2018年4月分
№908~937
908.『嘘封』
#twnovel エイプリルフールの嘘には作法があり、嘘をついていいのは午前中だけらしい。それだけではなく、エイプリルフールについた嘘は実現しなくなるジンクスがあるとも。どうしようかと考えているうちに午後になってしまった。「ネタばらしの時間だね」うん。「さっきの2つの話は嘘だ」なんだと。
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【ついのべ三題ったー「シャボン玉」「金星」「かさぶた」】
909.『金星人のおじさん』
#twnovel あの頃の僕はかさぶただらけの少年だった。「僕は金星人なんだ」と嘯くおじさんが作る、いつまでも消えないシャボン玉を追いかけて出来た傷だ。「こうして母星に『元気でやってるよ』って、シャボン玉をとばしてるんだ」おじさんは今、どうしているだろう。明けの明星を見るたびに思い出す。
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【虫も●●ないほど優しい浮気男と紳士的な初老の男、彼らが第一発見者になった怪奇事件の物語】
910.『こんにちは蠅生』
#twnovel「先日見逃していただいた蝿です!」と恩返しをされたが、これは一体どこが恩返しなのか。思い悩んでいると、初老の紳士が部屋に入ってきて言った。「死体なんてないじゃないか」そうか、俺はこの紳士の妻に浮気を詰られ殺されたのだった。俺は感謝の意で手を擦り合わせた。蝿に転生した姿で。
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911.『救急救命クエスト』
#twnovel 魔王が突然倒れた。救急隊員が駆け付けたが、魔王軍幹部に「魔王の間には勇者しか入れられない」と阻まれ、仕方なく一からクエストをこなすことに。世間からは「人命より伝統か」と批判の声が上がり、魔王軍は幹部について「若手で、一番の小物だった」と釈明している。
#ファンタジー社会問題
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【ついのべ三題ったー「農業」「トランク」「月」】
《異常聴取》
912.『農家の供述』
#twnovel 四月は農家にとって野焼きの時期だ。ごみを野外で燃やすことは法律で禁止されているが、農業のためなら許されている。さっきあんたは遺棄と言ったが、トランクに詰めていたのはごみだからじゃない。畑に運んで焼くためだ。畑の肥やしになりたいというのが、親父の遺言だったんだ、刑事さん。
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【現実主義の警備員と無機物に憑いてる生真面目な幽霊が一緒に暮らす話】
913.『説教無線』
#twnovel 俺が警備員になったのは単純に稼ぎがいいからだ。『体を張る理由が弱い』杞憂するより、現実に起こった時に対処すればいい。『あらゆる危険を想定しろ』無線機に混線してくる小言は幽霊のものと噂があるが信じない。ただ、聞き入れると仕事がうまくいく。『それでいい。俺のようにはなるな』
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914.『銀河鉄道を途中下車』
#twnovel 銀河鉄道を途中下車。仕方がなかったとは言え、後悔している。今では夜空も見られない。他にも降りる人が大勢いたのはホッとしたが、自分が何のために降りたのか思い出して、込み上げる酸っぱさを飲み込んで、幻想を失った。知りたくなかった。天の川の…あのキラキラの正体と…出所なんて…
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《今日の献立報告》
915.『カニのからあげ』
「『今日はカニのからあげですよ』だっけ」「はい」「連絡なしで遅くなったのは悪かった」「はい」「帰ったら寝てたもんな」「はい。すみませんが、カニは私が」「でも、材料はあったから勝手に作って食べたよ」「え」「美味かったよ」「あの…でも、身は」「ああ、“からあげ”だろ」#twnovel 殻揚げ。
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916.『静かなタイムライン』
「#twnovel やめようかな」
『………』
「私の小説なんか要らないんだ」
『………』
「書かなくっても皆気にしない」
『………』
「誰か反応してよ」
『………』
「そういやついのべ以外呟いてなかった」
「じゃあ反応あるわけないなw それ、ツイート!」
『……』『……』『……』
「………」
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【ある一人以外を忘れた記憶喪失の医者と謎の多い友人が、日常を変える「賭け」をする話】
917.『Dr.流浪』
#twnovel 島に流れ着いた男は、記憶喪失にも関わらず豊富な医療知識で島民を驚かせた。彼はそのまま島の医者になった。「一人だけ、医者のことを覚えている」訪ねてきた自称友人にそう語る。彼は覚えていない。その医者に成りすまそうとしていたことを。友人は彼を誘いに来た、詐欺仲間であることを。
