5盗み、あれ?皇女だよね?
「……ご迷惑をおかけしました」
「いやいや。気にしないで」
女の子をお風呂に入れ、服を着させてあげた。かなり僕の理性は揺らいだけど、どうにか耐えたよ。褒めて欲しいね。
……後で3人の誰かに相手してもらおう。昂ぶってるから、すぐに気絶させちゃいそうだなぁ。3人とも相手してもらうことになるかも。
「じゃあ、君のことを教えてくれるかな?」
僕は女の子に自己紹介を求める。女の子の話を聞けるように、奴隷の3人にも来てもらってるよ。新しい子とも仲良くしてもらいたいからね。
「私はウール・ウェスター。ウェスター帝国の第2皇女です」
「「「えぇっ!?」」」
「わぁお。本物のお姫様じゃん。でも、ウェスター帝国かぁ。行ったことないんだよねぇ」
僕が召喚された国の国境がこの森なんだけど、国境の先にあるのがウェスター帝国だね。召喚された国とはあんまり仲が良くないって聞いたよ。
「あと、自己紹介の時にするのは恐縮なのですが、質問をよろしいでしょうか?」
ウールちゃんは質問があるらしい。頷いて許可してあげる。
さぁて、どんな質問かな?ウールちゃんも可愛いし、可愛い子の質問なら色々答えちゃうぞぉ。
「私もお三方と同じように、どこかを欠損させられてしまうのでしょうか」
どこか怯えた表情のウールちゃん。その視線の先にいるのは、奴隷3人組。
どうやら、自分もああいう風になるんじゃないかって思ってるみたいだね。
「大丈夫だよ。わざわざそんなことしないって。この子達も、僕が怪我させたわけじゃないし」
「そうなんですか?……あ、あの。もしよろしければお三方の欠損を直しましょうか?」
「……ほぅ?」
欠損を直すのには幾つか方法がある。1番一般的なのは高級なポーションを使うこと。ただ、これはものすごくお高い。わざわざこの森を抜けて売らなくても高値になるから、残念ながら手に入れたことはない。もし手に入ったらすぐにでも使ったげるところなんだけど。
で、他の方法としては、
「そ、そういえば、第2皇女様は上位の回復魔法が使えるって聞いたことがあります!」
「へぇ。そうなんだ」
フラーラちゃんの言葉を聞いて、僕はまたウールちゃんに視線を向ける。この子が本物のウールちゃんなのかは分からないけど、ここで回復魔法が使えたら大きな証拠となる。
「じゃあ、やってあげて貰える?最初はアチーノちゃんで良いかな?目は治っても見えるまでに時間が掛かりそうだし」
赤ちゃんが最初から景色がハッキリと見えてるわけではないように、目が修復されたからってすぐに見えるようになるとは限らない。しばらくはリハビリのようなことも必要になるかも。
「ではいきます『サージリー』」
「ん。んんっ!?」
ウールちゃんの手から光が溢れて、アチーノちゃんの体を包む。すると、だんだんと腕が再生されていって、
「おお。治ったね」
「す、すごいね。僕の左腕に感触があるよ。……まだちょっと使うのは難しいけど」
ゆっくり手を開いたり閉じたりするアチーノちゃん。手の方は無事に再生されたみたい。で、問題の目の方なんだけど、
「ん、ん~。ぼんやりしてるけど、見えるよ。ご主人様ってこんな顔だったんだ」
「おぉ~。見えてるの?良かったねぇ」
僕がうっすら見えてるみたい。僕はアチーノちゃんの前で頭をぐるぐるして喜ぶ。アチーノちゃんも、両手で僕のことをおってきた。
「ふふふっ。お喜び頂けたようで何よりです。じゃあ、2人にも行きますね『サージリー』」
残りの2人にもウールちゃんは魔法をかけた。淡い光が2人を包んで、それぞれの足とか耳とか腕とかを再生していく。
2人は生えてきたものを動かして、
「ほ、本当に再生してます!」
「……凄い」
感動した様子で体を動かしてた。2人とも足が再生したばっかりだからまだ歩くのは難しいけど、何度か立ったりしてる。
その様子を少しの間楽しんだ後、ウールちゃんはこっちを見て、
「それで、ご満足頂けたでしょうか?」
「あぁ。うん。勿論だよ。ありがとね」
僕はお礼を言っておく。ここまでしてもらって、文句なんてあるわけないよね。これからは3人にも軽く仕事をしてもらえるだろうし、僕の負担が結構減りそうだよ。
「で?3人を治したのには何か理由があるんだよね?やって欲しいことでもあるのかな?国に返して欲しいとかじゃなければある程度お願いは聞くよ」
「ふふふっ。バレてしまいましたか。でも、勿論国に帰りたいなどとは言いませんよ。どちらかと言えば、今のままでは帰りたくないですね。……で、私のお願いは3つです。まず、私と子供を作ってくれませんか?」