現地に向かわれることは危険が多すぎます。」


私がそう言うと、オーディン侯は私を怒鳴りつける。


「何だと!?今向かわないとフローラ様の支持が薄くなることくらい考えつかないのか!?」


「そう言ったことを言っているのではありません。現地に向かうには、防護性能の高い服が必要ですわよね。ほとんどの場合、それは鎧です。小柄なフローラ様に合う鎧、あります?白龍女性騎士隊の鎧でも大きいと思いますわよ。」


「しかし…。」


「まさかフローラ様に、防御手段がない状態で魔物のいる場所に行けなんておっしゃいませんよね。」


そこまで言うと、オーディン侯は黙ってしまった。




「新しくフローラ様に合う鎧を作っている間に汚染症が広まってしまったら元も子もないですわよ。士気の向上については別の策を考えなくてはいけません。」


「では、この件については私が考えておきます。」


フローラ様のその声で、士気の向上をどうするかという話題は強制的に終わらされた。



汚染症について他に新たな報告もなかったため、私たちはまた途中退席となった。


アーネストと廊下を歩いていると、後ろからフローラ様も駆けてくる。


「…ねえシャル、フローラ様。しばらくオーディンの動向に注意した方がいい。」


「それはどういうこと、公子?」


「さっきまでオーディン侯がシャルを睨んでいたのですよ。…シャル、気をつけてね。」


「大丈夫よ!私、多分斬りかかられるくらいなら対処できる。」


アーネストにそう言うと、アーネストは「まあね〜。」と笑っていたが、フローラ様は首を傾げた。



「公女は剣術か何かに長けているの?」


「いえ、シャルは3属性の魔法が使えます。」


「なるほど、公女は加護の子なのね。…えっ、3属性!?」


魔法が使える人は加護の子と呼ばれるの。理由は知らない。


普通は1属性のみだけど、私はなぜか3属性使える。まあさほど強いものでは無いけどね。


「すごいわね!ちなみに何が使えるの?」


「防御、物体操作、水ですね。」


「わあ、便利なものばかりじゃない。私も1つ持っているけど、私のは氷よ。」


フローラ様は「強いけどあまり使えないわ…。」と言った。



それでも魔法持ちは全人口の10%にも満たないから、持っているだけですごいと思うけどね…。


私の魔法だって3属性とはいえ物体操作は重いもの移動できないし水なんて手のひらに少し出すぐらいしかできない。


使えるのは防御だけだけど、騎士がいるからあまり使う機会もない。



ここまで言えばわかると思うけど、魔法を持っててもそれが活かせる人はほんの一握りなの。

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