32話 海賊王の洞窟へ
32話 海賊王の洞窟へ
さて、困ったぞ……。
今はまだ日中だ。海に入れないので夜になって飛行して海を渡る必要がある。
他の種族だと泳いで渡るのかねえ……。
今のうちにログアウトしてリアル用事済ましておくか。
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プシュ~~……ピピッ。
ガコン!パカッ。
ゆっくりと目を開ける。
う~ん……。やっぱり体がガチガチに固まって少し痛いな……。
首をコキコキさせながら服を着るのだった。
さて、今のうちに掃除、洗濯、飯の支度するか。
あれから2時間が経過した。
そういえば言い忘れていたがゲーム内時間は現実の時間の2倍速位らしい。
ラノベとかで5倍速とか10倍速とかあるがそんなに速くは出来ないらしい。脳の老化?とか色々問題点があるとか無いとか……
俺は専門家じゃないからわからないがTVで言っていた。
よし、やることやったしログインしますか。
服を脱いでパンイチになりマシンに入る。
ガコン!プシュ~……。
……………………………………………。
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『夜間ですので制限が解除されました。スキル:真祖が発動します。』
ログインすると、いい具合に夜になっている。
早速飛んでみよう。
ぶっちゃけ本番で海を渡るのは怖いので少し練習しておくことにする。
そういえば、ヴァンパイアバットにもなれるんだったか……
どっちか飛びやすい方で飛ぶようにしようかな。
飛行を強く意識すると肩甲骨の辺りに違和感が生まれる。
そしてそれはだんだん強くなっていき……
ブワサッ……。
コウモリの翼が生えた。
てか、デカいな!片翼4mほどあるぞ……
つまり右翼の端から左翼の端まで併せると8m程ある……。
確かに人間の大きさ重さで飛ぼうとするとそれぐらい……。いやそれ以上必要らしいが……。
そこはほらファンタジーでいいじゃん?
邪魔すぎる……。
『翼の大きさを調整しますか?』
おお!是非してくれ!
システムメッセージさんに懇願すると翼はみるみるうちに縮んでいき……。
片翼2m程になったのだった。
ふう……すっきりした。
さて、飛んでみるか。
バサバサ
バサバサ
バサバサ
フワッ
バサ……
バサ……
何とか飛べたな……。
別にしんどくもないし翼の制御はシステム側で補助してくれてるのかね?
空を飛ぶのは人間の見果てぬ夢だ。
そして、俺は今!空を自由に飛んでいる!
システムアシスト?のおかげか飛ぶのに慣れるのはそう時間はかからなかった。
飛びながら武器攻撃も出来るし魔法も使える。
ただ、同時にやろうとすると翼の力が抜けたりして墜落しそうになる場面もあったが。
まあ、ようは慣れだな慣れ。
よし、次はコウモリになってみよう。
モンスター変化はヴァンパイアミストの時に経験済みだった為かすんなりいけた。
バサバサ……
バサバサ……
バサバサ………
「キー…キー……(喋れなくなるのかよ……。)」
ミストの時は戦闘中だったので気にならなかったが、モンスター変化すると喋れなくなるらしい。
攻撃は……
噛みつき吸血と、超音波と、魔法のみか。
ちなみに超音波は相手を幻惑させて混乱させれるらしい。
はっきり言って戦闘向けではないな……。
まあ、俺の場合ステータスに任せて力押し出来ると言えば出来るが……。
飛行は吸血鬼形態よりも簡単だった。
感覚的には普通に酸素ボンベ付けて水の中を泳いでる感じ?
上下左右自由自在だ。
まあ、飛ぶために産まれてきたような生物だしなコウモリって。
地面に降りるとどうなるのか試してみようとしたら変化が解けた。
地面には降りられないのね……。
よし!コウモリで行こう!
これ、絶対に落ちないしな!
ボフン!
バサバサ…
バサバサ…
「キー、キー(いざ、海賊王の洞窟へ!)」
海を渡り、洞窟の入口にたどり着く。
洞窟はぽっかり穴を開けていた。
さっさと入ろう。
キー
キー
キー…
洞窟の天井から鳴き声が聞こえる……
これってもしかして……
『鑑定。』
《ダンジョンバット》
種族:ビースト
状態:魅了
Lv:20
スキル:
噛みつく
超音波
体当たり
やはりコウモリか……。
しかも魅了状態なのは、なぜだ?
『吸血鬼はすべてのバットの頂点に立つ種族です。言うなればバットの王のようなもの、バットはすべて問答無用で魅了され配下に加わります。』
あ~……。まあ、テンプレっちゃあテンプレかな……?
俺が飛ぶ後ろに次々とコウモリ達が加わってくる。
その数はどんどん増えていき…
海賊船につく頃には……。
数十mの巨大な塊になっていたのだった……。




