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Struggle Locus On-line  作者: 武陵桃源
第1章  初心者がやらかした? 長い1日
11/123

Locus 9 

お読み頂き、そして評価して下さりありがとうございます。

気づいたら、ブックマーク登録が1000件以上に!

本当にありがとうございます。

まだまだ至らぬ所が多々ありますが、作者は豆腐メンタルです。

暖かい目でご覧ください。よろしくお願いします。

 ログインしました。時刻は、午後9時半を少し回ったところです。

 晩御飯の後、どうせなら寝る支度全て終わらせとけば、後が楽だと思い実行したらこんな時間に。

 でも、その分たくさん遊べるしいいよね。


 再開した場所は、草原の一角にあるセーフティエリアで、ディパートの街(通称:始まりの街)と森との中間地点といった所だ。

夜の草原は薄暗く、月と星々の明かりで(かろ)うじて、大まかなものの位置が分かる位だ。

 このセーフティーエリアでは、焚火(たきび)()かれているため、仄かな明るさが保たれているが、少し遠くを眺めて見ると、不安を()き立てる様な薄闇(うすやみ)のヴェールに包まれていた。


 これは移動もままならないかなっと思って、意識的に周囲を見回すと、突然周囲がよく見通せるようになった。

 何故いきなりっと考えていると、梟の目の暗視効果を思い出した。


 俺はメニューを開き、スキル欄の梟の目の説明を見た。


〔PS〕パッシブスキル:〔梟の目Lv7〕

5+(SLv)分DEXにプラス補正。

SLv上昇と共に、昼夜問わずより遠くを見通せるようになる。  MAXSLv50


 なるほど、だから今俺の目には昼間の様に見通せているのか。

 昼間の時よりも見通せる距離は短いが、行動するには十分だと考え、予定通り狩りに出かけることにした。


 結果は楽勝だった。

 夜の草原では昼間の時と違い、ステップバードとワイルドドッグが出ない代わりに、ステップバットとナイトドッグというのが出現した。

 ステップバットは、黒い毛並みをした現実の(はと)位の大きさの蝙蝠(こうもり)で、空からの奇襲が得意みたいだったが、気配察知で位置が丸分かり、近づいてきたところをカウンターで打ち落とし、(とど)めを刺す簡単なお仕事? となった。

 ナイトドッグは、昼に出るワイルドドッグの強化版といったところだ。

 毛色がワイルドドッグは茶色であるのに対し、ナイトドッグは暗い紫色をしていた。


 識別した結果はこうだった。


ステップバット:Lv4・影属性・耐性-


ナイトドッグ:Lv4・影属性・耐性:魔法


 一度に遭遇(そうぐう)する頭数は昼に比べ若干(じゃっかん)多いが、十分対処できる数だった。

 ナイトドックどうし連携(れんけい)して、必ず2体以上が飛び掛って来たので、レイスラッシュで返り討ちにし、ひるんだところで仕留めるという流れで、次々と狩っていった。