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【ついのべ三題ったー「勇気」「模様」「自己暗示」】
918.『堪えることだけが勇気じゃない』
#twnovel いつからこれが勇気の証になったのか。足元にできたその模様を眺めていると、遥か昔に聞いた声が耳に蘇る。もう大きいんだから、お兄ちゃんなんだから、子どもじゃないんだから…指図されるのが嫌いで、いつからか自己暗示にすり替えていただけか。堪え損ねた涙を吸った地面から顔を上げる。
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919.『組み分けバッグ』
#女の価値を決めるバッグ「ブランドバッグは嫌なのかね? 確かかね? 君はセリーヌ以上になれる可能性があるんだよ。その全ては君の頭の中にある。ブランドバッグを持てば間違いなくインスタ映えの道が開ける。高いから嫌かね? よろしい、君がそう確信しているなら…むしろ、しまむらァ!」
#twnovel
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920.『ゆとり教育』
#twnovel「僕たちの班は『子どもらしさ』について調べました。まず公式も解答もないので、選択肢を考えました。でも、みんな当たり障りのない画一的な案しか出せません。僕たちは子どもとして若葉マークで、ゆとりがないと言われても仕方ないと思いました。この『総合学習の時間』はとても難しいです」
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【twnvday2018/4/14 お題「寝坊」】
921.『もういいかい』
#twnvday 最初は昼前まで寝ていた学生時代を引きずって苦労した。それでも遅刻しないように起きられるようになったのは、社会人として自覚が出てきたということか。新生活に慣れるまでは、と休んでたけど、ようやく落ち着いたよ。なあ、もう起きてもいいんだぜ。問いかけたが、創作意欲の返事はない。
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【「死体」「兄妹」「百合が咲く」】
922.『百合と兄』
#twnovel 植えた覚えも水を遣った覚えもないのに、また庭に百合が咲いていた。百合の花を見ると兄を思い出す。彼氏を連れてくると「女の子は女の子同士で恋愛すべき」と言い出す邪魔な兄だったが、それなりに愛してはいた。今でも百合を咲かせるこの執念を見ると、殺して埋めたのが惜しくなってくる。
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923.『宴会芸』
#twnovel 飲み会で「盛り上げろ」と指示されたので、鉄板ネタを披露した。「『いいえ』と書かれた紙があります。書き足したり消したりせずに『はい』にするには?」というクイズ。答えは「はい、燃やして『灰』になりました!」と実演したが、場は静まりかえった。消防団の飲み会向けじゃなかったか。
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924.『夢見る学者』
#twnovel「古代の人々は、恐竜の化石からドラゴンを空想した。私はそのような歴史と空想の接点を調べたくて恐竜学者になりました」学者なのに随分な夢想家だな。「そう思ったきっかけは、この“豊年魚”の浮世絵がとてもゴジラっぽかったから」恐竜じゃねえのかよ!「まあ見てみ」うわっ、かなりゴジラ!
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【ついのべ三題ったー「夏休み」「肉」「タバコ」】
925.『悪循環』
#twnovel 禁煙したら、夏休みの間にだいぶ肉がついてしまった。タバコの代わりに食事量が増えたせいだ。仕方ない、涼しくなったら運動する。それまでは喫煙を再開して食事量を減らそう。涼しくなったが煙草のせいで体力が落ちて運動は無理。禁煙して体力を戻そう。口さみしいな。よし、食欲の秋だな。
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926.『親知らず警察』
#twnovel 親知らず警察です。あなたはまだ抜歯が済んでいないはずと通報がありまして。隠すとあなたのためになりませんよ。通報者は誰かって。ガキの頃に家を出たから親でも知らないのに、誰が知っていたのかって。そうですか…親知らずも抜かないうちに飛び出して行った故の、子知らず、という訳か。
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927.『許されるおっさん』
#twnovel セクハラ防止セミナーは「女性にとっては、何をされたかというより、おっさんの存在自体がセクハラなのです」という身も蓋もない内容だったが、その講話で「許されるおっさん」になれた。はずなのに、訴えられるとは。存在することは許されても、実際にやったらやはり許されないおっさんか。
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【お題は「ほどける」、清々しい恋愛作品】
928.『校則違反』
