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2盗み、あれ?積み荷だよね?

「ギャアアァァァァ!!!!!!???????」

「痛い!痛イィィィィ、ふげっ!?」


叫び声を上げる人たちがうるさいから、強制的に黙らせておく。もう二度と僕の目障り耳障りになることはないだろうね。せいぜい僕の経験値になって、僕の役に立ってもらうよ。


《レベルアップ(4UP)しました》


うるさい人たちを片付けたお陰で、レベルが上がった。森に来る前よりかなりレベルは上がってたんだけど、それでも4レベル上がるのは凄いね。かなり強い人たちだったんだろうなぁ。

さて、では僕がやってたことを説明しようか。人殺しと言ってしまえばそれまでなんだけど、もっと詳しく言うと盗賊狩り。こういう国境沿いの森とか、盗賊が住み着いているイメージがあったからね。来てみたら大正解。ちょっと強い盗賊達が森に拠点を構えてたよ。僕はそれをまわって盗賊達を狩ってたって訳。

でも、ここでその活動も終わり。もう全部片付けちゃったんだよね。


「さてさてぇ。何か良いモノあるかな?」


僕は倒した盗賊の拠点を物色する。お金になる物は売って、使える物は僕が住むつもりの場所に持って行くよ。僕が住むつもりの場所は、潰した拠点の1つだね。

盗賊の拠点の仲では綺麗な場所だったんだよ。勿論汚いところもあったけど、そこは掃除して改善するつもり。

では、そんな盗賊を買って森に住み着く僕がすることなんだけど、


「ひゃっはぁぁぁ!!!持ち物はもらってくぜぇ!!」


「ギャアアァァァ!!!????」


僕は盗賊から奪ったナイフを持って、森を通る馬車を襲う。盗賊だから言葉はちょっとだけ荒くしてあるよ。

言葉遣いは良いとして、御者の殺害に成功。これで馬車を操る人はいなくなったわけだし、馬車の中身は取り放題だね。さっそく、オープン!


「……え?」


「「「……え?」」」


僕の口から出た声と同じように、馬車の中からも困惑の声が聞こえてくる。中にいたのは、ボロボロの服を着て全身にケガをしてる女の子たち。首輪をつけてるんだけど、これってこの子達は奴隷って言うことだよね?街でそんなことを聞いた覚えがあるんだけど。


「こんにちは。僕は通りすがりの盗賊だよ。……馬車を操ってた人は殺しちゃったんだけど、積み荷は奴隷だけかな?」


僕が問いかけると、女の子達は一瞬肩をふるわせる。殺しちゃったって言うのが怖かったのかな?

でも、すぐに、


「は、はい。私たちと、何日か分の食料だけです。……あ、あの!どうか殺さないで下さい!お願いします!」

「「お願いします!」」


頭を下げてくる女の子達。全部で3人なんだけど、それぞれケガの所為で働くのは難しそうに見える。

……とはいっても、戦利品を捨てるのも盗賊としてどうかと思うしね。拾っていこうかな。


「いいよ。僕の奴隷になるなら拾ってあげよう」


「「「あ、ありがとうございます!」」」


感謝の言葉を述べて頭を下げる3人。

あっ。因みに今更だけど口調は元に戻してあるよ。襲う相手ならともかく、戦利品にまで気を張る必要は無いからね。拾っていくならこうした方が気楽だよ。

僕は一旦馬ごと馬車を移動させて、死体の処理を。それから、馬車をアジトまで運んだ。この辺りには強い魔物がいるって話だったからあまりやりたくなかったんだけど、馬は飼うことにする。奴隷の3人もそうだけど、戦利品を殺すのはどうかと思うからねぇ。

そして、拠点に3人を入れる。2人は足を失ってて1人は目が見えなかったから、僕がお姫様抱っこで運んであげた。これからの生活は大変そうだね。拠点に運び込んだ3人の自己紹介がこちら。


「私はフラーラです!こんな見た目でもエルフです!弓を使って狩りが出来ます!」


元気良く挨拶してくれるフラーラちゃん。こんな見た目でもって言うのは、耳が切り落とされてることから言ってるんだろうね。エルフの耳はとがってて特徴的らしいんだけど、両方なくなっちゃってるの。今までの会話も、雰囲気と僕の口の動きで察してたらしい。

因みに、欠損は耳だけじゃなくて右足も。苦労してるねぇ。


「……私ヌーバ、です。見たとおり獣人、です。昔は足が速かったけど、今は何も出来ない、です」


次の子はあまり話すのは得意じゃ無さそうなヌーバちゃん。犬みたいな耳と尻尾が特徴的だね。確かに獣人だって分かるよ。

両腕と左足を失ってるから、出来ることは無さそうだね。幾ら全盛期の身体能力に自信があっても、今じゃほぼお荷物って考えて良いかも。


「おっと。最後は僕かな?僕はアチーノです。ドワーフですよ。……まあ、こんななりじゃ何も作れないけどね」


そう言って自嘲気味に笑うアチーノちゃん。ドワーフって鍛冶とかが出来るイメージだけど、アチーノちゃんは左腕を失ってるから難しいだろうね。

欠損は、右腕と両目だよ。何も見えてない状況だね。


「なるほど。よろしくね。フラーラ、ヌーバ、アチーノ。……僕も自己紹介しようか。僕は、」


ここで本名言うわけにもいかないよね。流石にしゃべり方は素でも、名前を呼ばれたときに他の人に聞かれたら嫌だし。

僕の名前は秋川だから、フォールリバーとかオータムリバーとかの路線で考えてみたらどうかな。……・オータムリバーを短くして、オリバーとか良いかも。


「僕はオリバー。よろしくね」


「「「宜しくお願いします」」」


そんな感じで自己紹介は終了。その後は3人を椅子に座らせて適当に雑談したりしつつ、料理してご飯を食べた。微妙に時間が出来たから、


「ねぇ。誰か僕の相手して欲しいんだけど、やりたい子はいるかな?」


「相手、ですか?」


何の相手なのかと首をかしげる3人。奴隷に相手してもらう事なんて、かなり少ないと思うんだけどなぁ。しかも、異性同士だよ。


「もちろん、○欲発散の相手」


「「「…………へ?」」」

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