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第二章 2度目の転生(3)ある日、森の中。

いとし子を真っ裸で森に放り出すって....。



 彼は人生で経験したこともない大きな危機に直面していた。鈴木裕太としてどころか、前世のマイヤーとしての記憶においてもこれほどの危機はなかったであろう。


 いや、単純に命の危機という様な事であれば、職業軍人として50才で戦死するまで常に戦線にいた前世のほうが余程波乱に満ちてはいただろう。


 そうではないのだ。彼は今、フリチンコで見知らぬ森の中、4人の若い妙齢の女性たちにばったりと遭遇しているのだ。


 「........!!!」「!?!?!?ファッ?」「・・・っ、で、でか・・・い、いや、何でもない」


 プロシアの19世紀の軽装騎兵の様なライトメタルアーマーを着て片手剣を持った16~7の女性が、目と口で3つの〇を作って固まっている。


 その後ろでは、中世の魔女の様ないで立ちで身長よりも長い杖を持った同年代の女性が銅像の様に固まってガン見している。

 そして残りの2人、神官らしき女性と皮鎧を着て弓を持った女性が、両手で顔を隠しつつ実は指と指の間からしっかりとガン見してきており目線が痛い。


 裕太は両手で股間を隠しつつ、滑るように静かに、ゆっくりと後ずさりして近くの木の陰に隠れて顔だけ幹の横から出して、言った。


 「けっして怪しいものではございません。」



  「「「いや、怪しい以外の何物でもないでしょ!!!」」」


 4人全員から至極ごもっともな突っ込みを受け、さすがにいたたまれずに裕太は顔をを引っ込めて言った。


 「ごもっともですが、困ってるです。何か着るものをかしていただけないでしゅか?」


 緊張のあまり裕太は噛んだ。

 それを聞いた4人は思わず笑いがこぼれ「変態ではないようだし、一応助けてみるか。」と背負った荷物から予備の服上下を取り出して「とりあえず着て!」と裕太に渡してくれた。



 慌てて服を着て4人の前に裕太が出ると、裕太の顔を見た4人がいきなり顔を赤くしてわたわたしだした。


 「へえ、エルフって初めて見るけど、き、綺麗な顔してるんだね・・・・。」


 ライトメタルアーマーの女の子が、チラチラと裕太を見ながら顔を赤くして言った。

 すると弓を持った娘が「いや、ま、前に何度かエルフ見たことあるけど、こんなにきれいな顔してたエルフいなかったよ。」と、やはり赤い顔をして言った。


 裕太は(それ今言う?)と思った。


 真っ裸で出合い頭で最初にばったり遭遇した時、顔を見ているはずなのに。じゃあ最初はドコを見ていたんだよ!と突っ込みたくなったが自分にも黒歴史なので蒸し返すのをやめた。


 「服を貸していただきまして、本当に助かりました。ありがとうございます。」

 裕太が頭を下げてお礼を言うと、魔女の恰好をした娘が愕いて、「高慢なエルフが頭を下げてお礼を言うなんて!信じらんない!」と目を丸くして言った。


 「き、気にすることはないよ。困ったときはお互い様さ。それより、私はリリア。」

 とライトメタルアーマーの娘が右手を差し出して言った。


 裕太はその手を握って握手しつつ(この世界でも握手の習慣があるんだな)と若干安堵しつつ名前を名乗ろうとして、ふと自分が何者なのか考えてしまった。鈴木裕太でもありフランツ・フォン・マイヤーでもある。一体僕は何者なんだ、と。


 「あー、無理に名乗らなくてもいいよ。ほ、ほら、エルフにはエルフのスタイルとか制約とかあるんだろうし。」


 リリアが慌てた様子でフォローしてくれるが、「僕は裕太。よろしくね!」

と笑顔で名乗れる自分がそこに居た。


 「ユータね!よろしく!」

 リリアが真っ赤な顔で握った手を振ってくる。それを見たほかの3人が「「ずるーい!リリアだけ!」」と自己紹介と握手を求めてきた。


 魔女っ娘はアリア、16歳で古代語魔法の魔術師との事。

 神官は治療と享楽の神マラクに仕えるシエラ。16歳。

 アーチャー兼シーフのエテル、15歳。

 そしてリリア、17歳。


 4人は冒険者との事で、この世界の冒険者ギルドと言う組織? に所属するDランク冒険者パーティー(四つ葉の新芽)とやらで、リーダーはライトメタルアーマーの女軽戦士リリア。4人の中では唯一のCランク?だそうだ。


 「とりあえず、何があったの?」

とエテルが聞いてきた。そりゃそうだ、真っ裸で森をうろつくまともな奴はおらんがな。


 「精霊界から初めて出てきたんだ。」

と裕太は途中経過をほぼ省略していった。うん、嘘じゃないし。


 「へぇー!じゃあ、も、もしかして、ハイ・エルフ!?」とアリアが愕いた顔で裕太を見つめ、すぐに顔を赤くして顔から眼を逸らした。


 「うん。(多分)ハイ・エルフだよ。」

と裕太が言うと4人はまるで宝石を見るような目で裕太を見つめ、そして顔を赤くして眼を逸らした。


 「と、とりあえず、町に戻ろう。」


 リーダーのリリアが提案すると


 「ユータも一緒にきなよ。行く当てがあるわけじゃないんでしょう?」とエテル。

 「もうすぐ日が暮れる。夜の森は死の危険があるよ。一緒においで。」

 「町まで行けば危険はなくなります。行きましょう、ユータさん」と、皆が誘ってくれた。


 「ありがとう、お願いします。」と裕太は好意に甘えさせてもらうことにした。






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