<Prologue> 不穏な夜
本作は第1部〜第3部の全3段階で構成していて、それぞれ『魔法』『恋愛』『絆』をメインテーマとして描いています。
「何でしょうか、この小さなエネルギーは?」
私は、自室のモニターをじっと見ています。そこに映っているのは、1つの小さな町『星波町』。
そこから、正体不明の謎のエネルギーが感知されています。
「まだ小さいから問題ないとは思いますが・・・」
私は数秒間考えた後、兄さんにメールを打って、星波町に向かうことにしました。とりあえず原因となるものを調べて、兄さんに報告するくらいなら、危険はないと判断したからです。
「飛翔(fly)」
私は空へ上がると、少し急ぎ足で現地に向かいました。
星波町の上空までくると、私は術式を解いて降り立ちました。
「・・・変わりましたね、この町も」
久しぶりに見た町は、昔とは随分と変わっており、少し淋しく感じました。
ふと町の奥へ視線を向けると、何かが光っているように見えました。
エネルギーの反応もそちらの方角から出ているので、私は確かめることにしました。
やがて、とても広い場所に出ました。そこは、周りを緑で覆い、町を一望できる平地でした。
「・・・よくここで、三人一緒に遊びましたね」
ふいに、仲の良かった幼馴染みの兄妹のことを思い出しました。
「今もこの町にいるのでしょうか・・・」
と、あまり思い出に浸っている場合じゃありません。光はこの先の神社の裏から光っているように見えました。
私がそこへ歩を進めようとしたとき、
『ゴゴゴォォーッ』
突然、大きな地震が起きたかと思うと、光がとてつもない大きさで輝き始め、視界が白一色になりました。
「きゃあぁぁぁぁ!!」
瞬間、意識が次第に薄れていくのを感じました。仰向けで倒れている私が最後に見たもの、それは・・・・
『ねじれた空』でした。