絶対に私は百合じゃないんだから!
練習用に書いてみた即興小説です。
高校二年生の私、瀬戸口春奏には好きな人がいる。名前は西島蒼太。蒼太は幼稚園の頃からの幼馴染だ。
私は成績もいいし友達も多くて片思いもしているから、順風満帆な学園生活を送っているように見えるかもしれない。
だけど……だけど! そんな私にも頭を抱えたくなるようなことが起きてしまったの!
それは、私のことを好きな女の子がいるんだよね……。名前は三条あやちゃん。
はっきりと告白されちゃったし、もちろん、私も断った。
それでも、諦めれないみたいでアプローチが続いている。拒もうとすると、泣きそうな顔するから私も強く言えないでいる。
そうして、私は今日もあやちゃんからアプローチされていた。
「春奏ちゃん、あーん」
あやちゃんは箸でつかんだ卵焼きを持ってくるんだけど、ここ教室! ほら、蒼太もなんか変な目で見てるし、まずいって。
「い、いいわよ別に……。自分で食べれるし」
「え……、嫌だった……?」
私が拒むと急に眼をウルウルさせて、悲しそうな表情をする。そんな顔をされると私としても拒めなくなってしまって、
「もう……ほら」
そう言って口を開けてしまう。
「えへへ、やっぱり春奏ちゃんは優しいなぁ」
とろけるような顔で、卵焼きを半分、食べさせてくれた。
何で半分……?
「じゃあ、私も──」
そういうと、残りの卵焼きを自分で食べた。
「間接キスしちゃったね……」
私の耳元で、ボソッと呟くと、ふーと息を吹きかけた来た。その感触に私は思わず、ゾクッとしてしまった。自分でも急激に顔が熱くなっているのがわかるし、心臓も破裂しそうなくらいにドキドキしている。
「あ、あんたねぇ……!」
「もしかして、……意識しちゃった?」
「も、もーう! あやのばかぁあああ!」
そう叫ぶ私に、あやは獲物をしとめる肉食獣のような眼を向けている。
「次は何が食べたい? …………私の可愛い春奏ちゃん♪」
全身が震えるようにゾクッとしてしまった。
あやの目よりも私へのアプローチよりも、私自身、そこまで嫌じゃなくなってきたっていうのが一番怖い。
(がんばれー、がんばれー私。負けるなー。相手は女の子なんだぞぉー)
こうして、私は日々、同性愛からの暴力におびえている。
な、流されないんだからね!
最後まで読んでいただきありがとうございました。感想お待ちしています。
次話投稿とかはありません。