メイド
魔力を感じる訓練をしてから一週間がたった。流石に食べる寝る以外にやることがないだけあって、かなりの時間をこの訓練に費やした。ただ問題を発見した。訓練の成果で魔力を動かすこともできそれによってテンプレ道理に魔力を増やすことにも成功している、だがしかし、俺は未だに魔法が使えない。
メイドさんが魔法を使っているのを見た限り、発動前に魔法陣?みたいな物が存在するはずなのだ。そこで俺はある結論に至った。この世界もしかして魔法使う前に魔法陣書かないといけないじゃね?っとなったわけだ。そこで、魔力チートを目指すべく、今まで道理魔力と思われるものを増やすのと同時進行で、ハイハイができるようになることが次の俺の目標だ。ちなみにこの世界に転生して一番初めに必死になったのはこの世界の言葉を理解できるようになることだった。
そう言えば最近メイドさんが俺にちょっかいをかける回数が増えた。転生したと気づいてからいろいろなことに反応していたからなのか、常に色々なちょっかいをかけて俺の反応を見て楽しんでいるように見える。この前なんてメイドさんが魔法を使っていたから参考にしようと思ってじっと見ていたら、俺に向かって火の球を飛ばしてきた。幸い俺にぶつかる前に火の球が消えたので怪我が無かったものの、普通の赤ちゃんだったら泣いて驚いてるぞ、あのメイド喋れるようになったら絶対にママに言いつけてやるんだから覚えてなさい。べ、別に怖くなんて無かったんだからね!勘違いしないでよね!!うん、誰得だろう
こんなこともありつつ生活しているが、いまだに父を見たことがない。母は見たことがあるのに父は一度も見たことがないところを見るに俺ってもしかして父親いない?これもハイハイが出来るようになったら家の中を探検して父を探さなくては。
☆☆☆
遂に待ちに待ったこの時が来た。なんと聞いて驚け、俺はついにハイハイが出来るようになった。ん?どうやって練習したかだって?そんなもの簡単さうつぶせになりひたすらバランスをとる練習さ、まだしっかり体が出来てないから体を支えるのも結構大変だった。練習中にバランスを崩しベットから落ちたのもまだ記憶に新しい。
まあそんな痛々しい記憶は忘れていざ家を探索だ。まずはこの部屋を出よう。まだドアなどは自分で開けられないが、昼間などは問題ない。。この部屋だけかもしれないが、換気の関係上か、昼間は基本的に空いている。
思えば今まで話した事は無かったがこの部屋にはベットが一つとソファーが一つ。その他には本棚などがある。基本的に俺とメイドさんしか来ないのにこの充実さ、きっと俺の生まれた家は金持ちだ。やったね
さて、今いる部屋の紹介も終わったことだし行きますか。
こうして苦労を重ねて習得した高等テクニック「ハイハイ」を使って歩いて行こうとしたその時
「あれ?グラン様、ついにハイハイが出来るようになったのですね」
なんとそこにメイドさんが入ってきた。こうして初めての自宅探索は僅か十歩程度で終わりを迎えたのだった。おのれ、覚えておけよあのメイド絶対喋れるようになったら親に言いつけてやる。
なあ、誰か教えてくれ。全然、思い道理に事が進まない。これが俺と主人公の差か。そう言えば俺の名前グランなのな、今まで思えば誰にも呼ばれたことが無い気がする。まあそれも当然か、普通の赤ちゃんならまだ言葉理解できないだろうしな。
やっぱりどうあがいても面白くできない。