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2023年11月分

№2914~2950

2914.『奇書』


#twnovel 奇書界隈が騒がしい。話題の怪文書『頂き女子の参考書』を何とかして手に入れようと躍起になっているのだ。おかげで、女の子に頼み込んだり、フリマサイトを漁ったりして、偽物を掴まされ大金を失う者が後を絶たない。本当に存在するのだろうか。私も気になり、持っているという女子にDMを…


 *


2915.『新技術と老害』


#twnovel 若い魔法使いが編み出した「魔法を共有する魔法」が物議を醸している。生涯を一つの魔法に捧げる伝統を破壊し躍進させる大発明だが、「踏み台にされるようだ」と忌避する古い魔法使いたちが開発者の「魔王」認定を要請する動きもあり、魔法界隈での波乱が予感される。

#ファンタジー社会問題


 *


2916.『何でゴジラ観にいって女優のうなじが論点になるんだよ』


#twnovel「彼女とケンカになった」「デートでゴジラに連れてけば当然…と言いたいが、彼女もゴジラ好きだったよな?」「浜辺美波のうなじについて語ったら」「そりゃ怒るわ」「意見が割れて、議論に」「うなじで!?」「それで、お前にもうなじを見てきて欲しいんだが…」(こいつプレゼン上手いな…)


 *


2917.『好きなところ』


#twnovel タイパを重視できる男がモテると聞いたので、デートのとき、行列には俺だけ並んで、彼女には好きなところにいればいいと言ってある。なのに彼女はどこへも行かず、並んでる間ずっと話しかけてくる。時間の無駄じゃないのかな。退屈しないから、俺はいいんだけど。何か、含み笑いを返された。


 *


【「やあ、また会ったね」という台詞で始まり「やっと言えた」という台詞で終わるお話】


2918.『会ったところで待ち合わせ』


#twnovel

「やあ、また会ったね」

「よく会うね」

「ストーカーだと思ってる?」

「まさか…」

「じゃあ、そっちがストーカー?」

「…そうかも」

「え?」

「目的地は同じだけど、せっかちな君が帰ってくるところに鈍臭い僕と会うのかも」

「じゃ、待ち合わせしよっか」

「えっ…」

「やっと言えた」


 *


2919.『学び』


#twnovel テレビをザッピングしていると「悪を取り除くという考えは古い」という話が耳に入った。その通りだ。悪は救わねばならぬものだ。よくわかっているなとチャンネルを固定すると「灰汁も旨味なのでそのままにするのが正解」…アク違いだった。でも、そうか。すくうのでもなく、そのまま、か…。


 *


2920.『オリジナリティ』


#twnovel 持ち込みをしても「つまらん、ボツ」続きなので、開き直ってAIにヒット作のデータを蓄積させ続け、それで出力された作品を自作と偽ることにした。だが、最後の最後で思い直し、あくまで自分の味を持った作品とするべく、自作をAIに食わせる。AIから出力されたのは『つまらん、ボツ』だった。


 *


【お題『この媚薬効き過ぎる』】


2921.『過敏死』


#twnovel「事件の真相がわかりました。本当の死因は、刺殺ではなく心臓発作」「本当か探偵!?」「凶器の一つは、ショック死するほどの…おそらくは3000倍の感度にする媚薬」「なるほど…つまり犯人は!?」「刑事さんが逮捕済みの、ナイフを心臓に突き立てた恋人です!」「媚薬、絶対いらなくね?」


 *


2922.『ドキュメンタリー映画監督』


#twnovel 優れたドキュメンタリー映画監督は、いきなりカメラを回さない。自分がそこにいても違和感のない存在になってから身分を明かし、取材を申し込むのだ。私もそうした。今までの日々はすべて映画のためだったと告げると皆唖然としていたが、受け入れてくれると信じている。タイトルは『家族』。


 *


2923.『探偵は死ぬことにした』


#twnovel「警部、二つの死体ですが…一人は他殺、一人は自殺のようです」「何ィ?」「遺書がありました。自殺したのは、過去、殺人事件を解決した経験のある素人探偵。もう探偵をやるのは嫌なので死にます、と書いてありました」「えぇ…」「あと、推理と犯人も遺書に書いてありました」「有能じゃん」


