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騎士任命試験編 第1話 出会い

初めまして!葛城 湊です。

僕の処女作となるこの小説。不安しかありません(汗)

誤字脱字など、拙いものではありますが、ぜひ感想・応援のメッセージをお願いします!

都市カナン。

ゼウストランド大陸にある商業で有名なタルロイ王国の首都である。街は碁盤のように道が走っており、五つある大通りは街の中心にある巨大な宮殿のような建物につながっている。外装が水晶でできているため、通称『水晶宮殿』と呼ばれているその建物には、都市の政治を行う機関が設置されている。通りは商人達の活気ある声で賑やかである。

そんな賑やかな通りで、大きな人だかりが出来ていた。喧嘩のようだ。

「お前みたいなヤツが騎士になりたいだと?ハッ、冗談もほどほどにしな!」

そう言い放つ男は、見るからに屈強そうないでたちで、目の前の少年に絡んでいた。見たところカナンの騎士だろう。

「ハハッ!俺が騎士になれないとしたら、お前は士官生にすらなれないな!」

そんな皮肉を言う少年は、ツンツンに跳ねた赤髪が特徴的な、160センチ位の細い体。年は15〜16に見える。腰には白銀の剣を携えていた。

「 何だと!?」

頭にきた大柄な男は、背中の剣の柄に手をかけた。

「やめとけ。お前じゃ俺に勝てない。それどころか、俺に傷一つつけられりゃしない。」

そういいながら少年も柄に手をかけた。

「ほざけっ!お前なんか八つ裂きにしてくれるわ!」

男は腰を低くして、一気に少年めがけて加速した。

「忠告はしたぞ?」

少年は腰の剣を上下逆さにした。

男は自らの勝ちを確信した。

「これで終わりだ!」

男は加速から無駄のない斬撃を繰り出した。

「孤月」

少年は極端に体勢を低くし、地面すれすれを走らせるように剣を抜きざま切り上げた。

男の剣を弾き、少年の剣は男の鎧を切り裂きながら男の喉元に剣先を定めた。

「お前がな」

男はなす術なくその場にくずおれた。

少年は剣を鞘におさめると、何事もなかったかのように立ち去ろうとした。しかし。

「お兄さん、すごいです!よかったら、私と組んでくれましぇん…せんか?」

呼び止めた声のする方を見ると、なんとも特徴的な少女がこちらを見ていた。舌を噛んだことをごまかして。

12かそこらに見える少女は見ただけで種族がすぐにわかるような見た目をしていた。尖った耳。艶やかな金髪。雪のように白い肌。間違いなくエルフであろう少女は、青い宝石の装飾が施された杖をもち、魔法術師ーウィザードである事を示す紋章の刺繍がされたローブを身に付けている。

「断る、と言ったら?」

「断ってもいいですけど、お兄さんにとっても悪くない話だと思いましゅ…思います。」

また噛んだ。

「何?どういうことだ?」

質問した少年を見て、少女は言った。

「見た所、お兄さんカナンの人じゃないですよね?知らないみたいだから教えてあげます。今年から騎士任命試験は二人一組のツーマンセルが原則になるのです。ペアは自由だけど、今後のことを考えるならウィザードと組むのはいい経験になると思いますし、何よりどんな試験になるか分からないので、ウィザードの私と組めば大抵の応用が利くと思うのです。どうですか?私と組んでみませんか?」

ない胸を精一杯張りながら、少女は得意げに説明する。

しばらく考え込むそぶりを見せた少年だったが、心を決めたのか、一つ頷くと少女に向き直った。

「いいだろう。お前と組むのは悪くないようだ。俺の名はジュード・エンデンス・フォルト・グリムバルト。ジュードでいい。お前は?」

「 私はサーシャ=エカルト=ユグド=ルーテシス。サーシャって呼んでください!。その年で送り名を持ってるなんてやっぱりお兄さんはすごいです!どうぞよろしくでしゅ…です」

またしても噛んだ少女は嬉しそうに笑顔で微笑んだ。

この大陸では大抵、名前・送り名・飾り名・姓となる事が多い。

二人は握手を交わし、今後のことを考えるため近くの店に入っていった。

ここに即席のパーティが結成された。






誤字脱字があれば教えてください。

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