転生勇者よ、力をふるいたいだけならば、去れ
サァー、風が草を撫でている、そこを、子供たちが、草のじゅうたんの上で飛んだり跳ねたり。
そこに女性も立っていて、美しいかと言われればそうではないが、その瞳だけはキラキラと宝石の様に輝いていた!!
だが、その女性を見つめる男は、どうも違う美しいと感じているのだ、子供たちを優しく見つめるその、
太った女性が、
愛しいのだその心が、
世界に「彼女は美しい」と心のままに言ったらウソぽっくなってしまうそうで言葉にはできない、、、ただ、その瞳に答えをたくわえて、彼女を見つめられるかぎり、見つめ続けていた。
彼女はその瞳にうつる喜びに、笑みを浮かべいた
今、この草原でのひとときが、
彼女にとっても、彼にとっても、最後の悠久の時となった。
ドカッドカッどっ、
馬の蹄が、草下の土をえぐって、宙にドバッとっ、激しく飛ばしていく、さらに、鞭をしばく音に、子供たちは怯えた。
手綱を強く後ろに引かれた馬が、荒げた鳴き声と前足をあげ、その女性の前に止まる。
馬に乗った男
大魔王 様、
赤、青、緑、 黄、白、
すべての勇者が、先程、
ほぼ同時刻に、召喚されました。
すべての土地で天使と虹の橋 を、
確 認、 S SS
級 の、 勇 者
で あ る こと
はあきらかです。各地にはボス達が向かってます。
大魔王と呼ばれる女性
「相克とは、神の呪いです、
黒が黒の中に白を忍ばせることをヨシとせぬ、
神の色分け、正義という暴力的秩序」
その女性を愛でる男が剣を地面に、刺して語りだす
アリ
シア
俺は
この戦いで死ぬ
だが、
その
五人
すべ
て、
道連
れに
し、
さら
には
その
死を、
我が凶弾にて実現し、、
勇者の系譜を断つと誓おう!!
男の話 す凶弾 とはこ の世界 でたっ たの6
発しか 生成す ること ができ なかっ た弾丸
であり 呪いに よって 勇者、 召喚の 因縁を
破 壊 し う る 。
唯一の武器である。
フッと、その場に、先程まで流れていた風とは違う匂いが漂った、わずかな硝煙の匂い、アリシアが振り向くと、そこには、黒い装束に身を包んだ女性が、空間をくりぬいたような円の中にいる。
空間の円の中の、黒装束の女
アリシア様に、ご報告が、
青の勇者と バルデオ卿が
先程から 戦闘状態に突入、
大部隊、 一万が、 壊滅的な、
被害 その中で スキルを、
サーチ 特級魔眼=邪眼 魔法耐性、
邪眼の 能力は∬∬∬異常です あれは
人間の 恐怖に\ ⊥ /青い炎を 発現させ
それを 全体に===伝染させる まるで
我々を レベル稼ぎΞの餌として 現在の
ヤツの レベル2500Ξバルデオ卿も、 善戦するも
プラン すべてを消化Ξ巨大な森の黒龍、ブラム様の
所に身 を寄せてますΞですが、サミッタ ドラゴン
グリム 以下数種類のΞ絶滅危惧種が滅ぼされました
どうか どうかまずはΞ青の勇者討伐に凶弾の使い手
凶勇者 ゼンバーグをΞ遣わして殺していただきたい
話終わると、
突然、黒装束から青い炎が湧きあがる、うめき声をあげながら、黒装束の女性が、苦しんでいる、それでも、死を覚悟した眼光だけが、ゆらゆらと光を放ち、ゼンバーグをとらえた、そして青い火の粉が風に飛んでいくと、身につけていた黒装束だけが、わずかに残り、ハタハタとひらめいた
匂いがした、
人の肉を焼いた匂いだ、アリシアとゼンバーグは戦場の凄惨さを思い出していた。
ゼンバーグ「時間はない、もし青の勇者がレベル5000に到達した場合の、俺の勝率は0.008%ほどになってしまう、アリシア、俺は行く、選んでなどいる猶予などない、まずは、青の勇者をこの凶弾にて葬る」
アリシア「悔しい、あなたを見ているだけなんて、、」
小さな両手が小刻みに震えている。
アリシア「あなたの隣で、戦えないことが悔しいだけじゃない、平和の為にスキルチェンジをしたことさえも後悔している自分が、悔しい、悲しい。」
スキルは1人のキャラクターが、五つまで持てるようになっていて、アリシアはその中身を
変身、平和維持、五穀豊穣、次元上昇、差し出される手
平和になってから、すべてを戦闘向けのものから、平和な世界にかけるバファに変更していた。
アリシア「あなたが死んでも、私は死にませんから、」
歯をくいしばり、涙を流すまいと、上ずって、両手の震えは、今や全身を揺らしている、言葉がこれ以上、続かない、アリシアはすべての答えを瞳に託し、ゼンバーグを、見つめた。
ゼンバーグ「嘘をつくな、俺が死んだら、お前の心は死ぬだろう、だが、命は残せ、そして、いつか、もう一度、笑ってくれ、!!」
アリシアが全力で、地面を強打すると、打ったそばから、波のように地面が踊り出す、言葉がでない、それでも、言葉はでてこない、
ゼンバーグ「生きて帰ってくる、祈っていてくれ。」
嘘である
それほどの死地に赴こうというのに、男は笑っている、
女の為に戦う自分に、少しだけ酔ってもいるだろう、
だが、それのどこが悪い、
黒装束の女が、
残した空間の門を、
胸を張って
ゼンバーグはくぐろうとしている。
アリシアからは、まだ、言葉がでない、見つめ返すこともできない、
自信がない、彼の死んだ世界を治めることに、
勇気がない、すべて捨てて平和の為に戦う男を止めることなどできない。なにより、この戦いに勝たなくては平和などないのだ!