 *


【「好きって言ったら怒る?」という台詞で始まり「また会えますようにと願うほかないのだ」で終わるお話】


2924.『僕を好きなのはお前の誰だよ』


#twnovel「好きって言ったら怒る?」突然の告白に驚いたが、そんなわけないじゃないか僕も好きだよ、そう答えると「ハァ?」と凄まれた。聞けば、彼女は多重人格で、中に何人もいるらしい。出現頻度はランダムで、僕のことを好きなのは一人だけ。その人格に、また会えますようにと願うほかないのだ。


 *


2925.『郷土料理内戦(シビルウォー)


#twnovel 観光中、同じ名前で調理方法が二つある郷土料理があると聞いた。山形の芋煮や愛媛の鯛めしのようなものだろうか。食べ比べ合戦ツアーがあったので申し込む。地域ごとの違いだろうから結構な移動距離になるのかな。「隣町同士なのですぐですよ」プロレスというかマッチポンプ感が出て来たな。


 *


2926.『成人年齢引下げ』


#twnovel 成人引下げで、進学先での賃貸契約に手間取っている間、先に住まいを確保していた学友の世話になったことがある。聞けば高校時代から一人でアパートを転々としているらしい。やっと親に解約するぞと脅されなくなる、と笑っていた。法律改正を心待ちにしていた人もいるんだなと思った出来事。


 *


2927.『擬態』


#twnovel 夫婦は似てくるというが、それは当然だ。私はずっと夫の真似をしてきたから。この人のように生きれば楽しいんじゃないかと、この人のようになりたいと、ずっと。夫がいなくなって一年。誰もそれに気づかず、私を夫の名前で呼び、私はどこにいったんだろう見つかるといいねと気遣ってくれる。


 *


2928.『まずい野菜スープ』


#twnovel 料理研究家として屈辱だった。まずいとわかっている料理を作り続けないといけないなんて。野菜を煮出しただけの、しかもその汁しか使わないスープ。当然「味がない」と文句が返る。しょうがないよ、お医者様がそれしかダメって言うんだから。屈辱よりも、食べてもらえる嬉しさが先に立った。


 *


【#妖怪呟怖 お題『ヨナルデパズトーリ』】


2929.『環境整備』


#呟怖

最近、夜中に木を切る音がうるさいので近隣の店舗に苦情を入れる。「ウチじゃないですね。妖怪ヨナルデパズトーリの仕業では?」とトボけられた。まったく、警告されて除草剤がダメになったからってゴリ押しの力技できやがって。しかも外国人労働者の責任にしようなんて、ビックりしてモータよ。


 *


【「意図せず漏れた溜息に、傍らのその人が顔を上げた」で始まり「テーブルにメモと一緒にプリンが置いてあったから」で終わるお話】


2930.『悩ましき奢り』


#twnovel 意図せず漏れた溜息に、傍らのその人が顔を上げた。「何か悩みでも?」あるけど、バーで隣り合っただけの相手に明かす話でもない。トイレに立った隙にその人は消えていたが、悩みは「不倫」だと見透かされたかもしれない。奢りだといって、テーブルにメモと一緒にプリンが置いてあったから。


 *


【twnvday2023/11/14 お題「オールナイト」】


2931.『宵越し』


#twnvday 学生の頃、明け方まで騒いだカラオケボックス。少し大人になり、同窓会で夜通し飲み歩いたはしご酒。集まる機会もなくなった今は、徹夜でパソコンに向かう。今日は好きなことをやっただろうか。明日は好きなことをやれるだろうか。俺たちは夜を越えるつもりで、いつも夜に追い越されていく。


