ゼロタート
とあるところに、微かな緑を残した痩せ細った土地に小さな村がありました
ある日村に神が手を差しのべてくれました
人間は最大限の敬意と感謝を持ち、差し伸べられた手を取ることにしました
村は最低現にだが渇きと飢えから解放されました
だが、それもそう永くは続かなかったのです
人間はいつしか、更なる豊かさと欲望が胸を渦巻き始めた
それは次第に大きくなり、敬意は慾望に感謝は強欲に変わっていきました
しばらくして人間は神を無力化し手中に納めることに成功しました
人間はいつしか莫大な富を得ていました
がそれも長くは続かなかった
迅雷と豪雨が村を襲い、無力化した神が目を醒ましてしまいました
心優しかった神は怒り、村人の命を奪い、水脈を奪い、土地から広がりつつあった緑を奪いました
土地は乾燥しきった砂漠となり果ててしまいました
ですがそれでも神の怒りは留まることを知りませんでした
...どうやら気を失っていたらしい
目を開けると、眼前には食らい付くように膨れ上がった砂丘があった
その砂丘の口に吸い込まれるように、一人の少女は落ちていく...
意味を成さない言葉を吐き出しながら、少女に手を伸ばす...
手も、声も、届かない...聞こえない...救えない...
そして少女は涙を空に置き去りして、笑みを浮かべ、砂丘に、音もなく食われていく...
涙と共に、声なき声を僕に届けて...
「ーーー ...」