最初のヒトモドキ
俺は、ある墓の前で叫んだ。
「お前のようなヒトモドキに生まれたヒトモドキに壊される人生は楽しかったか?お前が死のうと俺の復讐は終わらない」
俺は2人のヒトモドキから生まれた。
1995年8月15日 出生体重2580g 長男 名前 田辺 竜彦 (たなべ たつひこ)
父親 田辺 卓一 (たなべ たくいち) 母親 田辺 清子 (たなべ きよこ)
最初は、普通の家庭かと思っていた…
年月が経つにつれてこの2人はヒトモドキだったんだと知った。
そして俺は色んなヒトモドキに出会って生体を知った。
2002年5月19日 最初のヒトモドキ
夜になると卓一は、酒を飲んで暴れていた。
いわゆる酒乱と言うやつだろう。
理不尽な事で俺と清子は、顔を叩かれ、胴体を蹴られていた。
3日後になると全身痣だらけ。だが普通には見えないところに
痣が出来ていた。
この時俺は父親のことを「悪魔」、
人では無い何かだと思った。
毎日俺は学校から帰ると「悪魔」が来ると思いながら毎日怯えていた。
清子は、そんな俺を守ってくれていた。
それから月日が経ち…
2009年5月
清子は、1年前に看護師免許が欲しくて学校に通っていた。
兄弟も4人(弟、妹、妹)いて家事、育児、勉強を休む暇なくこなしていた。
卓一は、一切手伝わなかった。
この時から卓一は、「家事が出来ないなら俺がやるがそしたらお前らいらないし学校なんて辞めちまえ」と口癖のように言っていた。
するとある日の夜突然清子が胸を抑え始め…狂い悶えてた。
次の日突然倒れ救急車に運ばれ心臓に腫瘍があった為入院する事になったみたいだ。
その日から悪夢が始まった。
家から帰ると俺は家事をして料理も作っていた。
やり残しがあると卓一は、俺をボコボコにして
「使えないなら出てっていいぞ」と毎日罵声と暴力を奮っていた。
周りには助けてくれる人がいない
兄弟には強くなきゃいけないと思い弱音を吐かず耐えていた。
2009年7月
卓一の祖母が清子を心配して青森からお見舞いに駆けつけてくれた。
子供たちの世話も兼ねてたのだろう。
俺は安堵していたがそれが大きな過ちかつ復讐のきっかけになった。
俺は学校が終わり、清子のお見舞いをして、友達とゲームセンターへ遊びに行った。
少し帰りが遅くなってしまい祖母から連絡が来てた。
急いで帰ったが卓一にそれがいけなかったのかボコボコにされていた。
祖母は、見てるだけで止めもしなかった。
その次の日に事件が起こった。
俺は日課のように清子のお見舞いに行った時のこと
清子は、俺の顔見るなり怒った顔で
「あんた、おばあちゃんの財布から金を取ったでしょ!
1万円あったのに5000円しかないって言ってたよ!」
俺には意味がわからなかった。
卓一がボコボコにした理由もそれが絡んでいたらしいが
俺はあらぬ疑いを祖母にかけられていた。
清子は、精神的に追い詰められてしまい
点滴のチューブを俺の首に括りつけ始め
「あんたが正直に言わないならあんたを殺して私も死ぬ!」
俺は涙目で訴えた。
「取ってない!自分の小遣いで遊んでいたんだ!」
清子は、力を緩めない。
苦しくて、悲しくて、わけがわからなかった。
俺は、同じ言葉を何度も繰り返した。
清子は、疑いを解かなかったがチューブを緩めた。
そして
「おばあちゃんにちゃんと謝りなさい」と言われ
俺は家に帰り祖母に
「お金は、取ってないけど疑いをかけられたなら申し訳ありませんでした。」と謝った。
祖母は「お金を持ってるなんて知らなかったから疑ってしまったのよごめんね」と言っていた。
俺はその疑いがショックだがそれ以上に不可解な点が思い浮かんだ。
祖母は、過去に卓一や清子に金を集っていた。
生活費が足りないと言っていた。
俺もそれは知っていた。
第一、卓一の母親から金を取ったら卓一に殺されると思っていたからだ。
そこで俺は祖母が席を外してる間に財布の中身を見た。
俺は目を疑った。
財布の中には5000円札が3枚、確かに1枚消えていた。
バックの中を見たら一番下に折りたたまれた5000円札が1枚入っていた。
俺はその時怒りに震えそうだった。
俺に疑いをかけてお金を貰うだけじゃなく
清子までも追い込んで学校を辞めさせようとしていた。
こんな最低な人間がいるのかと思った時に怒りのまま俺は少し外に出て河川敷まで自転車で走り土手の所で思い悩んだ。
そして1つの結論に結びついた。
これが"ヒトモドキ"なんだと言うことに。
そしたら何だか悲しかったり辛かったことがどうでも良くなり
気がつくと俺は笑っていた。
そして川に向かって叫んだ。
「いつかこの報いさせてやる!」と
そして13年後…
2022年6月
祖母の家に行った。
祖母は俺を見るなり鬼の形相で
「お前のせいで卓一は!卓一を返せ!どうしてお前は父親が死んでも平然としてられるんだ。あの時もそうだ。」と嘆いていた。
俺は笑いながら
「落ち着けよ。俺が殺したわけじゃねぇ
死んじまったのはあいつのせいだ。それよりも、おい、覚えてるか?お前がバックに隠した5000円札のせいで母さんは、俺と無理心中をしようとしてたんだぞ?
逆に俺にも教えてくれ。
お前が親父が仕事でいない間に月に1回金をせびってたな?
何に使うんだよ。生活費で半月で6万も
おじいちゃんは、働いてるのに?
月に20万以上あるのに?」
祖母は何食わぬ顔をしながら
「私はね、色んな事にお金がかかるのよ、ただ食うだけじゃない。
ガソリンも、木材も、食料も大変なのよ。」と言っている。
俺は真実を告げ更に畳み掛けた。
「お前がパチンコしてんのは知ってんだよ。
人の金でパチンコするのは楽しいか?楽しいよな?
それだから半月に1回金をせびってるんだろ?
神奈川に来た時もパチンコしてたのは俺知ってんだよ!
何が生活費だ笑わせんなよ。お前そういう態度するならこっちにも面白いことさせてもらったよ」
祖母は、目を丸くしながら
「何したのさ」と言うので
俺は真剣な顔で
「この話は親戚全部にばらまいてんだよお前をこれから助けるやつとかは消えるお前は1人寂しく死んで行きな」
祖母は、1人泣きじゃくっていた
俺は大きな笑い声をあげ家をあとにした。
あれから祖母は何してるか分からないがまだ生きている
俺は祖母に対して復讐ができたからもうまんぞぐだ
これは序章の為、内容を色々すっ飛ばして書いています。
本編をこれから書いていき、登場人物もより細かくこれから描こうと思っております。
気になるとこがあれば色々コメントおねがい致します。