 1時間程でいったん草原のセーフティエリアに戻り、手に入れたドロップアイテムを鑑定した。

 鑑定結果はこちら。


素材アイテム  草原蝙蝠の翼:ステップバットの羽。薬の材料になる。


素材アイテム  草原蝙蝠の毛皮:ステップバットの毛皮。柔らかく、黒く(つや)やかな毛皮で女性に人気の一品。


素材アイテム  夜犬の牙:ナイトドッグの牙。ワイルドドッグのものより大きいため加工がしやすい。武器や装飾品の材料になる。


素材アイテム  夜犬の毛皮:ナイトドッグの毛皮。ゴワゴワした手触りだが暗紫色の毛並みが美しい。

一般的な革製品の材料になる。


食材アイテム  夜犬の肉:ナイトドッグの肉。くせの少ない、普通の肉。一般での食卓で出される肉。


強化素材は、影錬石と風錬石が、ステップバットから、影錬石と光錬石が、ナイトドッグから、それぞれ出たドロップアイテムだ。


 アイテムの鑑定が終わったところで、夜食がてら串焼きを虚空庫から取り出して食べた。

 時間は午後11時少し前といったところだ。

 普段はすぐに寝るところだが、今は夏休み。

 明日も特にこれといった予定はないので、このまま狩りの続きに(いそ)しもうと思う。

 今度は森に行ってみようかな。

 森は、西の森と東の森とがあるが、この場所からなら東の森の方が近いので、東の森に行くことにした。

 東の森に行く道中採取ポイントを見つけたので採取しておいた。

 草原にも採取ポイントってあったんだなぁ。


 森に入ると、草原よりも暗かった。

 上を見上げて見ると、木々の枝葉に(さえぎ)られ、月と星々の明かりが十分に届いてないのが原因のようだ。


 俺は木々の根に足を取られない様に注意しつつ、森の中へと移動して行った。

 移動していく途中に、採取ポイントを見つけたので採取していく。

 少し歩くと、気配察知に引っかかるものがあり、辺りを見回すと紫を基調に、黄色の(まだら)模様がある毒々しい色合いをした蛇を見つけた。

 全長はおよそ1m程、太さは大人の腕程もある。

 俺は即座に、識別を使ってみた。


ポイズンスネーク:Lv4・属性-・耐性:毒


 名前からして、毒持ちであるのは明らかだ。

 というか、見た目からしても毒々しいが。

 まともに戦い毒でももらったら、今のところ回復する手段がない。

 少し考えて、俺は足元に落ちていた小石を拾い、ポイズンスネークの居る場所から少し離れた(しげ)みに投げた。


 持ち前の高い? DEXと梟の目のおかげか、狙い通りの位置に小石は飛んでいった。

 ポイズンスネークが鎌首(かまくび)(もた)げ茂みを注視しているのを確認し、俺はポイズンスネークの背後に忍び寄り、アーツを使った。


「ネックハント」


 ポイズンスネークは一瞬こちらに頭を向けたが、ネックハントが決まり、HPバーが砕け散り光の粒子へと変わっていった。


「ふーーー」


 俺は大きく息を吐きつつ、作戦がうまくいったことに安堵(あんど)した。


 しばらく同じ方法でポイズンスネークを狩っていると、ふいに『ピロン♪』という音が聞こえた。

 俺はすぐさまメニューを開き確認したい欲求を振り払いつつ、さらに森の奥へと移動していった。

 途中の採取ポイントで採取しつつ進んで行くと、仄かに明るい開けた場所に出た。

 辺りをよく見てみると、丸太が焚火を囲むように配置されていた。

 どうやら、森のセーフティエリアに到着したようだ。


 俺はさっそく丸太に座り、先程の音の確認をするためメニューを開きスキル欄を確認した。

 新しく習得したのは、アーツだった。

 俺は素早く有効化し、説明を読んだ。


□ ハイドアタック:対象に発見されていない状態で攻撃が命中した時、与ダメージ3倍化し、低確率で出血付与。

但し、発見された場合ただの攻撃となる。 

消費MP:10 リキャストタイム:20秒


 発見されたらただの攻撃になるのかぁ。

 これを使うなら、パーティを組んでる時の方が良さそうだ。


 他のパーティメンバーに注意を引き付けてもらって、背後からグサリ。

 うん……この方がリスクが格段に減るよな。

 一人の時は、チャンスがあれば使う位にしておこう。


 さて、ドロップアイテムと採取したものを鑑定してみようか。

 そして鑑定していった結果がこちら。


 まずはドロップアイテム。


素材アイテム  毒蛇の牙:ポイズンスネークの牙。毒を帯ており、取り扱いには注意が必要。武器や薬の材料になる。


素材アイテム  毒蛇の皮:ポイズンスネークの皮。毒々しい色合いだが、一部の人に人気がある。革製品の材料になる。


食材アイテム  毒蛇の肉:ポイズンスネークの肉。少々生臭いが、料理の腕しだいで美味しく食べられる。


強化素材は、運錬石と穿錬石が入手できた。


 次は採取で取れたもの。


消耗(しょうもう)アイテム  不思議な茸:チュートリアルフィールドで取れた茸。そのまま食べることができ、食することでステータスの内の1つがランダムで1時間倍化する。


素材アイテム  キュアハーブ:ポーションの材料になる一般的な薬草。そのまま食べても効果はあるが、苦い。 効果:HP10回復


素材アイテム  細枝:矢の材料に使われる乾いた細枝。よく乾いており、(まき)の代わりとしても使える。


素材アイテム  小石:やや小ぶりな石。投げて攻撃することは可能だが、威力は期待できない。ATK1


素材アイテム  (あた)(そう):苦痛の効能を含む毒草の一種。服用すると、全身に痛みが走り時間経過により、生命力が低下する。


素材アイテム  (しび)(そう)麻痺(まひ)の効能を含む毒草の一種。服用すると、運動神経の麻痺が起こり、数秒~数十秒動けなくなる。


素材アイテム  眠り(そう):眠りの効能を含む毒草の一種。服用すると、急激な眠気に襲われ、強制的に眠ってしまい、数秒~数十秒眠り続ける。外的刺激を与えることで、眠りから()めることが可能。


素材アイテム  切れ(そう):出血の効能を含む毒草の一種。服用すると、血管破壊を起こし、時間経過により生命力が低下する。さらに一定以上の生命力低下に(ともな)身体能力(ステータス)も低下する。


 キュアハーブと細枝と小石は、通常の採取ポイントで取れたもので、中り草・痺れ草・眠り草・切れ草は、発見で見つけた隠された採取ポイントで取れたものだ。

 そして、不思議な茸は説明にある通り、チュートリアルフィールドで取れたものだ。

 効果がかなり良いものなので、虚空庫にしまっとくことにした。

 いつか使う時が来るかもしれないし。


 毒草4種は全てぱっと見、キュアハーブとまったく同じで混ざったら鑑定なしでは、見分けがつかなかったが、葉の裏を見れば一目瞭然(いちもくりょうぜん)だった。


 中り草は、葉の裏が毒々しい紫色をしていた。

 痺れ草は、葉の裏の葉脈がケバケバしい黄色をしていた。

 眠り草には、葉の裏に白い斑点(はんてん)があった。

 切れ草には、葉の裏に赤い(とげ)があった。


 このゲーム変な所が()っていておもしろいが……気づく人どれくらいいるんだろうか?


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