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14話

「あ、アーネスト…。お前もシャルローゼの方を持つんだな!?じゃあリンドガルト家も取り潰しだ!!」


「おい、姉上は小公爵だって何回も言ってるじゃねーか。」


「大体、父上はなぜエステリアとリンドガルトを優遇する!?つけあがるばかりではないか!」



そこまでアランが言ったところで、皇帝陛下の声が響いた。


「アラン。いい加減にしろ。」


「ち、父上…なぜですか!?なぜあいつらの肩を…。」


「愚か者が!!エステリア、リンドガルト両家が貴族からも民衆からも慕われている理由がわからないのか!?」


陛下がものすごい剣幕で怒鳴られたため、アランは怯えながら返す。


メイはアランの後ろに隠れていた。


「メイ、怖い…。後ろで睨んでくるシャルローゼ様たちも怖い…!」


「少し我慢してくれ、メイ。」


アランは怒り心頭な様子の陛下に、さらに私たちを蔑めるようなことを言った。



「りょ、両家の先祖が建国の英雄だと言うことは教わりました!ですが、それは初代両公爵の話でしょう!今の両家を優遇する筋合いはない…。」


「それは今の皇家がカルバーナ家である必要がないと言っているようなものだが?…おい、近衛騎士。アランとメイを反逆の疑いで捕えろ!」


陛下は中々折れないアランにとうとう怒りがピークに達したらしく、会場の警備にあたっていた近衛騎士を呼び、アランとメイを捕えさせた。


「シャ、シャルローゼ様!皇妃は皇后を支える存在でしょ!?アラン殿下に仕えて!!!騎士さんに私を離すように言って!」


「あら、それはできませんわ?私はエステリアの小公爵ですもの。私は陛下に仕える存在ですわよ?陛下の決定に口を出すつもりはありませんわ。」


アーネストやリオン達も因果応報だとばかりに頷いている。



そして、メイとアランは近衛騎士に引きずられて会場を出て行った。





「改めて…愚息が大変な迷惑をおかけした。しかも、貴族が集まるこのパーティーで。本当にすまなかった。」


混乱が落ち着いてきた頃、私たち二大公家が揃っているところに陛下が来られて頭を下げられた。


「陛下。頭を上げてください。この前もこんなやりとりをしましたな。悪いのは殿下でございます。陛下ではありません。」


「ほんっと、アラン殿下は姉上の事わかってないな!フローラ殿下は…。」


「ちょっとリオン様!それ以上はダメですわよっ。」


文句を言ったリオンをベアトリスちゃんが止め、リオンは口をつぐんだ。



「いや、それがな。今回の件で、フローラを次期皇帝にしようかと思ったのだ。フローラにも継承権はある…と言うか、女性の継承権が認められた今、フローラの継承序列は第2位だからな。」


確かに、フローラ殿下は第2子で、さらに皇后様の子だから継承序列が上位なのね。


「アランはあんな様子だからな。実際フローラの方が民から慕われておる。」


「…フローラ殿下を次期皇帝にされるかは陛下のお考え次第ですが、まだ貴族には女系をよく思わない方も多い。と言うか法が改正されてからまだ日が浅いため当然ですな。そのあたりはよくお考えになった上でお決めください。」


リンドガルト公爵がそう言うと、陛下も頷いた。


「ああ、噂には聞いていたが女系をよく思わない貴族がいるのは本当だったのだな。よく考えることにするよ。」



そう言って、陛下は会場から出て行かれた。

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