博学審問
少年の、話をしよう。
どこにでもいる、平凡な少年の話だ。
なんてことはない。たかが一人の、哀れな子供の話だ。
彼が哀れであった点は、無感動だったこと。
彼は友人が多く、表情はころころと変化する人だった。きっと、周りからは慕われていた。
しかし、彼は冷めていた。心の底から、何もかもどうでもよかった。ただ生きていくためだけに道化を演じる。人生とはこういうものなのだろうと考えている始末だった。
幼稚だろう?たかが10年20年生きただけで何を悟って諦めてやがるカスが。
・・・失礼。見苦しいところをみせたね。
これは、そんな彼が、壊れ、崩れ、堕落した話だ。私が言うのもなんだが、なかなか・・・
ん?私かい?
私はただの話し手だよ。彼の行動や感じたことを君に伝える役目をもらったんだ。
え?私が頭がおかしい人に見えるって?なかなか辛辣だね。
そして?うん。
ここはどこだって?
・・・話を聞いていけばいずれ分かるさきゃはははははははははははははははは