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第二章 2度目の転生(9)戦火の足音

戦火の足音が聞こえてくる。

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 「これはこれは、お待ちしておりましたぞ。よくぞ参られた。」




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 帝都ビザンチウムの皇室迎賓館( 憂無宮 ) 海鷲の間で、ビザニア帝国副宰相のフィエノールト侯爵は客人を前に機嫌をうかがう様な作り笑顔をして楽しげに言った。



 「ルグナ枢機卿猊下。」



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 *神聖ウェストラント西方聖教国。




 唯一神フェルトノーラの西方派を信奉する政教一致国家。フェルトノーラ聖教はこの世界3大信仰神の内最も勢力が大きいが、クーアラント北方聖教国の北方派と神聖ウェストラント西方聖教国の西方派に分裂しておりお互いに相手を異端であると狂信的に嫌悪しその絶滅を( 神の慈悲 )であるとして宗教戦争となっている。



 「貴国皇帝陛下のご英断に教皇イノケンティウス7世聖下は大変なお喜び。我が西方派を正統と公認し、北に聖なる軍を進める所存であらせられるとか。これにて異端どもに大神の怒りの鉄槌が落ちましょう。」


 ルグナ枢機卿は、フィエノールト侯爵に自分の言葉に陶酔した様な顔で


 「そのために聖下より使わされました。土産の品をこれへ。」


 と随員の使節団に命じた。



 室内に運び込まれたのは、2m四方程の白い箱で、大きく西方教会の神印が描かれている。



 「これは聖秘儀により、教皇聖下が4人の聖女をフェルトノーラ大神に捧げ下賜されたアーティファクト (契約の箱)。開ければ大神の怒りが異端の衆徒を焼き尽くすであろう。」



 「必ずや北の異端共に我が軍が鉄槌を落として御覧に入れましょう。」



 フィエノールト侯爵は、後ろに控えた閣僚や文武官達に振り向かずに言った。


 「では動員計画通り、直ちに10万の予備役を招集せよ。古代の叡智たる魔導機の整備と起動も、すでに半年前より準備はできておる。」




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 その5日後、ビザニア帝国は失われた筈の古代魔導機を多数含む15万の軍でクーアラント北方聖教国東北部の未踏の国境線を突破。


 囮役に翻弄されていつもの小競り合いと油断していた中部平原防御の要、キルナ要塞線駐屯のクーアラント国境警備軍8千を南下した別働隊が殲滅するとともに主隊は先行して北上、クーアラント第三の都、城塞都市スオミを包囲した。




 僅か半日の攻城で1万1千の軍が守る堅固なそれを落しビザニア軍は市街へ突入。




 そこで起きた惨劇に周辺諸国は震撼した。







次は城塞都市スオミ攻防戦。

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