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2021年12月分

№2179~2200

【playback twnvday】


※各月の「ついのべの日」に書いたものへのアンサーを意識しています。


 1月 お題「自転車」


2179.『車椅子のキモチ』


#twnvday やあ。また会えるなんて思ってなかったよ。リサイクルに出してもらったあと、生まれ変わってここで働いてるんだ。無事に生まれたようで良かったけど、だからって無理はしないでね。こうやってまた君を乗せることができて嬉しいよ。なんだか、このために車椅子になったような気がしてるんだ。



 2月 お題「チョコレート」


2180.


#twnvday 地震が起きても『大丈夫?』とLINEがくることはなくなった。もう一緒に暮らしているから、なんて甘い話ではない。気にかけるには揺れる回数が多くなりすぎた。私も気にせず作業を続ける。弱気な言葉はいらない。この列島が、チョコレートのように真っ二つに割れても、贈る相手は変わらない。



 3月 お題「笑み」


2181.『微笑みの爆弾』


#twnvday どうも顔に出てしまうようで、必死に取り繕う練習をした。隠し通すのがいい男ってもんだ。「何か隠し事あるでしょ」バレたか、とプレゼントを差し出す。「それじゃなくて、それを買ってまで誤魔化そうとしていること。だって笑顔、めっちゃひきつってるもの」と、怖い笑みを浮かべて言った。



 4月 お題「礼」


2182.


#twnvday「あのときのありがとうって何だったんですか」そう訊かれて、口ごもった。傍にいてくれただけで救われたなど、気恥ずかしくて言えない。言ったところで、きっと「礼はいらない」と返されるだろう。本人からしたら何もしていないのだから。俺だって助けた覚えはないが、恩って、そんなものか。



 5月 お題「灯火」


2183.


#twnvday この火を絶やしてはいけない。その思いでオマージュを捧げたがパクリと言われてしまった。火種は瞬く間に広がり、連日トレンドに上がるように。そう、困ったことに「人々の記憶を繋ぐ」成果を得てしまったのだ。あ、下火になってきたので遺憾の意を表明してもっと、もっと炎上させないと…。



 6月 お題「妖精」


2184.


#twnvday また「妖精がいる」と騒いだのか。こう虚言を繰り返されては学級の秩序が乱れる。保護者を呼んで注意しなければ。すると駆けつけた男は「で、妖精はどこだ」とその子に訊いた。「俺に伝わるよう隠語にしてるんだ。それで先生、あんたが居ないものとして扱ってる、いじめられてる生徒は誰だ」



 7月 お題「五」


2185.『不要不急戦隊』


#twnvday「情勢も落ち着いてきたし、久々に五人揃って!」「待て待て、お前しかいない!」「違う!来れたら来るだけだ!」「来ないやつ」「実は、リモートを経験した結果『本当に必要?』と言い出して」「忘年会かよ」「まあほら、まだ、五人以上でやるのは控える風潮だし」「忘年会じゃねーんだよ!」



 8月 お題「進化」


2186.『種族特徴』


#twnvday 確かにゴリラは森の賢者と呼ばれているがそれだけでエルフの先祖だなんて。進化というのは、優れた特徴を持った個体が生き残った結果だというし…優れた特徴…ゴリラといえばドラミング…その連想が頭の中で繋がって、俺はすべてを納得した。ああ、だから、平たい胸ばっかりになったのか…。



 9月 お題「挑戦者」


2187.『満ち引きの駆け引き』


#twnvday 博打をやめるから結婚してくれという申し出を私は断り続けている。潮時だと言っておきながら人生の博打は何度もしてくるのだ。確変狙いだろうか。まあ、断る真意が、まだ抜けきってない博徒の気を私に向けて、まともな暮らしをさせるためだと見抜いているなら、潮目も読めているのだろうが。



 10月 お題「手紙」


2188.『追伸の追跡(フォローアップ)


#twnvday 遂に問い質す機会が来た。この手紙の染み、涙なのかラーメンの汁なのか。「涙だと思う。この手紙書いてた頃、激辛にハマってて。そのラーメンの汁なら赤くないとおかしい。色ついてないから、涙だと思う」その涙は別れのためか、辛さのためか。新たな謎が増えて捨てるに捨てられなくなった。



 11月 お題「忘れ物」


2189.『お引き取り』


#twnvday はい、お忘れ物保管センターです。プラモデルの箱が入った袋ですか?届いておりましたが、別の方がお引き取りになりました。はい、確認はいたしました。その結果、転売屋だと思ったので、箱だけをお渡ししてお引き取り願いました。中身はまだ保管してあります。では、商品名をお願いします。


