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桃の果実を食べさせて  作者: 火垂
柘榴の実
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私の好きな人は、いつも教室の端にいる。


とても綺麗で、それはきっと私しか気づいてない。



はじめて見たのは渡り廊下で、帰ろうとしていた私はそのままふらふらとその人を追いかけた。

教室の場所など知ることが出来れば、偶然を待つことなく好きな人を見ていることができると思えたから。

きっとこんな気持ち知られたら、私が見るに堪えない醜さだったならば、あの人に不快極まりなく思われた事だろう。


たどり着いた先は、図書館。

その奥にある一室に彼女は入っていってしまった。その部屋の中に入ることも出来ずにただ膝丈のスカートをゆらゆらとさせることしか出来なかった。


次の日には、そこが読書部の部室ということがわかった。部活動が必須であるこの学園では、インドアな部活も少なくはないが、

文芸部のように自らが創作文集をつくったりするような活動もなく、かといって読書感想文を定期的に描かなければならないものでもない。ただ読書をする部活動らしく、書類上での部活動として席を置くだけの生徒が毎年一定数いるらしい。

なので、人気といえば人気だが、活動はないので部活動の様子はよく分からないし、学園生活を謳歌したいのならば他の人間関係が賑やかな部活動に入ったほうがいいと教えられた。


私自身もあまり快活活発な生徒とは言えないのでちょうどいい、と思いその部活動への入部届けを持ち部室へと向かった。

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