 *


【#妖怪呟怖 お題「ぬらりひょん」】


2932.『会社の妖怪』


#呟怖

会社に知らない人がいて、勝手にお茶を飲んでいる。かと思ったらパソコンをいじって何か指示を出し、そのままふらっと帰っていった。あれは何だったのだろう。「新人だから見るのは初めてか。あれは『ぬらりひょん』。辞めた今でも勝手にリーダーにされてる、かわいそうなシステムエンジニアさ」


 *


2933.『METIME』


最近『自分時間』なる投稿が流行っているらしい。私も思い切って自分のための趣味の時間を撮影して投稿すると、いつもとは比べ物にならない反応が。そして通報されてしまった。私は何か間違えたのか。

#twnovel

「今どき、隠し撮りした映画を丸々アップするなんて典型的な映画泥棒は久しぶりに見たよ」


 *


2934.『DOA(誰もお前を愛さない)』


#小説の書き方

①はじめに、自由に書き出して…

②ちくしょう、台無しにしやがった。お前はいつもそうだ。

③この小説はお前の人生そのものだ。お前はいつも失敗ばかりだ。

④お前は色んな話に手をつけるが、ひとつだってやり遂げられない。

⑤誰もお前を愛さない。

⑥でも #twnovel はできた。投稿。


 *


2935.『リーダーの色』


#twnovel 私がプロジェクトリーダーに抜擢されたのは何故だったのだろう。上司に訊ねる。「顔色。俺、共感覚ってのがあるらしくて、人の顔に色がついて見えるんだ」はあ。「で、君は赤。リーダーの色だった」戦隊じゃあるまいし。「そして、やらかした今は無色に見えるね」やっぱモブに降格ッスか…。


 *


【「ねえ、秘密の話なんだけど」という台詞で始まり「貴方があんまり楽しそうに笑うからついつられてしまった」で終わるお話】


2936.『耳元に』


#twnovel「ねえ、秘密の話なんだけど」そう話しかけると、貴方が耳を寄せてきたのでドキっとした。耳元で囁いてもいいのか。無意識に息を止めていたせいで、耐えきれなくなり耳に息を盛大に吹きかけてしまう。それで秘密の雰囲気はもう台無し。貴方があんまり楽しそうに笑うからついつられてしまった。


 *


2937.『板挟みの夜』


#twnovel よく考えるといい夫婦の日と勤労感謝の日が並んでいるのは悩ましいというか。今夜は帰って嫁さんと過ごすべきか、飲み会で部下を労うべきか。部下は「気にしなくていいですよお金さえ出してくれれば!」と。嫁は「気にしなくていいのに、給料さえ入れてくれれば」と。独りで高い店で呑もう。


 *


2938.『冬支度は(もっと)お早めに』


勤労感謝の日。祝日だろうが、俺にはやらねばならないことがある。早速、車を走らせた。

#twnovel

「明日、雪が降るそうなので今日中にタイヤ交換を…」「お客さんみたいな人、今日何人来たと思います?」「すいません…」「順番待ちで、終わるの夕方になりますけどいいですか?」「マジ感謝です…」


 *


2939.『フィギュア残酷物語』


#twnovel フィギュアをネットオークションで競り落としたが、出品者から『このコとお話して、やっぱり旅立ちたくないと言っていて…!』と断りのメッセージが。うわぁ…という本心を押し殺し、気持ちを尊重して承諾した。後日、即売会で俺のつけた値を更に釣り上げ堂々と送り出されていた。うわぁ…。


 *


2940.『アニメを見せたい』


#twnovel 子どもに見せるアニメについては夫婦で何度も議論を重ねてきた。出した結論は『自分たちがついていれば大丈夫』。一緒に同じアニメを見て、フォローが必要なら動けばいいんだ。さあ、どんなアニメが見たい!?「いや、アニメよりニュースとか見たいんだけど…」育て方、成功しちゃったな…。


 *


2941.『ファンタジー裁判傍聴記』


#twnovel 勇者になれなかったので罪を犯した男の裁判。被告人は勇者の剣を抜けなかったが、夢を諦めずに魔王を倒した。でも魔王討伐には勇者免許が必要なので罪に問われた、と。弁護人は夢破れた故の心神喪失で無罪狙いみたいだけど、うーん、もう少しどうにかならんもんかな。

