表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ねこは続くよ~白猫ゆきくん  作者: さむらい
60/60

ゆきとチビとキーちゃんと

毎日の様にやって来るキーちゃん親子。どちらも良く馴れて頭や背中をわしゃわしゃ揉んでもまるで平気。

時間帯としては朝晩の二回、つまり朝ごはんと夕飯なのでしょうか?私が仕事を終えて帰った時にタイミング良く来ている事も多いです。


頃合いを見て母が窓の外を気にしていると、まずキーちゃんが現れてご飯を食べ、その後じきにチビが駆け付けるといった感じ。

でも忙しくて放っていると、窓に黒い影が…。


「あっ!チビが来てる!!」


真っ黒な毛並みの中にある、胸の白い月の輪形のワンポイントが窓越しにも目立ちます。

ごめんごめんと言いながら窓を開けると大抵はキーちゃんと一緒なので、チビは誰か家の者を呼ぶ係としてこき使われていそうです。


チビは少しやんちゃさが残っていて、私達がご飯をあげたり触ろうとして手を出した時に軽く猫パンチをする事がありました。

するとそれを見ていたキーちゃんが、猛烈な勢いでチビの頭を叩くのです。

まるで「このバカ息子がっ!」と叱っているかの様に。

余りの勢いに「もう止めてあげて」と言うと、あらそう?という表情をして止めるキーちゃん。

チビが遊んでご飯を食べない時に「キーちゃん、チビを呼んで」と言えば、その真ん丸な体からは想像出来ない軽やかさでサッとチビの元へ行き、やはりバシバシ叩いてこちらへ誘導してくれます。

もうキーちゃんは人間の言葉を完璧に理解しているとしか思えません。

その上チビが姿を現さない時にキーちゃんに頼むと、必ずその日の内にやって来たりと。ここまで来ると超能力と言っても過言では無いでしょう。


窓の側に居る事が多くなったゆきも当然キーちゃん達の存在を知っています。

ただ戸締まりはきちんとしているので両者鉢合わせにはなりません。いや、もしそうなったとしたら一大事なので窓の開け閉めにも気を遣う毎日です。


ところで、ゆきはこの子達の事をどう思っているんでしょう?

ヤキモチ妬いても仕方無いだろうしチャコの時と違いオス猫なので、縄張り意識が強くても当然です。

私達はゆきの様子を見てみました。


…平和だ。


全く荒ぶる様子も無く至って平穏そのもの。

試しに少しずつ様子を見ながらそっと距離を縮めていき、網戸からお互いが見える場所まで来てもまるで平気な顔をしています。


平気なんだ…?


いやそれどころか時にはにゃあにゃあ鳴いて、まるで私達に「来たよ!キーちゃん達来たよ!」と教える様な行動をしたり。

ゆきには音はまるで聴こえていない筈なのですが、気配や些細な振動で来た事に気が付くのでしょうか。いや、まさかこれテレパシー?…猫って誰しも超能力が使えるの?


一方のキーちゃん親子はどうでしょう?

キーちゃんもチビも網戸越しにゆきへ向かって何やら話しかけてきます…が、ゆきには何だか解らないらしく、流石のキーちゃんでも無理らしい。

おいテレパシーじゃ無かったのかよ?と思わずツッコミを入れたくなりましたが、これも聴覚障害のせいなのでしょうね。やはり猫同士でも意志の疎通は難しそうです。


一つ言えるのは、この極々薄い網戸を一枚介しただけで意外にも穏便に済んでいるのだという事。

もし直接会えば間違い無く大喧嘩に発展するでしょう。そしてゆき自身もチビから手痛いしっぺ返しを貰うかも知れません。

それはチャー坊の後を追い掛け回していたあの小さかったチビが、もうすっかり成長して一人前の体格になっていたからです。


チビは黒猫なのもあり、その体はかなり引き締まっていて精悍な印象です。

そして胸や足に小さな白い模様…これはキーちゃんにも似た部分があるので、やはり親子なんだなぁと感じます。が、毛並みや模様がどれ位遺伝するのかは判りません。


そのチビが、突然来なくなりました…。

キーちゃんに頼んでも現れないのは初めての事。しかも翌日になっても、そのまた翌日になっても一向に来る気配すらありません。


キーちゃんは今まで通りにやって来るので何度も何度もチビが来る様に頼みました。

しかしチビももうとっくに親離れしている年齢の筈。ずっとキーちゃんと一緒に居る方がおかしい事なのかも知れません。

キーちゃんだって普段通り落ち着いています。

いや第一あのキーちゃんなら、チビの身に何かあればきっと判る筈です。

ただそう思ったとしてもチビの事が心配。やはり何かあったのだろうか…。


そんな日々が一週間続いたでしょうか?突然チビが戻って来ました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