18話
翌日。
アーネストの言った通り、私はお父様に連れられて会議に出席していた。
この会議には皇帝陛下も出席されている。
でも、今日はまだ情報が少ないのか、「現在、年齢や性別関係なくいろんな人が病にかかっているようです。魔物は討伐を開始していますが討伐隊がこの病にかかることもあります。」で原因不明の病と魔物についての報告は終わった。
そこからはもう私に発言権がありそうな話題はなく、会議中暇でしょうがなかった。
チラッとアーネストを見ると、アーネストも退屈を必死に隠している。
「シャル、すごいね。あの暇な会議中ずっと表情を崩さず微笑んでたでしょ。」
体感3時間の会議がやっと終わり、廊下に出ると、アーネストが話しかけてきた。
「もうこれは妃教育の賜物よね。退屈でも仮面のように笑顔を貼り付ける。」
「俺、もう退屈でしょうがなかったよ。顔に出てたと思う。」
「退屈だったのは私も一緒よ。…アーネスト、原因不明の病について何か調べたこととかある?」
アーネストにそう振ってみると、アーネストは困った顔でこう言った。
「いや、さっぱり。そもそもでまだ情報が少なすぎるよ。」
「そうよね…。いくつかこれかも?っていうのはあるんだけど、まだ断定できない。」
「明日も会議があるんだろ?明日には何かわかるといいな。そもそも今日みたいな会議じゃシャルがいる必要ないしね。」
◆
次の日の会議では、原因不明の病についての情報が入ってきた。
「疫学に基づいて調査を実施しておりますが、今のところ原因について詳しくはわかっておりません。また、病にかかった者の特徴に一致する点が細かく探しても見当たらず、新たな病の可能性もあります。」
これは本当に新しい病である可能性が出てきたわ。
そうなると頭が痛いわね。
大流行してしまうかもしれないもの。
…あれ、ちょっと待って。
患者の症状についての情報がないわ。
「あの、少しよろしいでしょうか?病についてのことなのですが…。」
「なっ、女がなぜ口出しをする?」
真っ先に文句を言ってきたのはオーディン侯爵。
しかし、陛下がオーディン侯爵を睨みつけ、侯爵は黙り込む。
「エステリア小公爵、続けてくれ。」
「はい。…この病の患者の症状を教えていただきたいのです。また、魔物の種類を教えてください。」
「症状はいくつか種類があるそうですが、体の一部が黒もしくは茶色に変色し、重度の頭痛と高熱が続き、変色した部位は重くて持ち上げられないと言った症状が多い印象です。そのほかには、髪の毛が変色したり眠り続けてしまったり…。」
なるほど。
「魔物は主にペルアテが出現しているそうです。あと、ギィゲオとヴィミセットも少し出現しております。」
ペルアテは大型のイタチみたいな魔物、ギィゲオとヴィミセットは両方ともウサギのような見た目の魔物ね。
この日もこれ以上進展はなく、次の話題に移った。
でも、これで病についてだいぶわかってきたわ。他の方はわかっていないようだけど。




