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「この本、休み中に読みますね!」
桜に勧めてもらった本を手に取る。
桜はにこにことしていた。
私に向けられてる笑顔。これは、私だけの時間。
帰路に着き、今日の出来事を思い出す。
悶えそうなくらい嬉しい事だった。
普段淡々を業務上というか愛想程度にしか話したことがなかったのに、たくさん先輩を知れた。
ベッドのうえでゴロンゴロンと悶える。
枕元に置いていた本を手にとり、読み始めた。
その本の主人公はモモという名前の女の子だった。
少し読んで飽きることもなく、ゆっくりとしたペースだけど、読むことが出来た。
ファンタジックで児童文学らしく、難しい言葉もない。
独特の雰囲気があり、先輩はこんな本が好きなんだなーと思うとより一層本に興味が持てた。
休みの間の本を読んでいる時間はずっと先輩のことを想いながら過ごしていた。
もちろん、連休中の宿題だって出ている。唯はまだ一年生なので、なかなか授業のペースも今までと異なり勉強時間にも大きく時間を割かなければならなかった。
早く終わらせて、読書がしたかった。
早く、先輩の好きが知りたかった。
中学の頃、同級生達が好きな人がときゃあきゃあと騒ぎ立てていたのはこんな思いだったのだろうかと思った。
早く、休みが終わればいいのに。
そしたら、休みが終われば、先輩に会えるのに。