2018年12月分
№1153~1176
【playback twnvday】
※各月の「ついのべの日」に書いたものへのアンサーを意識しています。
1月 お題「丸」
1153.『丸く』
#twnvday 円満にやっていたサークルだったが、『姫』がその輪の中心に入ってきて状況が変わった。みんなが姫に好かれようと突出して『○』が崩れる。でも長続きはしなかった。ちやほやし過ぎた当然の結果というか、みんな等しく距離をとるようになって丸く収まったわけだ。丸々としてきたよなあ、姫。
2月 お題「黒」
1154.『暗黒親父』
#twnvday 食べ物を粗末にするなと教えてきた。そう教えた相手だからこそ、失敗した暗黒チョコをどう処理するかはわかりきっていたことだ。だから自分で食べようとするより先に俺が食ってやった。いや、どっちにしろ誰かに渡す前に食うつもりだった。ダークマターを納める前から、パパの腹は真っ黒さ。
3月 お題「初恋」
1155.『恋が始まらない』
#twnvday 初恋は実らないっていうから、なら今はやめておこうと思った。それがキミ。一緒にいるとうっかり恋しそうになるけど、ぐっと堪えて友達に留めておいて、初恋を経験して自分を磨いてからキミと恋を。そう思っていたのに…なあ、恋ってどう見つけるんだ。キミのことしか考えられないんだケド。
4月 お題「寝坊」
1156.『もういい、かい?』
#twnvday どれくらい寝てた?という問いに、ほんの少しの間だよと教える。遅れちゃったかな?というので、間に合ったよと答える。起きるとは思ってなかった?とからかわれ、おかげで目が覚めたよと笑う。今生の別れを綴っていた筆先は、目覚めた意欲が奪い取って物語を描き出した。これからだ、まだ。
5月 お題「母」
1157.『うちの母ちゃんで父ちゃんの話』
#twnvday うちの母ちゃん、本当は父親だったって話はもうしたよな。それに俺も薄々気づいてたっていうのは、母ちゃん、ツイてたから。とってなかったから。迷ったとき、ある台詞を思い出してとらないことにしたんだって。「ホースと共にあらんことを」って。スターウォーズ好きって話はもうしたっけ。
6月 お題「蹴」
1158.『キックオフ』
#twnvday それまでの地位や居場所からキックアウトされた俺でもやり直してみようと思ったが、そんな希望は一蹴された。散々蹴ってきたが、蹴られる側になるとはな。だが蹴然たれ。その結果に甘んじず、挑むのだ。何だか、遥か昔に頭から蹴り出した夢を思い出した。俺は大地を蹴った。ライダーキック。
7月 お題「偽」
1159.『本(懐)アカウント』
#twnvday とばっちりで本アカウントを消されて、性癖全開の別アカだけでやっていくことになった。というのも、新アカを作っても何故か偽アカと見做されて次々に消されるからだ。そして、もう取り繕うことはないと吹っ切れた。みんな見てくれ、これが俺だ!偽りなく曝け出したら、不適切で凍結された。
8月 お題「踊り」
1160.『アバターパーティ』
#twnvday 祭りは終わった。しかし、俺の中に宿ったリズムは治まらない。だから俺は、散乱するゴミを鼻歌まじりで拾い始めた。振り付けじみた動作が様になるよう、コスチュームでキメて。踊る阿呆に見る阿呆、そこで見てる君もどうせ阿呆なら一緒にどうだ…って意図なんで怪しくないッス、お巡りさん。
1161.『踊るは狸ばかりなり』
#twnvday 知らない、と言われて唖然とした。会話するうちに同郷であることがわかり、思い出話に花を咲かそうとしたのに。「本当に知らない?狸踊り」里で知らない者はいないはずなのに。あ、と気づく。「もしや君は人間か」もう踊らないんだもんなあ。教えたのは人間なのに。
1162.『踊らされるなよ踊れよ』
俺は踊らない。みんなクリスマスだ何だと浮かれているが、他人にうつされた熱じゃ、一過性の熱を上げられた相手も迷惑ってもんだ。だから俺は本当の「好き」を選んだんだ。それが1人酒なんだよ。踊らされてなるものか。#twnvday そうのたまう彼は、踊るような千鳥足だった。
9月 お題「転」
1163.『決定的成功』
#twnvday 運を“転”に任せる。天じゃ、目を瞑って祈るばかりで無責任が過ぎるだろ。だからちゃんと目を開いて、転がった先を見届けるんだ。致命的失敗を見るはめになるかもだけど、決定的成功の瞬間を見逃すのはもったいないから。さあ、賽は投げたぞ。あとは皆に任せて、俺は見てるだけにしておくぜ!
