6-1
自分達が、思っていた事とは違う言葉をヴェッテルが投げかけた事で、5人とも言葉を失う。
しばし呆然となり、沈黙した重い空気が部屋の中を漂のであった。
「ちょ、ちょっとちょっと。
一体全体、どういう事なの?」
異の一番に、沈黙を破ったのはエーファだった。
残りの4人も同じ気持ちでいたのか、頷きながらヴェッテルの次の言葉に機体よ寄せていた。
「そのままの意味だよ」
まるで当たり前だろう言わんとばかりに、あっさりと答えに5人は肩透かしを食う。
「そのまま…て…」
ヴェッテルの反応に呆れながらも、ヴァーシャは食い下がりながらも詰め寄る。
「これじゃまるで、エーヴェルハルトが複数人いると言う事になるじゃないですか」
「だから、そういってるだろう」
「あ、あまりにも飛躍しすぎてるわ」
呆れながらヴァーシャは、部屋の中を歩き回り気持ちの整理を行っていると、ユラは少し平静を保ちながら呟く。
「だい…り?ううん、記号?」
ユラのその言葉に、ヴェッテルはかすかに笑みを浮かべるが、5人ともそれには気が付いていなかった。
「何よユラ、記号って?」
ユラの言葉に、何訳の分からない事を言っているんだという感じで、エーファは見つめ、それに続くように、コルネリアもユミハも見つめる。
「いや~、何ていうかな…もし、もしよエーヴェルハルトが死んじゃったら、みんなが困るじゃない、だからその為に新しいエーヴェルハルトを要していたんかな~と思っ足りなんかしたりして…」
自信なさそうに、しどろもどろになりながら3人に対し、必死に自分言葉を見繕っていた。
「でも先輩、それだと同じ感じの人を選んだ方がいいんじゃないですか?」
ユミハは小首をかしげながら、ユラの言葉に反論していると、コルネリアのも開口する。
「それに、そのような予備のエーヴェルハルトがいたとしても同じように立ち回れていたのかしら?
それに、そのような事があれば、記録に残っていても良さそうなんだけど…」
「そうだよね…」
ユミハとコルネルアの言葉に頷きながら、整理しきれていない状態で、考えとは違う言葉を述べた自分に事故権を起こす。
「それにだ、このおっさんが言っているだけの事だろう?
事実かどうか分かッ多門じゃないぜ」
「エーファ!」
「あ…、ごめんなさい」
エーファの失礼な言葉に、ヴァーシャは叱責するが、ヴェッテルは笑みを浮かべて二人を制止し、
「構わんよ。
私は、所詮ヴェッテルという人物の斬る区でしかないのだからね」
「は、はぁ」
寛大な言葉に、エーファは恐縮し、
「それゆえに、彼の記録を君達に伝えているに過ぎないのだから…」
気まずい雰囲気に、平謝りするエーファにヴァーシャは脇腹を肘で小突いて反省を促す。
「それよりも、ユラくんだったかね?」
「は、はい」
「まだ、話したい事があるんじゃないのかね」
「あ、いや…でも…」
「構わんよ。
君なりの仮説を聞かせて欲しい」
ユラは、少し俯きながら気持ちを落ち着かせ頭の整理が終え、ゆっくりとヴェッテルに向きながら口を開いた。
「…エーヴェルハルトは複数人の固有名詞なのでは…」




