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⑼『俺が死んだら土葬にしてくれ』

⑼『俺が死んだら土葬にしてくれ』



何、難しいことではない、俺が死んだら土葬にしてくれ、という、至って簡単なことを、主張しているまでなんだ。俺に同乗してくれて良いから、かわいそうな奴だ、と思ってくれて良いから、頼むから、火葬ではなく土葬にしてくれ。



深い闇の夜に、土葬されて、それはそれは、怖いことだろうかと思われるかもしれないが、火葬の怖さ、火傷の怖さを鑑みるに、頼むから土葬にしてくれ。どうすれば、こう言った俺の主張は、飲んで貰えるのか、分からないんだが。



まあとにかく、何でもするよ、土下座したって良い、火葬は、例えば芥川龍之介の『地獄変』の罪を思い出す。恐ろしいことをしたやつは、生き地獄へと行くんだろう。死んでからなら、火葬でも良いんだが、少しでも生きて居る可能性があると思われる時は、土葬にしてくれ。

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