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先輩の座布団…
埃っぽいだろうし、先輩の私物でも座布団はさすがに嗅いだらまずいか…
理性で堪え、自分の尻の下に敷く。
「ありがとうございます」
居心地がいいな。
嬉しくなった。
妙に気分が高揚したまま、その日の部活も終わる時間になる。
二人で途中まで一緒の帰り道を歩いていると、
「唯ちゃん、て、呼んでもいいですか?」
また、敬語で尋ねてくる、先輩。
可愛い。嬉しい。
「!!
はい!!」
嬉しい。
嬉しい。
「はわわわわたしみょ!
…私も、名前で呼んでもいいですか??」
先輩は、もちろん、と笑った。
嬉しい。