ゼンバーグは
目を閉じて、
彼女を見ずに空間の門をくぐった。
瞳を、開けると、そこは、青い煙に包まれた戦場だった。
しだいに空間の門が閉ざされていく、
ゼンバーグの後ろに半身が焼けただれた大柄な男が立っている。
バルデオ「すまないゼンバーグ、仲間を、大勢、死なせてしまった、」
凄まじい形相をしている、
怒りと悲しみを、同時に表しているような表情、
その両方の感情が攻めぎあい、バルデオの顔は鬼の面をつけたようだった。
その大きな体格の中に、身体から青い炎を出している、
小さな顔がある、優しげな小さな顔「青の勇者のステータス、、伝える、レベルは6400、まだ、上がり続けてるよ。邪眼は人の恐怖に火がつけるよ、でも、ゼンなら、まだ、勝てる、勝てるよね!?」
俺はどんな顔をしたのだろう、その事を伝えた小さな顔から、青い炎がほとばしる、邪眼による恐怖に、
耐えていた大きな男が一瞬で、絶望したのだ
よほど、ひどい顔をしたのだろう。
ゼンバーグは覚悟を決めて胸のポケットから、黒い丸薬を取り出す、切り札である、10分間だけ能力を2倍にしてくれる薬だ、副作用は説明しても意味はないが、10日後に確実な死を迎えるという効果だ、笑いながら、丸薬を口にする、力がみなぎってくる、命の火を効率的に燃やしている感覚だ。
青い煙の中に、何かが動いている、青の勇者であろう、高い声で笑っている、高い声だが、男の声であることは、確認できる。
ゼンバーグが青の煙で曇った、曇天に向かって、呪文を唱える、雷の呪文トールである。雲の中に雷が巣を作る、パッと、光ると、凄まじい轟音が響き、天雷が青の勇者にふりそそぐ、!!
ドッバーーーン
そこに向かってゼンバーグが走り出す、青の勇者の周りが、まだ、帯電しているのだろう、パリパリ、空気が震えている、視界が晴れてくると、青の勇者が笑っている、
スキル、魔法現象反射である、
ゼンバーグに、魔法が跳ね返ってくる。
だが、口元は笑っている、
恐ろしい光がゼンバーグを襲う
雷の形をほどかれた魔法現象そのもののパワーが、
そのエネルギーを誘発した人物に、
押し帰ってくる。
ゼンバーグが腰に差していた刀を抜いた
リュクセリオンである、どんな魔法でも、
一度だけ、倍にして返すことができる、この世界に一本だけの、国宝級の刀である。
リュクセリオンが光を吸い上げていく、
一切の躊躇はない、その光の刀を、
その膨らんだエネルギーをまとわせ、
青の勇者を、切りつける、
青の勇者が、スキル、緊急回避レベルMAX、
を使って避けようとするが、
そのあまりにも、膨れ上がったエネルギーによって、
避けたところから身体が溶けだしていく、
青の勇者の半身が溶けかかったところに、
ゼンバーグは、
さらに、攻撃を繰り出す、
リュクセリオンが砕けているのを見て、
刀を投げ捨てる、
背中につけている鞘から、
呪われし剣ドミテックを抜いて、切りつける、
剣を振るたびに寿命が減っていく、
ゼンバーグはさらに笑う、
死神よ俺の寿命をしかと計算し徴収してみろ!
