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第二章 2度目の転生 クーアラント北方聖教国・スオミ城塞都市防衛戦 (殲滅・上)

更新お待たせいたしました。

********************************************



 

 「荷物は持つな!すべて捨てろ!」「急げー!直ちに避難するんだ!時間がないぞ!」


 まともな守備兵や一部の下級士官たちがアグラヤルビ将軍の命令に従い、住民の城塞都市外への避難を誘導している。だが、突然の攻撃を受けたためと人口のあまりの多さから北門へ続く大通りは圧死者が出てもおかしくないほどの大混雑で避難は遅々として進まない。


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 「ダメだ、とても間に合わない。」



 撤退戦の指揮を任された主席副官の都城歩兵隊副隊長キール名誉勲爵は汗だくになった顔を袖で拭き、反乱軍の攻撃と放火により黒煙の立ち上る都城と中心市街地を見やり呟いた。

 

 「北門は避難民で飽和状態で前に進みません!」

 

 部下が悲痛な声で報告してくるが、実質出口になるのは北門のみで他にどうしようもない。スオミ城塞都市には、北門と南門しか無いのだから。南門に敵が攻撃を仕掛け、都城周辺の都市中心街が反乱軍との激戦のど真ん中である以上、北門より脱出し北国街道を副都ヴィーボルニアに向けて北上するしか生き残る手段はない。


 「やむを得ん。全部隊、北門門塔横の守備兵通用小門より小跳ね橋を下ろして脱出を開始。今後の防衛戦の為に兵達が必要だ。現在までに北門より避難できた民のみを守りつつ、副都ヴィーボルニアに向かい撤退を開始しろ!」

 キール歩兵隊副隊長が命じると、「指揮官殿!この後向かうヴィーボルニアは、ここに残った住民はどうなりますか!?」と平民の下級歩兵士官が血相を変えて詰め寄ってきた。


 元は平民出身でヴィーボルニアで生まれ育ったキールは後ろを向き、血を吐くような声で言った。


 

   「もはや、救う手立ては無い。」



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 「涜神の輩、アグラヤルビを打ち取ったぞ!!」


歓声とともに槍の穂先に突き刺されたアグラヤルビ将軍の首級が高々と掲げられる。


 馬上にて捧げて悦に入っているのは、ヴィーボルニアに隣接する領地を持つランメットマー衛都準伯爵である。ヴィーボルニアの守りの為に隣接領と衛都ユリヴェデンを聖王より任されながら今回の戦いではあっさりとビザニア帝国/ウェストラントに寝返った狂信的信徒で、大神フェルトノーラの忠実な僕であると自身を肯定している。そのため、第三従属神フィーネリアを擁するビザニア帝国に組することが正義でありそのような加護を得られない北方派と聖王が異端である、と高々と宣言していた。



 周りでは同調する貴族や士官、狂信的な兵たちが住民を見境なく襲い切って回っている。


 スオミの神殿に祈りを捧げ、太守イルマリネン第二大主教に拝謁する為、たまたま寄子の貴族や配下の私軍の護衛隊と共にスオミを訪れていたランメットマーはこの事態に遭遇して驚き、イルマリネン太守に対しフィーネリア女神の降臨について詰問し狼狽えてまともな回答が出来ない彼と北方正教を見限り、その場で第二大主教イルマリネンを切り捨てこの蜂起の音頭を取っていた。


 「たすけてー!いやぁああ~!」「グワーッ!なぜだぁ!?」「せめてこの子だけは・・ぎゃっ!」


 街路や石壁には血飛沫や血の池・血の川が溢れ、首や手足の無い遺体・内臓をぶちまけられた男女の無残な骸が至る所転がっている。幼児や赤子にも、彼らは容赦しなかった。

 「不信心の下賤の者どもを殺し尽くせば、我々もフェルトノーラ大神の寵愛を受けられる!」

「そうだ、殺し尽くせ!フィーネリア様に我らは正しき道を進んでいるとお見せするのだ!」


 ランメットマー衛都準伯爵は同調蜂起した貴族や兵達に語り掛ける。

「さあ、南の大門を開け。ビザニア軍に参戦しているウェストラントの同輩達に合流し、共に進むと伝えようではないか!」「そうだ、皆で迎えよう!彼らも分かってくれているはずだ!」


 反乱貴族たちが兵たちを連れ、南大門に小走りに向かっていく。


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 (この不信心者供めが!)


 城塞都市内の様子を傍観していたビザニア帝国軍内にいたホルティ大司教以下のウェストラントの従軍司祭たちは、こちらに合流を希望するとの反乱軍からの使者を今後の占領地の統治に役立てる為に受け入れようとしているモルガン侯爵以下ビザニア帝国軍首脳部を離れたところでにらみつつ、殺戮天使・第三従属神フィーネリアに念じた。



  「薙ぎ払い賜え。」



 突然空に、無数の光の玉が渦巻いた。






出来ましたら、評価や感想をお待ちしています。宜しくお願い致します。

すみません、間違えて完結済になってました。

まだ続きますー。

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