23話 フライングアイとがしゃどくろ
23話 フライングアイとがしゃどくろ
「カカカッ!カカカ!(いや~凄いデュエルだったッスね!燃えたッス!)」
俺が振り返ったのに気づいたボロンが駆け寄ってくる。
「言っておくがメアリーはモンスタープレイヤーじゃないぞ召喚獣だ。」
なんか口説こうとしていたので指摘しておく
「カカカッ?カカカ!(えっ?そうなんスか?てっきり中の人がいると思ってたッス!)」
やっぱり勘違いしていたか…。
「まあ、それはそうとそろそろフライングアイの所に案内してもらいたいんだが。」
ボロンが頭をパシンと叩く
「カカカッ!カカカ(了解ッス!さあ、こっちッス)」
ボロンに付いて行くとある広場の端に着いた。
「カカカッ(ここッス)」
ボロンが壁に手を当てると…。
壁が消えた。
「なるほど、こういう仕掛けになっていたのか。」
隠し通路とはな。
得てしてこういう場所には強敵がいる事が多い。
「しかしお前は良くフライングアイに襲われなかったな。」
ここが安全地帯だとはとても思えない。
「カカカッカカカッ?カカカッ(多分ここら辺にいるスケルトンと同じと判断してるんじゃ無いッスか?もしくはノンアクとか)」
フライングアイがノンアク…。あり得るのかなあ…?
「カカカッ!カカカ(あっ!いたッスあいつッス)」
ボロンが指さした先には目玉にコウモリの翼を付けたようなモンスターが浮いていた。
系統的にはス○ゾーではなく目玉○親父系だなまんま目玉だ…
尻尾?が目玉の視神経?の束なのがぐろいな…。
大きさはカラスぐらいだ。あまり大きくない
キキーッ!
俺達が見ているのに気づいたのかフライングアイが奇声を上げながら襲いかかってきた!
黒目の真ん中にレイピアを指す。
ぷす。
キキーッキキーッ
フライングアイは為す術も無く翼をバタバタさせている。
あ、HPがどんどん減っていくな…。
パリーン!
『フライングアイを倒した!50の経験値を得た!』
アイテムは落とさなかったか…しかし弱いな…。
本当に安全地帯なのかもな…
キキーッ ぷす パリーン!
キキーッ ぷす パリーン!
落とさないので心を無にして黒目を付く。
15体位倒した頃だろうか…
キキーッ ぷす パリーン!
『フライングアイを倒した!50の経験値を得た!フライングアイはガラス玉を落としていた!ガラス玉を手に入れた!』
ようやく出た…。
「カカカッ!カカカッ(出たみたいッスね!おめでとうッス)」
ボロンが手を叩きながら言ってきた。
「カカカッカカカ!カカカッ(そういえばずっと気になっていたッスけど吸血鬼さん掲示板で書き込まなかったッスか?俺あの時のスケルトンなんッスよ)」
あ~あの時の…まあしゃべり方でなんとなく察しがついてたが…
俺が首を縦に振るとボロンは道の奥を指さして言った。
「カカカッカカカッカカ…。(吸血鬼さんに是非会ってもらいたいモンスターがいるんス。NPCなんッスけど中の人がいるみたいなんッスよね…)」
それは気になるな。
俺はボロンに導かれるままついて行った。
そこは、大きな大空洞だった。壁には無数の骸骨が埋まっており昔TVで見た外国の骸骨教会のようだ。
その真ん中にひときわ大きな10m程だろうか…巨大な上半身だけのスケルトンがいた。
「よく戻ってきたなボロンよ。そして歓迎しよう吸血鬼。我が名は、がしゃどくろ。極東の国より流れ着いた妖なり。」
流暢にシャベッタア!
「カカカッカカカ!カカカッカカカ!(がしゃどくろの旦那。頼まれてたミッションこれでクリアーッスよね!自分以外のモンスタープレイヤーを連れてくる。これでいいんッスよね!)」
あ~…。ミッションのダシにされたか…まあ良いけどさ。
「うむ。まあ騙して連れてきたのはマイナスだが一応ミッションは完遂された。見事だ。ミッションクリアーの褒美として喋れるようにしてやろう。」
がしゃどくろがボロンに指さすとボロンの体が光り出す。
おや…?ボロンの様子が…?
「喋れるスケルトンはスケルトンに非ず。お主はこれより狂骨なり。」
光が収まるとそこには、ぼろ衣を纏い髪の毛の生えた骸骨がいた。
「おお~喋れるッス!これで普通に他のプレイヤーと意思疎通出来るッス!これでモブモンスターと間違われて狩られる事も無くなるッス!」
いや…。スケルトンより不気味になってるしMPKはお構いなしに襲ってくるしお前その姿で街に入る気か?
『鑑定』
《ボロン》
種族:狂骨
状態:通常
Lv:1/80
HP:1000/1000
MP:500/500
装備:【亡霊の衣】
スキル:
怨念
吸魂
吸精
変化
怨念は…メアリーにもあった凶悪スキルだな。
吸魂吸精ってドレイン系を日本語にしただけかよ!
変化…これってまさか…
『変化:人間に化ける事が出来る。妖怪種の特有スキル。スキルレベルにより看板されにくくなる。』
良かったな!ボロン!街に入れるよ!
「そんなに都合の良くいくとは思えぬがな…。」
ん?がしゃどくろ…心が読めるのか…?
まあ台詞からしてボロンの言葉への警告にも聞こえるな…
気にしすぎか。
「さて、吸血鬼よ。我が同族が世話をかけた。お主にはこれから幾多の試練が降りかかるであろう…。望む望まぬにせよ…。それがこの世界に唯一残ったお主**の運命なのだから…。」
『他のプレイヤーが居るため真祖は**に変換されました。』
ああ、ピー音入るのね…。
「そういえばがしゃどくろ、この世界には俺のような境遇のプレイヤーは居るのか?」
気になるので聞いてみる。
「それは、まだ知るときでは無い。時が来れば、全て分かるだろう…。」
これ、答え言ってるよね。凄い遠回しだけど居るって言ってるよね。ボロンがいるから話せないってことか…。
当のボロンは進化したうれしさからかこっち見てないけどな…。
「お主にはこれをやろう…。少しはお主の助けになろう。」
『謎の卵を手に入れた!』
はい。レアアイテムいただきました!モンスター助けはするものだなぁ。
「ボロンよ、お主は一人前だ。旅立つがよい。世界を知れ。では、さらばだボロン。さらばだ吸血鬼。我はしばし眠る…。」
がしゃどくろはそう言うと動かなくなった…。
「吸血鬼さん色々お世話になったッス!あっ!フレンド良いッスか?俺ボロンって言うッス!」
うん。がしゃどくろが思いっきり呼んでたしな…。
『ボロンからフレンド申請が来ています。フレンドになりますか?』
「ああ、よろしくな。俺はダークだ。」
『ボロンとフレンドになった!』
「ダークさんッスか了解ッス!」
さて、街に戻るか。
俺とボロンは出口に向かって歩き始めるのだった。
メアリーは要石に戻ってます。




