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アンドロイドの君へ  作者: 阿賀野基晴
第1章 アンドロイド
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第12話:君の今後


「ただいまー!!」


夜、麗奈が帰ってきた。


「麗奈。おかえりなさい。」


「ん、ただいま~。」


どたどたと俺は階段を駆け下りる。


「麗奈!!どうなった!??」


結果が気になってしょうがないのだ。


「ちょっと、いきなりすぎだよお父さん。この前はもう来るななんて言ってたくせに。」


「…っ…。悪かったって。で、どうなったんだ!?」


「まぁまぁまぁ~。私お腹空いた。それに―」


そう言って麗奈の後ろから二人の影。


「お義父さん。こんばんは。お邪魔しますね。」


「じいちゃん来たよ~!」


麗奈の帰りと共に夫と4歳の子供が来た。


「おお!?翔君と壮太!?」


「お二人ともお待ちしてました。夕飯は準備できていますよ。」


「なに??みんな来ることを聞いていたのか?」


「麗奈から話は聞いていましたが、修二さんには言うなと言われていたので。」


「はぁ!?」


「まぁまぁいいじゃん!サプラ~イズだよ。サプラ~イズ。」


「どうぞ上がってください。」


そう言って3人が中に入る。

俺は驚きでまだついていけていないというのに。

あまりの展開に麗奈の腕をつかむ。

他の人達(アンドロイド含む)は先へ行かせて。


「おい麗奈!」


「なっなによ!」


「いいのかよ。翔君はまだしも壮太にまで。」


「え?う~ん。一応言ってるし、大丈夫だと思う。」


「壮太なんてまだ子供だぞ!?周りの友達になんか言われたりしないのか?」


「4歳だよ?何言っても誰も信じないでしょ~。」


お前それはそれで自分の息子に失礼だと思わないのか。


「じいちゃん!すごいね!!ばあちゃんそっくりだよこれ!!」


リビングから大きな声で聞こえる。

俺はもう冷や汗が止まらない。


「ほら、お父さんも行くよ。」


そう言って今度は固まる俺の腕を麗奈が引く。

なんで麗奈はこんなに普通なんだよ。

開発者の肝はこんなにも据わっているものなのか?


いや、違う。


こんなに投げやりな状態の麗奈は、今までもずっと見てきたはずだろうが。

俺は麗奈の腕をもう一度グイっと引く。


「お前、何かあったのか?」


「…。」


黙り込む麗奈。


「お義父さん。どうかしました?」


奥から麗奈の夫が顔を出す。


「あぁ。なんでもない。ちょっとこっちで話をするから二人は先に食べていてくれ。」


「はい。お先に頂きますね。」


麗奈は黙ったままだ。


「…ダメだったのか?」


俺は何から切り出せばいいかも分からずそう言った。


「…E-00なんだけど、一応ここにおいては置けるようになったの。でも…。」


「なんだよ、よかったじゃないか。」


目的通りではないのか?

麗奈はリビングの方をチラッと見て俺の耳元に顔を近づける。


「…ナイショなんだけど、実はE-00の開発成功は私のプログラムを組み込んだからなの。」


「…あ?なんだ??自慢か???」


小声で言うもんだからと不味いことなのかドキドキしたが、なんだそれ。

ドキドキし損だ。


「いや!違くて…。そのプログラムは、私の独自開発と言うか、上に言ってる物と違うんだよ。」


「はぁ!?おま、それ!プロジェクトとして…むぐぐっ!」


麗奈が俺の口を手で覆う。


「しー!!だから!分かってるんだよそんなことは!ただ…ちょっとまぁ色々あって。それで、E-00のプログラムを書き換える案が出たの。アップデートって言うことなんだけど。」


「ほう。それの何が不味いんだ?」


いや、なるほど。

そう言うことか。


「…コードが見られてしまうってことか?」


「そう。だけどそこは私の開発ってことはみんな知っているから、概要は私しか知らないってだけで誰も開発方法に関しては触れないからいいの。問題はそこを書き換えなきゃってことなんだけど…。」


ん?

さっきから何がダメなのかさっぱりわからない。


「…あぁ!!もう!!!まぁ色々あるのよ!!あぁぁもう!!!!!今日はとことん飲む!!終わり!!!」


そう言って麗奈はリビングへとドシドシ歩いて行った。


「はぁ~?なんだよ。」


俺はその後ろをついて行くように、晩御飯の香りをたどっていく。

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