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幻想世界オンライン~廃人の徒然VRMMO録~  作者: あるばとろす
1章
17/67

15話 鉱山のバンシー

       15話 鉱山のバンシー



鉱山に入った途端体中から力が湧き上がるのを感じた。


『エリア:ダンジョンでは、常時夜間が適応されます。制限が解除されました。スキル真祖が発動します。』



おお…。もう、なにもこわくないな。


しかし、入り口付近は人が多いな…

壁に向かってずらっと並んで掘っている姿はシュールだ…。

入り口付近にはモンスターもいないので分かるんだけどね。



しばらく歩いていくと大きく開けた場所に出た。

所々にスケルトンやミミズのようなモンスターが蠢いていた。


俺は鑑定と念じながらモンスター達を見つめた。



『レッサースケルトンは練習相手にもならない。』

『ロックイーターは練習相手にもならない。』


レッサースケルトンにロックイーターか…

しかし練習相手にならない。だとうまみがないなぁ…

経験値が全く貰えないからな…

ひょっとして真祖が発動したら大抵のモンスターは練習相手になってしまうのか?


『敵の表記はレベル差のみです。スキルや魔法で上がったステータスは反映されません。』


あ、そうなのね…


ん?…またシステムメッセージさんが応答したぞ?

まあ、考えてもしょうがないか。


俺が広場に足を踏み入れた瞬間スケルトン達の顔が一斉にこちらを向いた。


ミミズはよく分からんな…向いているのかいないのか。


俺がそんなことを考えていると。



「カカカッ!」「カカカッ!」「カカカッ!」


ドタバタ ドタバタ シュポン! シュポン!



スケルトン達は一斉に逃げ出しミミズは地面に潜ってしまった…。



うわぁ…。ひどいモノを見た…人を化け物みたいに、おまえらの方が化け物だろ…。


幸い壁で採掘しているプレイヤー達はこちらを見ておらず

事のいったんを知られる事が無かったのが救いか。


広場には複数の細い道が多数あるようだった。


ここから見て北に1、東に2、西に3、南は入り口だから除外だな。

一番数の少ない北から行ってみるか…。


北の細い洞窟を歩いていると途中でしゃがんでガタガタ震えているスケルトンを見つけた。


昔のMMOでもレベル差が有りすぎるとモンスターは逃げたり襲ってこなくなったりするゲームはあったのだがこれはやりすぎだろ…。



「おい。倒さないから安心しろ。それよりも、この洞窟にバンシーがいるらしいがどこにいるか知らないか?」


ダメもとで聞いてみる。


スケルトンはキョトンとしたように俺の顔を見ていたが、話が理解出来ていないようだった。


「カカカッ」


スケルトンはスクッと立ち上がり広場の方に走って行く。


やっぱり無理か…。


さて、まだ奥は見てないから行ってみよう。




結構歩いてるがだ先が見えないな。

10分位歩いているがまだ道は続いている。


「うううううううう…。」


ん?何か聞こえたぞ?

ひょっとして…?


道の曲がり角の先から声が聞こえてくる。


角を曲がると小さな広場がありその広場の真ん中に貞○のような

長い髪の毛を前にたらした女性がたたずんでいる。


あれがバンシーか見た目はまんま貞○だな。


もっとも貞○よりもだいぶ胸が大きく髪の毛が掛かっていても隠しきれないほど存在感を主張している…。片方がマスクメロンほど有るな…。


さて鑑定してみるか。



『ブラッディメアリーは計り知れない相手だ。』



おお、NMだったか…。


NMとはノートリアスモンスター、ネームドモンスターとも言われる、普通のモンスターとは強さが桁違いなモンスターだ。

エリアボスとしてもっと強力なHNMハイパーノートリアスモンスター(ハイパーネームドモンスター)もいる。

こいつはこの鉱山のボスみたいな物なのだろう。


しかしブラッディメアリーねえ…。バンシーの女王なのかね。


俺が見続けていると視線に気づいのかメアリーがこちらを向いた。


「おおおおおおお…。」


奇声を上げながら近づいてくる。


俺は、戦うためレイピアに手をかけたのだった。





ん?


なんだこいつ…。



俺の目の前まで来たメアリーは、もじもじくねくねし始めた…。


技でも繰り出すつもりか?


『ブラッディメアリーは魅了されています。御命令をどうぞ。』


あっ…。



ああああああああああああああ!!!!


NMにも効くのかよ!魔眼。普通に戦いたかったら日中に戦うか魔眼をどうにか封印するしかないのか…。


さてどうするか…。


「おいメアリー、俺と戦ってくれないか?」


メアリーはいやいやと首を振り続ける。


『魅了した相手に、魅了主を攻撃させることはできません。』


う~む…。どうしたものか…。


俺が考えているとメアリーが手を差し出してきた。

手のひらには不思議な形をした石がのっている。



「ん?これを俺にくれるのか?」


メアリーはこくこくと頷いた。


まあくれるなら貰っておくか。


『要石を手に入れた!』


アイテムを受け取るとメアリーは満足そうな顔をして消えて行った。


それにしてもなんだこれ?

アイテム欄を調べてみる。



要石:ブラッディメアリーが封印されている石。

   戦闘中に使うとブラッディメアリーを召喚出来る。

   日中は使えない。

   ブラッディメアリー召喚中はMPを消費し続ける。

   ブラッディメアリーの愛の証。破棄出来ない。


召喚アイテムかよ!しかも愛の証って…

しかも破棄不可アイテムとか…愛が重いです…。



ピロリ~ン!



『真鑑定眼をラーニング!』


ん…?

んん…??


ま…まさか…



俺はギギギ…と後ろを振り返った。



そこには4人のヒューマンのPTがいたのだった…。

ブクマ300突破!ありがとうございます!


次回はpvpのようなものです。


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