表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/57

笑顔溢れる今日この頃に。

 ──そして、翌日。


 いつものようにしろうさぎさんは木陰で本を読みながらうたた寝をしています。すると今日もまたそんな彼女の目の前の草むらが揺れビクッと体を震わせ目を覚まします。


「しろうさぎさん、しろうさぎさん!! 起きてますか!? ボクです、スライムです!!」

「あ、おはようございます……スライムさん。って、あれ? 何か昨日と全然雰囲気が……」

「わ、わかりますか!? さすがは、しろうさぎさんです。あ、おはようございます」


「は、はい。なんていうんでしょうか……とても、満面の笑顔でいらっしゃいます」


「えへへ、そうなんですよぉ。実はですね、今日ボク……じゃないや。ボク達、はじめて冒険者さん達に勝ったんです!!」


「え!? 本当ですか!? それは凄いです。おめでとうございます!!」

「はい!! それもこれも全部しろうさぎさんのお陰です」


「私の、ですか? でも、私は昨日ただ言葉を贈っただけでその他には何も……」


「いいえ、その言葉があったからやれたんです。だから……ねぇ、みんなもこっちにおいでよ!!」


 すると目の前の草むらがゆらゆらと揺れて、わらわらと一斉に彼女の前に現れたのはスライムさん達の群れ。その数、ざっと数えて100匹以上。目を丸くしてたじろぐ彼女に向かってスライムさん達は言います。


「しろうさぎさん、今回はボク達の悩みを解決してくれて、どうもありがとう!! 汝自らを知れ。ボク達はこの言葉を一生忘れません!!」


「あ、あはは、そ、それは、どう致しましてです」


 そうして、しろうさぎさんのはじめてのお悩み相談はちょっと引きつった自身の笑顔と満面の笑みで溢れるスライムさん達の笑顔でその幕を閉じたのでした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