三度切りつけて、青の勇者が細かくなっていく最中、
青の勇者が叫び出す
青の勇者「ボクを、いじめるなぁー、転生させてまで、ボクを苦しめるなぁーーーーーーーー」」
青い瞳の邪眼が、瞳のその奥で、ゴウゴウと燃えている、
瞳の中があまりにも高温になり、一本の雷が瞳の中に落ちる、
すると、遠くで、遠雷が鳴り響く、
それは、確かに、かなりの遠方で落ちた雷だった、だが、その音とともに、ゼンバーグを、その青い雷が貫いた、、
青の勇者の身体が再構築を始める、スキル、自動再構築、が、
やっと、攻撃に追い付いたのだ。
ゼンバーグは地面に這いつくばっている。
青の勇者「ふあ、はははっ、そうだ、勇者が負けるはずがない、ボクは特別なんだ、、」
地面に倒れている、男を見下ろしている、
青の勇者「アンタ、その辺の有象無象とは違うんだろ、初めて、本気を出しちゃったねオレ、ほら、なんか、言ってごらんよ、ボクを引き立たせるような、いかしたセリフを、勇者を引き立たせてみせろ雑魚が!!!もっとオレに特別を感じさせろ」
ゼンバーグは地面に倒れている、
わずかに、身体が動き始める、今、何かをされたら、
どうるすこともできない、ゼンバーグは笑った、
風がアリシアの髪を撫でる、「ゼンバーグ様、私が生きている限り、あなたが、主人公だということは誰にも変えられないわ、立ちなさい、立って笑いなさい。」
風がゼンバーグの髪を震わす、震えながら、ドミテックを杖のようにして、ようやく立ちあがると、、胸をわずかに張って、青の勇者に向かって、
笑みを浮かべる。
ゼンバーグ「キミは、特別だよ、すべての人間が、特別なんだから、そして、みなが、自分の存在が特別なんだと、気付いた時、人は、はじめて特別になれるんだ。」
青の勇者が、下を向く、髪の毛で目元を隠した瞬間に、ゼンバーグの回りに青い炎がはしる、ドミテックをゼンバーグが円を描いて構える、金属と金属の激しい衝突音が響く、青の勇者が切りつけてきていた、
その手には、砕けたはずのリュクセリオンが再構築されている、
青の勇者「ゼンバーグっていうのか、変な名前だ」
ゼンバーグ「名前が知りたくて直接攻撃をしたのか、隼人くん。」
青の勇者
「
雷の呪文レベル7、
アイテム使用制限無視、
加速強化、
言霊、
凶弾、
レベル65ってすげぇなアンタ
ただの雑魚じゃん、
」
ただ、この凶弾っていうスキルだけは、怖いね、よくわからないが、邪眼が、危険だと判断したのか、赤色で表示されているね。
ゼンバーグ
「転生人よ、お前はこの世界の人間じゃない、力を使いたいだけならば、とっとと、死んでくれ」
青の勇者「てめえー、、死ねとか、軽々しくイッテンジャネェーー」
俺を、笑うやつは殺したって、俺はユルさねぇー。!
青の勇者が殺した者たちが、立ち上がってくる、
スキル、死人遊戯、を
青の勇者が発動させたのだ、
はじめは、一体、二体、順に青の勇者が、慣れてくると、死人の群れがゼンバーグを襲う、笑いが止まらない、まるで意のままに、死人を操れることが、楽しくてしかたがない!!
ゼンバーグも、必死にドミテックを振るい数匹の死人を、切り伏せる、左手を曇天に掲げ、雷の呪文トールを唱えようとした時、その手が、吹き飛ぶ、サミッタドラゴンの死人が空中から真空波を飛ばしたのだ、痛みに、一瞬だけ怯んだところに、グリーンゴブリンが体当たりしてくる、鋭利な肩の鎧が相まって、想像以上のダメージを受けるゼンバーグ、腹部から、強烈な痛みが登ってくる、口から、大量の血液が吹き出してくる!!
草原にアリシアが立っている、子供が黒い装束の上に、タンポポを一輪、そえている。微笑むアリシアが、戦場の方を向く
戦場の絶命寸前のゼンバーグは、草原の方を向く、
左手はない、が、曇天に向かい再度、雷を要求するゼンバーグ、雷が雲に巣を作る、天雷が落ちる、
死人、金剛木人のバレリスがそれを受け止める。!!
なすすべがない、だが、
その男は血だらけで、笑った。