第19話:君を見失い
プルルルル
お昼前くらいになって、俺のスマホから着信音が鳴る。
と、いってもその最中学生と話していたわけで、ちらりとスマホの画面を見る。
「…先生出なくてもいいんですか?」
その相手は麗奈からだった。
「…あぁ、すまんな。大したことじゃないからいいよ。それで…。」
どうせ回収したという報告だろう。
また後でかけなおしてやればいい。
「…。」
プルルルルルルルルルルルルルル
「先生…出なくてもいいんですか??」
ずーーっと鳴り続ける。
「すまんな、ちょっと外せるか?」
渋々、学生に外してもらい、俺は電話に出る。
「もしもし、いったい何―」
『お父さん!!!E-00が家にいないんだけど!!!!!』
「…え…。」
その知らせは、すぐには理解できなかった。
『家のどこにもいないの!!ログの映像はずっとリビングを映しているのに!!』
「おま…はぁ???」
『…いや、お父さんが知らないならもう大丈夫。…きっと何かあったんだ…。ごめん!ありがとお父さん!仕事に戻っていいから!』
「ちょ!待て!!麗奈…!!」
ピロン
電話が切れた。
「え…はぁ!?!?」
俺は、急いで荷物をまとめる。
「なにが…くそ!!」
荷物をまとめながら麗奈に電話をかける。
『ごめん!今忙しいから!!』
「待て麗奈!!!インターホンの履歴を見ろ!!」
『…!!田中さん!インターホン調べてもらえますか??』
俺の勘が正しければ、必ず第三者が絡んでいる。
だとしたら―
『ありました!不審な人が映っています!!』
『お父さん!!いた!!…顔を帽子で隠してる。』
「よし分かった、時間は何時だ??」
『えと…30分前!!』
「ログはいつから変なんだ??」
『それは今確認した!1時間前からリビングから動いていない!…でも映像は少し動きがあるから違和感がないの。』
となると、リビングの映像に差し替えているのは当然だが、それより前の映像も本物かは分からないな。
動きがある絵で差し替えられるなら、他の映像も本物だったかは分からない。
『ちなみに、E-00へのアクセスは一切できないの。』
それはまっさきにやっていることだと分かっていた。
つまり今の状態は
「…絶望だな。」
『とりあえず、今から本社の方に―』
「!!まて!!!!!」
『!?!えぇ!?なんで!!』
今、それをするのはすごくまずい気がする。
「ログを書き換えられる存在で、麗奈たちが来る30分前に家に来ている…。内通者がいる可能性があるぞ。」
『…どうすれば…。』
「…今から言うことを確認してくれ。俺も、出るぞ!」
俺は走って外へと出た。




