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断罪された悪役令嬢は押しかけ女房~第二の王都と呼ばれる辺境領地で、彼女の夢を応援してたら第二の国になりました~  作者: 寿明結未(旧・うどん五段)
悪役令嬢は王妃なんです!

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第47話 国民に還元される行動を

ブックマーク、評価、感想、誤字脱字報告ありがとうございます。

 職場での嫌がらせやパワハラに関する法整備を進めつつ、それなりに忙しい日々を送っている最中、園に通う方々の中に、魔力操作が出来るようになった方がチラホラと出てきました。

 その方々は、元避難民や、その中でありながら配偶者からの暴力から逃れるために保護された女性たちも多く、彼女たちの職場としてプリザーブドフラワー部門が早々に作られました。



 プリザーブドフラワーは主に祝い事に使われることが多く、特に貴族の間で人気の高い花であり、リコネルが特に愛する花として世間では広まりつつあります。

 今では最早リコネルの事を【悪役令嬢】と呼ぶことも、また呼ばれていたことも忘れ去られ【婚約破棄された令嬢】と言う事も忘れ去られてきています。


 それもこれも、リコネルが精力的に国民を守ろうと働いていることが分かるからでしょう。

 弱い立場の人間を救おうとするリコネルの姿は、ちゃんと国民に届いているのです。

 無論、悪いうわさも少なからずありますが、それは本当に極僅か。


 今では【弱者を守る国母】とも【働き方改革者】と呼ばれることが多くなりました。

 その事を知ったリコネルは苦笑いをしながら「国民がどう思うのかは自由ですわ」と口にします。



「わたくしがどう行動し、どう国が動いているのか……それが国民に還元されている証拠なのならば、嬉しい言葉ですわね」

「謙虚にならずとも宜しいのに。貴女の働きは間違いなく、誰にも恥じることのない素晴らしい事ですよ?」

『素晴らしき国母じゃ』



 普段はテンション高く『あの小説が萌えるんじゃ!』と叫んでいるクリスタルですら、真剣な表情でリコネルを褒めました。



『リコネルこそがジュリアスに相応しく、ジュリアスこそがリコネルに相応しいのじゃ。我の目に嘘偽りは映らぬからのう』

「まぁ!」

「確かに私にはリコネルが必要です。このような素晴らしい女性は他にいません」

「もう……ジュリアス様ったら! わたくしだって同じ気持ちですのよ!?」



 頬を赤く染めて口にするリコネルに、私は穏やかに微笑みました。



「そもそも、私の本当にどこに一目惚れしたのです?」

「全てですわ」

「全てと言われましても……」

「最初に貴方を見た時に、いいえ、貴方の瞳を見た時にピンと来ましたの。この方を支えるだけの力が欲しいと」

「リコネル……」

「その為だけに、阿保王子の婚約者だって耐えて見せましたもの。徹底的に鍛えこまれた国母になるための試練の数々。無駄にはしませんでしたわ」



 確かに、一国の王子の婚約者とはかなりの教育をされ、他国との交流の際にも恥じることないほどの教育を施されます。

 それを私の為に無駄にしなかったと語ったリコネルに、思わず涙腺が緩みそうでした。



「それに、クリスタル様はわたくしがジュリアス様の妻になることを見抜いておられましたのね」

『無論じゃ。お主とジュリアスが出会ったあの時から、最早それは運命といって過言ではない』

「「運命……」」



 人生において、運命の相手と巡り合うことが出来る男女は、一体どれほどの数いるでしょうか?

 結婚しても、相手からの暴力に耐えなくてはならない家庭もあれば、支配欲の強い妻、夫に苦しめられる家庭もあります。

 それが本当に、運命の相手と言えるでしょうか?



『互いを尊重しあい、互いを支えあい、互いを愛し合える、そんな夫婦こそが本当の運命の相手じゃろうて』

「そうですわね……貴族にとって、愛のある結婚なんて早々できることではありませんもの。恋愛結婚が出来る貴族なんてほんの一握り……」

「私なんて35歳まで独身でしたからね……」

「独身で居て頂けて、わたくし本当に幸せですわ!」

『それまで独りだったからこそ、良き妻を手に入れることが出来たじゃろう? 結婚は焦ってするものではない、それが本当の運命の相手とは限らぬのじゃから』



 そう言って私たちを見つめるクリスタルの言葉には重みがあります。

 確かに焦って結婚したとして、果たしてそれが運命の相手かと言われると……何とも返答しかねます。



「私たちの出会いは、本当に奇跡だったのですね」

「きっとそうですわ」

『やけるのう。このネタは高く売れそうじゃ』

「「誰に」」

『物書きとは、萌えを欲するものじゃて』



 声を出して笑うクリスタルに私とリコネルが眉を寄せてジト目で見つめると、クリスタルは尚声を出して笑い、そして最後にこう口にします。



『落ち着いたらお子を頼むぞ? 一人でも二人でもよい。大家族と言うのもありじゃて』

「それは頑張りたいところですわね……」



 ……絞り取られてしまう。

 リコネルの獲物を見る目に、私は思わず後退りしてしまったのでした。


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