プロローグ
2017年の日韓戦争が終結、バンコク停戦条約が締結され、韓国はより中国への依存を強め、韓国軍の装備の殆どがチャイナナイズされ、日本は米国に対しF―23の売却を要請した。
2023年、名古屋空港
空港の敷地内にある航空機生産工場で生産され、昨日ロールアウトしたばかりの空自に引き渡された試製F―23J雷電Ⅱの名づけられた大型戦闘機が駐機していた。
本来ならYF―23は本家米空軍でポシャられた機体ではあったが、性能はF―22と比較して格段と劣るものではなく、優れている部分もあり、ステルス塗料を塗布しない状態ならマッハ2.6を発揮する事が可能で、巡航速度はマッハ1.7で、速度面ではF―22を凌駕していたと言う。
工場の人と話をしていた一人の女性操縦士がいた、彼女は鷲野京子2佐、個人撃墜数17、共同撃墜数5を誇る日韓紛争時の撃墜王の一人で、今は岐阜基地の飛行実験隊で勤務している。
「この機体は扱い難くないわね・・・・・・F―15に近くていいわ」
彼女がそう言うと一人の工員が満円の笑みを浮かべ、彼女に握手を求めた。
それから数時間後、F―23は岐阜に飛び立ち、翌年の春まで試験を実施し、彼女と複数のF―15乗り達がF―15から乗り換え、最初に第306迎撃飛行隊に配属された。
F―23Jは日米共同開発だが、米国が担当したのは設計|(設計図と実物の提供)のみで、性能はロシアのPAK-FA、中国のJ―20等と言う5世代機に対抗しうるものとなり、4世代機を圧倒する事が可能な超高性能戦闘機であり、捜索能力についてはスマートスキンセンサーを搭載し、上方以外のあらゆる方向に向けてミサイルを発射可能であり、主ミサイル搭載庫はリボルバー式を採用し、2~6発の20式空対空誘導弾と2発の04式空対空誘導弾か19式空対空誘導弾が搭載可能であり、もし左右主翼下に2基のミサイル用の連装アタッチメントと単装アタッチメントを合わせて4基装備した場合、最大6発のミサイルを追加可能であり、最大ミサイル搭載数は12発となる。
そしてこのF―23は純国産のF-3と共に中国と東南アジアの紛争において我が国防衛の主力として大活躍したのである。