#twnovel 私は毎日、髪を編む。校則だから。「もう卒業じゃん。明日から髪型どうすんだ」などと、寝ぼけたことを言うアンタには溜息が出る。呼び出された理由に気づいていないようなので、目の前で三つ編みをほどいてみせてやった。どうだ。「俺、ポニーテール萌えなんだ」と言ったこと、覚えてるぞ。
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《異常聴取》
929.『預かった子』
#twnovel「知り合いの子を預かることになったから」と父に彼女を託された日を今も覚えている。最初は泣いてばかりいた彼女だが、次第に打ち解けて、父が海外に単身赴任したあとも二人でやってこれた。捜索願いのことは今日知りました。身代金を持ち逃げした犯人は…訊くまでもないですよね、刑事さん。
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【お題は「本命ですが何か?」、ファンタジックな恋愛作品】
930.『惚れ薬クエスト』
#twnovel 惚れ薬の材料を手に入れるなんて実入りが少ないクエスト、口実に決まっている。本命は別にあるんだろ。「まあね。いくらかくすねて自作しようと思って」売るのか。「誰に使うとか訊かない、普通」相手いるのか。「ふふ。そのときは飲んでね」実験台にすんな。で、本命は。「いや、だから…」
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【ついのべ三題ったー「ゲーム」「まとめ」「人肌」】
931.『人肌のぬくもり』
#twnovel まとめサイトの裏ページでとんでもない情報を見つけてしまった。「人肌の感触を再現できる…?」VRゲームもそこまで来たかとさっそく試してみる。その時に気づいたが、俺は随分と人肌に触れていないから正解がわからない。でもきっと正しいのだろう。人肌に触れると涙出るというし。ぐす。
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【大切な話をいつも聞き逃す霊感女と運命の人を探し続けている結婚詐欺師、二人にとって幸せな結末の話】
932.『運命の人』
#twnovel また騙した、と報告する。別に好きで結婚詐欺してるんじゃない、彼女の霊感で探して貰った『運命の人』が悉く悪党だっただけだ。「変ね。守護霊が言ってる通りの人なのに」本当に?「ええ。運命の人に会う理由になる人だって」…だいぶ意味違くない? えーと詐欺やった後すぐに会ってるのは…
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【お題は「とりあえず叫ぶか」、夏っぽい恋愛作品】
933.『波に聞いてくれ』
#twnovel 夏休みは母の故郷の離れ小島へと帰省する。僕はそれが待ち遠しかった。いとこの姉ちゃんに会えるから。僕は、船の上から姉ちゃんの姿を見つけたとき、思わず「好きだ」と叫んでいた。どうしようとどぎまぎする僕に、姉ちゃんはいつも通りに声をかけた。「『海だ』なんて叫ぶほど好きなのね」
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934.『困ったやつ』
#twnovel 君は僕にとって何なのか。まだわからないけど、僕の中でそれが変わったことはわかる。君を困らせるのが好きだったが、誰かに困らされる君を見たくはない。他人の不幸は蜜の味のはずなのに、この苦さは何だ。気の毒なんてもんじゃない。まるで、自分が…
#君・蜜・毒で文を作ると好みがわかる
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935.『食い気味に』
#twnovel 君、僕が「死ぬ」って言ったときさ、間髪入れずに「生きろ」ってかぶせてくんのやめてくれない。別にさ、本気で「死ぬ」って…だからかぶせてくんなって。「そなたは美しい」とかやかましいわ、畳み掛けるな。ったく、くだらねー…ありがとな、いつも。
#君・僕・死で文を作ると好みがわかる
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【再召喚 勘違い 俺Tuee お気楽
上の単語から小説のあらすじを考えよう】
936.『カムバックボーナス』
#twnovel かつて救った異世界の再召喚に応じたのは、あの冒険のスリルをもう一度味わいたかったから。なのに、カムバックボーナスとは何ぞや。俺Tuee上等のお気楽旅行になってるじゃないか。この下駄を履かせるのに出し惜しみしない感じ、勘違いならいいんだが、この異世界もう後がないんじゃないの。
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《今日の献立報告》
937.『揚げ焼きホットサンド』
#twnovel「今日は《ピーッ》ですよ」「何だ今の音」「まずはランチパックに軽くサラダ油を浸して、オーブントースターで焼くと《ピーッ》のできあがり」「うん?」「トースターがなければ、フライパンでも《ピーッ》は」「ちょ、それSwind先生の…まさか報告してないから《ピーッ》音が!?」
※元レシピはこちら!⇒ ttps://twitter.com/swind_prv/status/984960907523559425




