8話 冒険者ギルド
8話 冒険者ギルド
冒険者ギルドに向かう列に並ぶ。
列は先ほどとは比べものにならない程のスピードで進んでいく。
「それにしてもものすごいスピードだな…。ひょっとして。」
プレイヤー達を飲み込む冒険者ギルドは小学校の体育館程の大きさだどう考えてもこれだけの人数のプレイヤー達が入れるスペースは無い。
更に入ったプレイヤー達が出てくる気配も無い。
そうこうしているうちに冒険者ギルドの入口はすぐそこだ。
そして俺は冒険者ギルドの扉に手をかけ扉を押して中に入った。
冒険者ギルドの中は閑散としていた。備え付けの酒場のテーブルに座っている奴らは全てNPCのようだ。
やはりインスタンスエリアだったか。
インスタンスエリアもしくはインスタンスダンジョンという場所がある。
プレイヤー1人1人もしくはPTごとに専用のエリアが用意される場所だ。
言うのは簡単だが大量のプレイヤー達それぞれにインスタンスエリアを用意するとはどれだけリソースを使っているのか…。
これならNPCが多少おバカでも納得というモノだ。
このゲームはプレイヤーに快適な環境を提供することを第一としているらしい。
一目で受付とわかるカウンターがあるので近づいてみる。
「ようこそ冒険者ギルドへ。ご用件をお伺いします。」
『紹介状を渡しましょう』
システムメッセージに続き手の中に紹介状が現れる。
至れり尽くせりだな……
俺は紹介状を受付の女性に手渡す。
「少々お待ちください…。」
受付の女性は紹介状に目を通し始めた
10秒位経っただろうか
「お待たせいたしました。旅人様。お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか?」
早いな!おい!全然待ってねえよ!
まあフラグが立つだけだからそんなモノか
「ダークだ。」
受付嬢の目を見て言う
「かしこまりましたダーク様ですね。この紹介状には身分証明書を発行するように書かれておりますが相違ございませんか?」
「はい。」
絶対にNPCに通じる古からの言葉、はい。いいえ。
味気ないがスムーズに事を進めるならこれほど便利な言葉は無い。
「失礼ですがダーク様、ダーク様はまだジョブに付いておられないご様子。残念ながら無職の方には身分証明書をお渡しする事は出来ません。ジョブ習得試験を受けられますか?」
ほう…ここで初期ジョブ習得クエストが発生か。
しかし今まで無職だったのかよ!運営半端ねえな!
そう考えるとあの長蛇の列はハローワークに職探しに並んでる…ゲフンゲフン…。
『ジョブ習得クエストを開始します。よろしいですか?』
「はい。」
すると受付嬢の後ろに地下へ続く階段が現れる。
「ダーク様こちらへ…。」
受付嬢に促されるまま俺は階段を下りるのだった。