10月 お題「勘違い」
1164.『違うが、そう』
#twnvday 小説家になったと勘違いされていると知り、そういうフリをしていたら何だか自分でも勘違いしてきた。何年かぶりに投稿作をしたため、落選。「だが、処女作にしては上出来」という勘違いした選評だったが、俺は初心者扱いを受け容れた。できる子と、まだ俺のことを勘違いしていて欲しかった。
11月 お題「ふたり」
1165.『ひとりでいい』
#twnvday ひとりじゃない。それが「ふたり」ってことだと思っていた。でも、どんなときも「誰か」に見られていると思えば、それはひとりじゃないってことなんだ。わかってはいるんだけど、やっぱり「誰か」は君がいい。君を思い出して何とか立っていられる間は「ふたり」にはなれない。ひとりでいい。
*
【twnvday2018/12/14 お題「幸」】
1166.『あなたといたことは忘れません』
#twnvday 今年は『災』、同感だ。でも丸一年、黒い気持ちになる出来事ばかりではなかった。初恋が寝坊してきて、母に蹴られつつ、嫌がる自分を偽り、馴れないながらも精一杯踊った。よりよい未来に転じるように。勘違いだったけど。でも、僅かな間でもふたりでいられたことは、間違いなく幸いでした。
*
1167.『エキスパート』
#twnovel 事故解決のエキスパートだというから契約したのに、いざ事故を起こして相談しても対応が遅いし相手を怒らせるしでこんなんじゃ自分でやった方がマシだった。実際そうして、そこでやっと気づいた。この保険は、客に自力で解決させるエキスパートだったんだなって。今度訴えて自己解決します。
*
1168.『再配達』
お客様に大切なお知らせです。かねてより寄せられていた「再配達を依頼する際の自動音声が長い、イライラする」というお言葉を真摯に受け止め、自動音声を簡潔なものに変更いたしました。今後も円滑な配達にご協力をお願いいたします。#twnovel『何で家にいねえんだよ!お前が取りに来い!(ガチャッ』
*
1169.『メモをとる』
#twnovel 社会人になってつけて良かったと思える癖は、仕事でメモをとるようになったこと。そんなの新人の頃しか必要ないと思ってるだろうけど、意外と余裕ができて、趣味とかに手を出してからの方がお世話になるよ。没頭して、忘れるようになるから。だって嫌なことは頭に残しておきたくないもんな。
*
1170.『竜喰らいの騎士』
#twnovel 竜喰らいの騎士と呼ばれる冒険者がいる。その名に違わず豪気な人柄で、取材にも気さくに応じてくれた。竜を食べたという噂は本当だろうか。「本当だが、仕方なくだな」それはどんな状況だったのか。「長旅でな、他に食うもんがなかった」ふむ。「その頃、俺はドラゴンライダーだったんだが」
*
《異常聴取》
1171.『月に誘われた男の供述』
#twnovel 露天風呂に入った。山間にぽっかり浮かぶ月が綺麗で、ふと、月からもこっちが見えているんじゃないかと。月からなら女湯が覗けるんじゃないかと思った。月まで行く方法を考えたら気が遠くなり、それに比べたらずっと簡単だったから、僕はついたてを乗り越えた。全部月のせいです、刑事さん。
*
1172.『シャケざんまい』
#twnovel あんなに「クリスマスにはシャケを食え!」って言ってたからさあ。当日も「チキンを食うな、シャケを食え!」って言って本当にシャケを食べたからさあ。なるほど本気なんだなと思ったから、枕元にシャケを置いてやったら、朝になったらギャン泣きしててさあ。いや、正直すまんかった息子よ。
*
【『青空』を舞台に、『竜』と『懐中時計』と『鉱石』のうち二つをテーマにした話】
1173.『星の時計』
#twnovel 彼は奇妙な懐中時計を持っていた。蓋として使われている鉱石は、星が散りばめられた夜空のような色合いをしている。青空にかざすと、そこだけ夜になったようだ。「これは宇宙の石なんだ」そう言っていたので何度も空を飛んでいるが、宇宙は遠い。忘れていったせいで、こっちは忘れられない。
1174.『探偵の秘策』
#twnovel とぐろを巻く竜を象った懐中時計に、怪盗から予告状が届く。探偵は守り抜くために、空の密室・飛行船を舞台に選んだ。「更に、竜に因んだ偽装も施しておきました」ほう。「とぐろを引き延ばして、空を飛ぶ姿に変えたんです。熱してね」ってお前コレ装飾も時計もまとめておしゃかじゃねーか。
1175.『ロストテクノロジー』
#twnovel 竜は空を飛ぶ。竜はたぶん鉱石で動く。そのくらいしかわからないが、我々は今日も旧文明の遺産である竜に乗って飛ぶ。それでいいのかと不安だが、まあ旧文明もどうして竜が飛ぶのか実はよくわかってなかったようだし。しょっちゅう火を噴くのも故障じゃないよな、竜。真名はヒコーキだっけ。
*
《今日の献立報告》
1176.『もっきり』
#twnovel「大晦日ということで、日本酒のもっきりですよ」「どゆこと?」「グラスを持たずに、顔を近づけて表面張力を啜ることを、お迎えというそうです」「なるほど」「さ、新しい年をお迎えするために、ずずっと」「君も飲まない?」「では、升だけ」「升を空けるか」「年が明けマス、ということで」
旧年中はお世話になりました。
来年もよろしくお願いします。




