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序章
【序章】
さて、今此処に俺はいるわけだが・・・・・
どうした事か
昇るはずの紫煙は地へと堕ち
堕ちるはずの血は天へと昇り
恭輔は暗闇の中、佇んでいた。
「いよいよ頭がおかしくなったか」
そんな事を考えているとやはり脳内の幻影ではないことが証明される。
「お前、人間の癖によくやるな」
と、恭輔は目の前の人間の形をした何かが口をきくのを把握し
さらに肩から滴り落ちる。。いや、空中に吸い上げられていく血と確かにそこにある痛みを確認し
現実だと知る。
次の瞬間恭輔はこう思う
――あ〜あ、やっちゃったと。