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アンドロイドの君へ  作者: 阿賀野基晴
第1章 アンドロイド
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第13話:君との団欒


「あぁ~~~~。あぁ~~!!!」


麗奈が酒を飲みながら言葉にならない何かを叫ぶ。

もう缶のお酒は5本目だ。


「…。それにしても大変だろう翔君。自分は飲めないっていうのに。」


麗奈の夫である翔君はこの後連れて帰るためにアルコール類は飲めない。


「いやいや。いいんですよ。お義父さんこそ、飲んでください。」


「俺も明日仕事だから今日は遠慮しておくよ。…麗奈も明日仕事なはずだけどな。」


まぁ、元々こういう奴だ。

今更酒飲みで明日に影響するようなことはないだろう。


「それにしても、麗奈の言う通り本当にお義母さんにそっくりですね。」


「…あぁ。本当にな。」


アンドロイドは今、リビングの奥で孫の壮太と遊んでくれている。


「麗奈がこんなだから一応、ちゃんと他言はさせないように言っておきますんで。安心してください。」


「本当にそれだよなぁ。それだけが心配だよ。」


「でもまぁ…率直にすごいことです。きっと世界初ですよ。ここまでのアンドロイドは。それに麗奈が関わっているなんて。…って言っても本人はまだいろいろ課題を抱えているようですが。」


やけくその様に酒を飲む。


「実際にこれに近いものは研究とかで成果物はあったが、俺もここまでの者は見たことない。いろんな技術を使ってるんだろうけど、その技術が盗まれたりしないためにも慎重にしないといけないな。」


一昔前ではそういう危険にさらすことはどこの企業もしなかったのだが、ここ最近では割とオープンに実験するところが増えてきていた。

理由はもちろん、人の日常生活の支援は日常生活にてテストすべきだからだ。

さらに監視する技術も高まってきているから、滅多に危険なことはないということもある。


「おじいちゃん!!これすごいね!!本当におばあちゃんみたい!」


孫の壮太がこっちに来る。


「修二さん。相手できなくてすみません。飲み物取りましょうか?」


「いや、大丈夫。自分で取れるから。君はそこで少し休んでな。」


「はい。ありがとうございます。」


「壮太、ちゃんとE-00さんにお礼言ったか?」


「うん!写真も一緒に取ったんだ~。」


「!?!?」


写真!?

それはまずくないか!?


「ほら。」


そう言って壮太は自分のスマホを見せる。

最近の子はこんな歳からスマホを自由に触れるということは置いておくが。

そこには壮太とアンドロイドの2ショット写真があった。


「ちょ、壮太!これは危ないから消しておきなさい!」


「え?危なくないよ?ただの写真だからね!!」


「そうよぉ~。写真くらいいいでしょ~。」


おい酔っ払い。

お前は酔っぱらってもそれを言っちゃダメだろ。


「こら壮太!!ちゃんと消しなさい!お母さんと約束しただろう?E-00さんは皆には内緒なんだって。写真が誰かに見られたらいけないだろう?」


「え~~。…分かった。」


「もう少ししたらきっと皆にも言っていいようになるから、それまで我慢だ。いいか?」


俺は壮太の頭をなでながら言う。


「すみません。私なんかのために。」


「いやいや。君が謝ることじゃない。それよりせっかくなんだ。君も一緒に話そう。」


俺はアンドロイドを椅子へ誘導する。


「君の開発者のダメなところでも話そうか。思い出話だ。」


「お義父さん。それはいいですね。」


「麗奈の話ですか?聞きたいです!」


「僕もお母さんの話聞きたい!」


麗奈はもうぐっすり寝ている。

さすがに飲みすぎたのだろうか。

俺達はその日の夜、笑い合いながらたくさん話した。

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