女王の屈辱〜現れるし陰〜
もうすぐ蓮地がくる…
そう思うと心拍数が上がるような気がした。
どうしよう…
認めたくはないが緊張する…
私は初めて自分だけの力で手に入れたいと思った。
だから蓮地を私のものにするのに財の力なんて使わない。
私自身の力で手に入れなくては意味がない。
でも…私には一つ不安があった。
蓮地は誘えば来てくれるケド…
誘わなければ梓沙という女のもとへと行ってしまう。
別に女に命令されてるわけじゃない…
蓮地は好んで女のもとへと行く…
どうして人の飼い犬を手に入れたいと思ってしまったのだろう…
でも…欲しいと思ったのならそれでいい…
私は蓮地を奪うまで…
だって…
私に手に入らないものなんてないんだもん…
改めて決意を固めたところで蓮地が来た。
「やっぱりここ広いね、」
蓮地の息が少し荒れている…
また迷った様子だった。
「広いからって蓮地は迷い過ぎ…」
私は呆れてこう言った。
蓮地は苦笑いしている…
「…ねぇ…蓮地…」
緊張して心拍数が上がる。
止めたい…
でも…
私は蓮地が欲しい。
もう…あんな女に尻尾を振らないで欲しい。
私だけを見て欲しい。
蓮地だけは…
私だけを見ていて…
「どうしたの?」
蓮地は私の異変に気づいたのだろう…
優しく聞いているが、蓮地の不安が声から伝わってくる…
「れ…蓮地…こっ…これからあの女に会わないで」
私のものになってとは言えなかった。
鈍感な蓮地にこんな言い方で私の思いは伝わっただろうか?
「えぇ…無理だよ…」
あっさりと断られた…
でも…
私は諦めない。
「無理じゃない 止めて」
私は強い口調で言った。
「……どうしたの…いきなり…」
蓮地が弱々しい目で見てくる…
思いが伝わらなくてイライラする…
「私のものになりなさいよっ!」
目の奥が熱い…
視界が歪んでる…
もしかして…
私泣いてる…?
「僕は誰のものでもないよ?」
鈍感。
鈍感。鈍感。
鈍感。鈍感。鈍感。鈍感っ!!
もういいっ!!
「私が蓮地を好きだと言ってるの… 蓮地は私のものにならなきゃいけないのっ!」
しかし…
届かない命令…
「ゴメン…僕…」
次に言う言葉なんて分かってる…
あの女の名前を出すんだ…
「僕…梓沙が…梓沙が好きなんだ…」
蓮地は私を見ないように下を向いている…
「…私の命令が聞けないのね…」
その時…
私の心に一輪の黒い花が咲いた。
心が真っ黒に浸食されていく…
あはは…
何を泣いてるの、私。
私をフルなんて屈辱…
許さない。
私は…
梓沙という少女を潰す。
そして…
いずれはあんたもね…
蓮地。
えぇ〜WWWWW
ここから、いろいろと怖いですWWW