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2021年8月分

№2110~2124

2110.『エアコンとワクチン』


#twnovel「エアコンの点けっぱなしは電気代がもったいない、と言うけど、300円しかかからないって聞くと考えが変わるだろ。ワクチンも同じだよ。副反応は怖いだろうけど、打たずに重症化するよりマシさ。わかるかい」「ワクチン1回300円ってことスか」「わかった。打ってきてくれ。300円あげるから」


 *


2111.『プリンメンタル』


#twnovel「ああ、俺はお前の、いわゆる生物学上の親じゃない。こんなに長い間隠すつもりはなかったんだ。だけどお前が、プリン…カスタードの方…を初めて食べたとき『プッチンプリンは本当のプリンじゃない、今まで騙されていた』って言ったから、ああこれ絶対俺も言われるわと思ったらキツくてな…」


 *


2112.『ゴールドラッシュ』


#twnovel 半世紀ぶりの東京五輪は出版業界をも大いに賑わせた。作家からの持ち込みが殺到したのである。感動をもらい創作意欲に火が点いた、のではなく。作家たちは冷静だった。平時ならプロットすらボツになるような設定や筋書きのドラマが起き放題で編集がバグってる今ならどんな企画でも通る、と。


 *


2113.『心霊映像』


これは知り合いの映画監督の話なんですが…彼はその…“好かれやすい”のか…カメラを回すといつも“写り込んで”しまうそうで。やがて彼は、食われる、と言って撮るのをやめてしまいました…

#twnovel「だってドキュメンタリー映画なのに加工したくないしかといってそのまま流したら主題が食われるし…」


 *


2114.『夏の空』


#twnovel どんなに日差しがきつくても広がっていれば立ち止まって眺めてしまう。あるいは、暑いからこそ立ち止まって休みなさいよと、そういうメッセージなのかもしれない。それが夏の空の青さというものだよ。と、そんなポエムを吐き出してしまう俺の青さとも言う。体力的な衰えとは言うことなかれ。


 *


2115.『そばが美味い』


#twnovel 同期が失踪した。みんな大騒ぎだが、俺は居場所にあたりがついている。出張で共に訪れた、東北の片田舎。そこのそばを食べると、それ以外のそばは受け付けなくなると噂があった。当時は話半分だったが、あれから数年。俺たちは、そばなら食える、そばが一番うまい、そんな年齢になっていた。


 *


2116.『ウシ娘の件』


#twnovel ―『ウシ娘』をリリースした理由ですか。ええ、もちろん、ウマ…の大ヒットの影響がないと言ったら嘘になりますが(笑)それ以上に、使命感があったんです。アマビエチャレンジが流行ったように、時代に合う形で広めていかないとダメだと思ったんですよね。同じ予言獣である、くだんのことを。


 *


【twnvday2021/8/14 お題「進化」】


2117.『森の賢者』


#twnvday 異世界で驚いたのは、森で暮らすエルフの方が、考え方が現代人に近いということ。「人間は自分たちを神が創ったと吹聴しているが、自分たちがもとは猿だったと考えればわかるだろうに」進化の概念があるのだ。「ちなみにこれがエルフの祖先だ」感心しつつ見せてもらった。ゴリラじゃねーか。


 *


2118.『令和3年8月13日(金)』


#twnovel お盆休み明け、仕事から戻ると、家には妻しかいなかった。そうか、帰ったのか。子どもたちが帰省を自粛した寂しさで、おずおずと現れたあいつをお盆中つい長居させてしまった。「悪いことしましたかね」そう言う妻に「なら、あれは置いていかないさ」と答えた。ホッケーマスクと斧を指して。


 *


2119.『Memories&Discoveries』


#twnovel それはひと夏の夢だった。寝苦しい日々を、僕は彼女と過ごした。まだ薄暗い午前四時、狭い部屋は彼女の声で満たされた。でも、蝉が鈴虫に代わる頃、扇風機を回し忘れるようになった頃、彼女とすれ違うようになり、僕らは終わりを迎えた。涼しくなって眠れるからラジオ寝過ごしちゃってねえ。


 *


2120.『トイレに立つ』


#twnovel 僕は映画が好きだが、僕の体は違うらしい。必ず上映中に催してしまうのだ。なので見逃しても取り返しがつくように、サービスシーンでトイレに立つようにしている。いつものように席に戻ると、一緒に来た友人がぼそっと「また抜いてきたのか」と言った。取り返しのつかないことになっていた。


 *


2121.『競馬場でのアドバイス』


#twnovel 兄ちゃん、本物の競馬は初めてかい。いや、流行りの競馬のゲームから入ったクチなら、ちょっとアドバイスをと思ってな。ゲームだと当てるとやっかみを受けるから気を付けてるらしいが、現実も同じだ。大勝ちしても喜びすぎちゃいけねえ。あんたの勝ちを待ち望む奴の餌食になるぞ。スリだよ。


 *


2122.『もういないと思ってた』


#twnovel 大規模ロックフェスは大盛況のようだ。だが僕たちはそれに参加しに来たわけではない。新たな怪異の誕生を見届けるためだ。「見ろ、出たぞ…いや待て、あれは…普通に商売を許可されているだけだ!くそっ『ロックフェスでカレーを売るだけで一年間暮らせる人』の怪異化はまだ早かったか…!」


 *


2123.『虫の知らせ』


#呟怖

早朝、故郷の父から「大事ないか」と電話。真夜中に私の部屋の目覚まし時計が鳴り、虫の知らせを感じたという。帰省の折に大げさだよと笑い話にしたら、父は「電話してないし、鳴ってもいない」と。虫の知らせを受けたのは私の方なのか。今はすっかり狂ってしまった時計がいつ鳴るのか、憂鬱だ。


 *


2124.『肉そばと鳥そば』


#twnovel 山形名物の冷たい肉そば美味しいです、と写真をアップしただけなのに。「画像を見たが、君が食べたのは肉そばじゃない、鳥そばだ。肉が柔らかかったろう、若鶏だからだ。肉そばには親鳥を使う。だからこんな歯ごたえがする」ゴリッ、と、後頭部に何か押し付けられる。硬く冷たい感触がした。

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