助太刀
いまさらながらこれが僕のステータスだ。
ハゼル・ドーセット Lv.15
種族 旧人類『アンシエント・クローン』
職業 発明家
サブクラス ???(非表示)
HP 35/50
MP 2100
STR 8
VIT 11
INT 1080
MID 3
DEX 37
AGI 30
LUK 320
スキル(0SP)
■称号
【スライムジェノサイダー】【ラビットジェノサイダー】【人類の敵】
■種族固有
【クローンナンバー】【古の知性】
■生産
【試作Lv.10】【霊感の閃き】
■収集
【採掘】【採取】【解体】
■薬学
【処方Lv.10】
■???
【???】
■鑑定
【古の記憶】【写真術】【鑑定Lv.10】
■解除・防止
【???】
■耐性
【水属性反射】【鑑定無効】
■趣味
【昼寝】
【ラビットジェノサイダー】:兎系の敵に恐怖状態付与。与ダメージ増加。
『ラビットジェノサイダー』が近寄ったとみるやケイオスラビットの敵意は方向を変えた。『ラビットパニッシャー』よりは恐ろしくなく、かつ倒さなければ厄介な敵には変わりないから、これは妥当な判断といえる。
機械兵がウサギを攻めあぐねているのはおそらく『移動速度』の問題だろう。あいつ僕よりAGI低かったもんな。先ほどから機械兵がにじりよるたびウサギが脱兎のごとく逃げるというパターンが繰り返されている。『パニッシャー』スキルであの時のように拘束が出来ないのはおそらくボス補正のようなものが働いてるのだろう。つまり僕になにが出来るかといえばまあ機械兵が接近出来るまで『囮』役として兎を移動させないことだ。
ビニール傘を両手で構えて、
「さあ来いウサ公!」
ダークラビットと同じ、ジャンプ攻撃のモーションに入るケイオスラビット。
・・・なるほど、そこはケイオススライムと違うのか。
誤算だった。スライムの遠距離攻撃にはこの傘は耐えられた。
このジャンプ攻撃には・・・多分大丈夫だ。うちのギルド謹製の逸品だから。
問題は『僕の腕の強度』のみなのだ。
「・・・っぐ!いたたた・・・」
枝の折れるような音が左腕から聞こえた。僕はとある理由で痛覚設定をOFFにできない。
故に現実と同じとまではいかなくとも、うん、結構痛いな。
まあ腕はもう一本残ってるから、もう一撃は耐えられると思ったんだけど。
右腕が痺れて傘を取り落とした。あ、ダメだった。
拾う間もなくウサちゃんの次の前足が僕に振り下ろされる。
出来るだけの時間稼ぎをした。あとは機械兵に任せよう。そう諦めた時、
「ハゼルさん!あぶない!」
横合いから『小さな黒い棺桶』が飛来して、ウサちゃんの振り下ろされた前足にあやまたずヒットした。枝の折れるような音が前足から聞こえた。あれ結構痛いぞ、僕知ってる。
おかげで前足は逸れて僕のすぐ横の地面に叩きつけられた。
「+3!」
まだ痺れが残る右腕で傘と小さい棺桶を抱えて、+3の居るところへ。無事ウサ公の攻撃範囲を離脱した。