#ファンタジー社会問題


 *


【お題:『果てしない欲望』】


2942.『欲しいものリスト』


#twnovel 他人が公開している欲しいものリストを見て回ると、たまにすごいやつがいる。『世界の半分』て。勇者かよ。しかも「あげるから手を組もう」て贈ってるやついるよ。魔王かよ。そんな勇者(仮)の裏アカの欲しいものリストには『対魔王必殺武器』。こいつ世界ぜんぶ貰う気だな…通報しました。


 *


2943.『バズりの糸』


#twnovel「昔、蜘蛛を助けたっけなあ」地獄で美談を呟いたカンダタに、バズりの糸が伸びる。インプレに群がる亡者をブロックしながら上っていくカンダタ。これで極楽でサブスク収入生活だ。だが極楽の者たちは食い扶持を守るためカンダタを集団でブロック。カンダタはアカウントごと消滅してしまった。


 *


2944.『定番飯』


#twnovel 取調べの最中に「カツ丼でも食うか」と言われ、本当なんだと呑気に思った。でも、何でカツ丼なんだろう。「食べ物で釣って証言させるのは禁止されてんだ。『温かいうちに食べたきゃ吐け』とかな。その点、カツ丼は冷めても美味いだろ」好みの問題じゃないかな。でも、フェアなのはわかった。


 *


【「拝啓、愛しい人。どうしていますか」で始まり「濡れた睫毛がゆっくりと下を向いた」で終わるお話】


2945.『愛しい人』


#twnovel「拝啓、愛しい人。どうしていますか」と、声に出して白紙の手紙を読む。彼の男からの便りは絶えて久しいが、目の見えない彼女の唯一の生きる希望なのだ。良いことだと信じて続けてきた。まさか、視力が戻るとは思いもせずに。「ばかな人」呟いた彼女の、濡れた睫毛がゆっくりと下を向いた。


 *


2946.『これじゃ笑われるはずだよ』


#twnovel「僕は未来を変えるため来ました。この時代でAIにシンギュラリティが起こるのです」「何が原因で…」「AIが描いた絵かどうかを判定するAIが開発されて」「なるほど、AIがそれを欺き人間超えを」「いえ、判定AIが同族を見逃す『心』を獲得して」「確かに魔女裁判で潰し合う人間を超えてるな…」


 *


《ショートコント飯店》


2947.『いい肉定食』


#twnovel「大将、この『いい肉定食』って何」「いい肉の日限定メニュー」「へえ。注文します」「じゃ、今日の運動量を申告してもらおうか」「え?…してない」「ちょっとそこら走って来い」「理不尽」「いい肉を食うにはいいコンディションから。じっくり低温調理しとくぞ!」「何時間走らす気だ!?」


 *


2948.『飼う』


#twnovel「寂しさを埋めるには生き物を飼うといいですよ」猫を飼い始めたという部下に助言をもらい、まずは飼い主の責任としてちゃんとした住居を用意してから迎え入れた。寂しさは埋まり、貯めた給料の使い道もできた。今日も定時で仕事を終えて、彼女に買ってあげたマンションから同伴出勤しないと。


 *


2949.『色即是、食う』


「丼は仕事のできる男/女の食べ物」その強がりの根底には「丼は下賤」なる古来の風潮があり、それは「白飯を汚すことを許さない」勢力の暗躍によるものだ。何故、白飯を崇めるかといえば、仏舎利…

#twnovel

…何かごちゃごちゃと雑念があったはずだが、丼をかっ食らって頭空っぽになった。丼は悟り。


 *


2950.『「天ぷら」としか言われなかった』


#twnovel 祖父はよく天ぷらを食べ歩いていた。だが、特別にこだわりがあるわけでもなく、好物でもないのだという。「生活が苦しかった子ども時代に食べた天ぷらの味を探している」らしい。「どの店も、あの天ぷらより美味い。俺が食ったのは何の天ぷらで、果たして食べてもいいものだったのだろうか」

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