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桃の果実を食べさせて  作者: 火垂
柘榴の実
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「さくら先輩、半袖ですね」

「うん、衣替え始まったからねー」




夏になった。

制服はセーラータイプのために、印象ががらりとかわる。

黒に近い濃紺から白色の半袖セーラー

スカーフは、スカーフと言うよりネクタイのような形の物を着けている。


「可愛いですね、」

「夏服シンプルでいいよねー、白だからキャミソールとか透けないようにしないとね。

唯ちゃん、まだ着ないの?」


「まだ届かないんですよ、だから暑いけど、」


「そっか、一年生だから届かないと持ってないもんね」


白い肌が白い襟に、袖に、反射する。


本を取りに行こうと立ち上がりさくらの横を通り過ぎる。本を読むその背中に、小花柄がうっすら透けていた。



「本当だ。少し透けますね、花柄」

背中の透けているがらに触れる。

いきなり体に触れられ、びく、とさくらが揺れた。

「あら、やっぱりこの柄は少し見えちゃうのか…」

肩はセーラー部分なのでキャミソールの形が見えることはないが背中が丸まった時にはやはり少し透けてしまう。

「桜柄、ですか」

「うん、珍しいよね、可愛かったから…でも柄物は夏は避けたほうがいいみたいね」


再び、本にゆっくりと目を戻していた。


自分の行動と、先輩の反応に少し恥ずかしくなり、そそくさと本を取りに部室を出た。

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