20話 グスベン鉱山
20話 グスベン鉱山
「ここがグスベン鉱山か…」
街を出て果樹園と反対の方向に30分ほど歩いた岩山の麓にグスベン鉱山はあった。
元々ファスドの街が管理していたらしいのだが、コボルトと言う獣人に占領されてしまい今は破棄されている…
と言う設定だ。
コボルトは犬の頭を持った獣人型モンスターだ。
ライカンスロープのワードッグに瓜二つなのだが額にコバルトの角を生やしているので見分け方は簡単だ。
鉱山に近づくにつれコボルトの数は増え襲って来る数も増えて行くが余裕だった。
「この程度の物か。」
入り口にいる少し大きめの門番コボルト2体を一刀で倒した俺は独りごちた。
「さて、中に入るか。」
『エリア:ダンジョンでは、常時夜間が適応されます。制限が解除されました。スキル真祖が発動します。』
鉱山の中には無数のコボルト、多数のスケルトン、数体のゴーレムが点在していた。
おおう…すごい数だ。俺はゴーレムとフライングアイに用があるのであってコボルトとスケルトンには用は無いんだよなぁ…
しかしスケルトンは別としてコボルトはレベル差があっても捨て身の突撃で襲いかかってくる。いちいち相手にするのも面倒くさい…
あ、そういえば!やってみるか。
もわわわ~ん
「うふふふふ…(お呼びですか?旦那様。)」
煙と共にメアリーが召喚される。
「メアリー、あそこにいるスケルトン達にコボルトを倒してくれるように頼めないか?」
メアリーはバンシーと意思疎通が出来ていた。スケルトンとでもできるのでは無いか?
「ふふふふ…(スケルトンは脳が無いので難しい命令は理解出来ません。しかしそれ位なら何とかなるでしょう。)」
メアリーはスーッとスケルトン達が固まっている所に移動して行った。
コボルト達は無反応だ…。召喚獣には反応しないのか…。
「ふふ…」
「カカカッ」
「カカカッ」
「カカカッ」
おお…通じているみたいだな…。
話がついたのかメアリーが戻ってくる。
「ふふふふ…(話はつきました。あれをごらんください。)」
メアリーの指さす方を見るとスケルトン達がコボルト達に襲いかかっている所だった。
カカカッ カカカッ カカカッ カカカッ
ウォーン! ワォーン! ギャン!
スケルトン達の数が若干少ないが相手のHPを吸い取るスキルでダメージを回復して善戦している。
さて、ここはスケルトン達に任せてゴーレムに行くか。
コボルト達がいる広場の端の方に一体のゴーレムが立っている。
あいつにするか。
ゴーレムはでかい。5m近くある。動きは緩慢でゆっくりしている。
前腕がとても太くポ○イみたいだ。
体型はジャ○ラ?ラ○ュタのロボット兵?みたいだ。
体の表面は岩で出来ていてゴツゴツしている。
頭の顔のある場所にはモノアイの赤く光る目?のような物がある。
「メアリーは補助に専念してくれ。では、行くぞ。」
レイピアを抜き放ち、メアリーに伝える。
「ふふ…。(了解しました。)」
メアリーは、ゴーレムの頭上を飛び回りフィアータッチでゴーレムの弱体化に専念している。
ゴーレムは鬱陶しそうに腕を振り回してメアリーを叩き落とそうとするが動きが遅すぎて全く当たっていない。
俺はレイピアでゴーレムの脚を集中攻撃しつつファイアーボールも叩きつける。
ゴオオオオン!!
ゴーレムの脚にヒビが入りゴーレムが悲鳴を上げる。
チャンスだ!
「これでも食らえ!」
ガンガン!
『パワーピアッサーが発動!』
ガシャーーーーーーーーーン!!!!!
ゴーレムの右脚が砕け散る。
『ゴーレムの右脚破壊に成功しました。』
ズズズズズ~ン!!!!!
グゴオオオオン…
ゴーレムは情けない声を上げながら仰向けに倒れ込む。
ゴーレムは起き上がれ無いのか仰向けのままじたばたしている。
HPは高いがひっくり返してしまえば後は簡単な作業だ。
グオオ…
『ストーンゴーレムを倒した!100の経験値を得た!ストーンゴーレムは鉄鉱石を落としていた。鉄鉱石を手に入れた!』
ハズレアイテムかよ…
手に入れるまで何体倒せばいいんだ…。
がっくりした俺をメアリーは慰めるように背中をさするのだった。
結局俺が黒鉄鉱を手に入れたのはゴーレムを10体倒した時だった…。




