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AIによるイタコの解説

作者: 千彩仙人
掲載日:2025/12/18

 むかし、テレビの心霊番組で、一般人がイタコに相談をする企画がありました。その企画で若い女性が「喧嘩をしたまま他界してしまった父に謝りたい」とイタコに相談しました。

 イタコが自分の体に彼女の父親の霊を憑依させ、彼女と会話をしました。彼女はイタコに憑依した父親の霊に謝りました。彼女は涙を流しながら、「父に謝ることができて、気持ちが楽になりました」と語りました。


 そのイタコに本当に彼女の父親の霊が憑依していたのかは分かりません。憑依はイタコの演技だったのかもしれません。しかし、彼女は父親に謝ることができたという想いから、心が救われたことは事実でした。


 ときには憑依の演技を行って、人の心を救うのもイタコの使命かもしれません。しかし、全てが演技なのではなく、本当に自分に霊を憑依させることができるイタコもいると思います。過去にも存在していたと思います。


 私は以前に、自分が口寄せ(霊が憑依して言葉を語ること)を体験したことがあります。その体験を思い出した私は、イタコの起源などに興味を持ち、AIにイタコの歴史を質問しました。


 以下がAIの解説です。


 イタコの歴史は、古代日本のシャーマニズムの伝統に深く根ざしており、特に東北地方の社会文化的背景の中で発展してきました。その起源は数百年前にも遡ると考えられていますが、明確な発展は中世から近世にかけての時期に確認されています。


 主な歴史的経緯は以下の通りです。


 ◯古代日本のシャーマン(巫女)の系譜を汲むものとされ、山岳信仰の修験者である山伏と歴史的な繋がりがあるとされています。


 ◯熊野比丘尼くまのびくにと呼ばれる女性たちが、護符を売ったり、トランス状態で死者の口寄せを行ったりしており、これがイタコの源流の一つと考えられています。


 ◯『万葉集』(奈良時代の歌集)の歌に「イタ(板)」と呼ばれる存在への言及があり、「板の子」がイタコの語源という説もあります。


 ◯江戸時代の頃は、日本では盲目の女性が自立した職業を持つ機会が限られていました。盲目はかつて神聖な力を持つ兆候と見なされることもあったため、家族が視覚障害のある幼い少女(11歳~13歳頃)をイタコになるための厳しい修行に出すことが一般的になりました。


 ◯修行では、神に「嫁ぐ」ための儀式や厳しい苦行を通じて、神や死者とコミュニケーションする能力を身につけました。


 ◯イタコは青森県の恐山や東北地方各地の祭りなどで、口寄せや祈祷、占いなどを行い、地域社会で重要な役割を果たしてきました。


 現代では、後継者不足や社会環境の変化により、正当なイタコの数は激減しており、この伝統は消滅の危機に瀕しています。


 以上がAIの解説です。


 私の友達の母親が脳梗塞で倒れてしまい、自宅から救急車で病院に運ばれました。母親は一命を取り留めましたが、意識の無い状態になってしまいました。


 友達が意識の無い母親の介護を自宅ですることになりました。母親は寝返りを打つこともできないため、床擦れを起こさないように、友達は四時間おきに母親の体の向きを変えてあげていました。友達は「そのために夜も一度起きるんだ」と言っていました。


 友達の母親は美空ひばりの大ファンで、友達はいつも母親の枕元で美空ひばりのCDを掛けてあげていると言っていました。友達は「母親は意識が無いから、聞こえているのかどうかも分からないけどね」と言っていました。


 母親の介護は4年以上続いていました。友達は毎日、母親のオムツを交換したり、夜も起きて母親の体の向きを変えたりしていました。


 ある日、彼から「用があって近くに来たんだけど、今からちょっと会える?」とメールが届きました。夜の9時頃でした。私は家にいて用事もなかったので「大丈夫だよ」と返信しました。


 近くの公園で久し振りに彼と会い、ベンチに座ってゲームの話をしました。彼に難易度の高いシューティングゲームのクリアの仕方を説明していた時に、彼が突然私にこう言いました。

 「あ、そう言えばさ、この間仕事から家に帰ったらさ、家には意識の無い母親しかいないのにさ、NHKの美空ひばりの特番が録画されていたんだ。母親が録画したのかな? もしそうだとしたら、そんなにその特番が見たかったのかな?」


 そのとき私は自分の考えではなく、無意識にこう言いました。

 「毎日オムツを交換してくれたことも、美空ひばりの歌を聴かせてくれていたことも、みんな分かっていたよ、ありがとう」


 彼は目に涙を浮かべて何度も小刻みに頷きました。私は自分でもなぜそう言ったのか分からなかったので、彼に「そういう意味なんじゃないかな?」と言いました。


 その二日後に彼から「母が他界しました」とメールが届きました。公園で私が無意識に彼に言った言葉は、彼の母親の霊が私に憑依して語ったのだと思います。

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