 *


【twnvday2021/12/14 お題「願い」】


2190.『かける』


#twnvday 最近元気がなかった友人を、流星群が見えるというので誘ってみた。何か願かけしようか、と訊くと「いや、やめとく」と返事。「はやすぎて、誰が一着だかわからないんじゃかけようがないわ」何もかけられることなく夜空を走る星は、どこか軽やかで、落ちるのではなく上っていくように見えた。


 *


2191.『異色の芸人にインタビュー』


#twnovel 芸人になる気はなかったんです。でも悔しいことがあって、それをバネに腕を磨いて、やっと笑わせて手応えを感じたらあとは一直線でした。あのとき「配達員がギャグ言ってきた。つまんなくて忘れたけど」と呟いたお客さんには感謝してます。だから迂闊に特定に引っ掛からないでほしいですね。


 *


2192.『献身』


#呟怖

前々から、鳴き声がうるさいって文句言われてた猫屋敷あったでしょ。あそこ、多頭飼育が崩壊してたらしいですよ。でも、ネグレクトとかじゃ全然なくて。警察が踏み込んだら、猫はみんなお腹を空かすことなく、元気にやってたらしいです。飼い主の鑑ですよね。自分は骨になってまでっていうのは。


 *


2193.『犬の気持ち』


#twnovel 歌にさ、「犬は喜び庭駆け回り」ってあるだろ。そう決めつけていいのかな。人間に共感できるほど感性が近いなら、本当は肉球が刺すように冷たくて、悲鳴上げて飛び上がってるんじゃないかな。人間も犬の気持ちを共感してやらないと。この前、雪が降ったとき、散歩プレイ中にそう思ったんだ。


 *


2194.『ちょっとどこの会社の人かわからない』


#twnovel「新築の相談をした相手、ちょっとどこの会社の人だかわからなくなっちゃって」「『ハウス』と『ハイム』でややこしいみたいな?」「そうそう。せきすいナントカの、ミサワさん。下の名前はだいわ…じゃなくて大和やまとさん。地元ホームは多摩だって言ってた」「てんこ盛りできたな」


 *


2195.『ファーザークリスマス』


#twnovel 忍び込んできたサンタに赤い衣装はどうしたのと訊くと「クリーニングに出したら今日中には無理だと言われて」「今年はファーザークリスマスとしてやらせてもらってます」とペコペコしながら部屋から出て行った。それは、そういう名前の妖精で、中の人って意味じゃないんだけどな。お父さん。


 *


2196.『疎外感』


#twnovel あ、母さん?うん、年末はちゃんと帰るけど…その、前に言ってた見合いの話、受けようかなって。心変わりって程じゃないよ。食事も、鍋をちゃんと作れてるし。ただ、スーパーでさ。年末だから大人数用が売れるのはわかるけど、だからってひとり鍋のサポートが打ち切られてるのは…侘しくて。


 *


2197.『町の本屋さん』


#twnovel 町の本屋を長年やってきたが、今日で店を閉める。成長を見守って来た常連の彼にも、寂しい思いをさせるだろう。「最後に、欲しい本を一冊あげるよ」お小遣いでは買えず、溜息と共に棚に戻す図鑑があるのを知っていた。それを譲ろう。そして彼が持ってきたのは18禁本だった。大人になったね。


 *


2198.『布教失敗』


#twnovel「後悔してる。以前、豚骨ラーメンの店を紹介してほしいと言われたとき、俺がまずやったのはマナー講習会だった。『あの店』こそ至高だと信じていたからな。当然、誰もついてこなかった。教えるべきなのは、呪文やルールなんかじゃなくて、豚骨醤油に浸した海苔のジャンクな味だったんだよな」


 *


2199.『こういう手口はなくならない』


#twnovel おい、検疫だからって私の鞄に消毒液をかけるのはやめてくれ。ブランド物だぞ、傷んだらどうする。返せ、自分でやる!これか?この鞄専用の傷まない消毒液だ。こういうことがあるからと専門業者が言うから買ったんだよ。は?そんな消毒液はない?詐欺?昭和時代の手口?DDT…って、えっ何…?


 *


2200.『峠越しそば』


#twnovel「年越しそばってどのタイミングで食べるんだっけ」と訊かれたので「普通は年を越す前じゃないかな」と答えた。その場は「そっか」で流されたが、彼は年越しそばの後に、またそばを食べようとしている。「こっちは年越しとは別のゲン担ぎ。今夜が峠らしいんだ」帰省できずに啜る、峠越しそば。

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