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フォニックス 運命の始まり(年明けより大幅改稿予定)  作者: ことこん
第十章 外交官
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第二部 空中での戦い方

 「とりあえず一般人のいる所から離れるぞ」

「あ、ああ」

「捕まれ。そっちの方が速い」

「わ、分かった」

それ所じゃないのは分かってる。分かってるけど、しっかりと繋がれた手を気にしてしまう。

「じゃあ、行くぞ」

ソウマは勢いよくジグザグに走り出し、山の方へ向かっているようだ。フウワは違和感を覚えた。フウワの塾の学年の生徒はフウワも含めて10人だ。でも、確かに妖気を10個感じる。

「厄介だな」

妖気に鋭いソウマが気づかないはずがない。絶対に、彼らの内1人がブラックスのメンバーだった。

「フウワ」

「な、なんだ」

「これからやむを得ず過去の仲間を傷つけてしまうかもしれない。覚悟は出来ているか」

「どうせもう仲間じゃないし、そんな覚悟はとっくに出来てる」

「ここからは散ったほうがいい。気をつけろ」

そこは、木々が鬱蒼と茂る林だった。ソウマは圧倒的に有利になるが、まず密林での戦いなんてしたことがない。

「安心しろ。ピンチの時は助けるから」

そうとだけ言って、ソウマは林の中に入って行ってしまった。こうなったら、覚悟を決めるしかない。思い切って枝に乗ると、ちょっと揺れてびくっとしたが、ちゃんと乗れた。ここから木の枝に素早く飛び移るのはやっぱり難しいが、地形のおかげで攻撃は全てかわすことは出来ている。でも、この不安定な足場でどうやって技を出すのは難しそうだ。どうやるのかは、ソウマを見て判断したほうが良さそうだ。自己流でやっても失敗する予感しかしない。

「リーフクロー」

ソウマは木の枝をしならせ、勢いよく相手に近づき、武器を壊した。

「む、難しそうだ」

「近距離は難しいぞ。空中での遠距離の方がよっぽど簡単で当てやすい」

「く、空中で遠距離!?自分も吹っ飛ぶじゃねえか!」

「普通は後ろに飛ぶ分も考えてやる。でも、テールハンドでやればそんな心配も無い」

「そ、そんな、こと、言われても」

避けながらの会話は途切れ途切れになってしまう。しかも、あまり遠距離は使いたくない。半妖なので、元々の妖力が少ないのだ。ソウマは気づいていないのだろうか?

「リーフカッター!」

見本を見せてくれたようだが、できる気がしない。

「どうしても出来ないのか…。じゃあこうすればいい」

ソウマは私にジャンプしろと言わんばかりに目配せしたので、もうやるしかないと力いっぱい跳んだ。

「と、跳びすぎた!」

相手が豆粒に見える。こんなジャンプ力あっただろうか。

「大丈夫だ。キャッチするから。やってみろ」

「もう!なんでこうなるの!カッターウインド!」

「一般的な技だな」

「そんなこと言ってる暇があったら早く受け止めて!」

「分かってるよ」

ソウマは素早く私の落下点に移動し、ジャンプして空中で私を受け止めた。スインの話を聞いた時は何やってんだと思ったが、決して人ごとではなかったし、なんかデジャブだ。

「よっと」

ソウマは回転して、うまく枝に着地した。

「助かったけど、ちょっと回転は酔いそうだった…」

「あ、ごめん」

「ありがとな」

ときめいている場合ではないけど、やっぱりほおが熱くなってしまう。

「大体分かったか?」

「うーん、まあ、分かったかな」

「じゃあ、自分でやれるな」

「えっ?」

「着地の練習も兼ねて。敵の前で長々とレクチャー出来ない」

「やる努力はする」

「俺は敵の武器を壊すことに専念するから」

ソウマは遠くに行ってしまった。まず、ジャンプして、技を出す。

「カッタートルネード!」

勢いよく竜巻が相手に向かっているのを確認した後は、木の枝を探し、着地しなければいけないのだけれど…。

「ここ木が無い!」

運悪く、丁度落下点に木がなかった。

「こうなったら、テールハンドで!」

かなり無理矢理だが、テールハンドで丈夫そうな木の枝を掴み、長さを一気に短くして木の枝に降り立った。

「なんとか、助かった…」

テールハンドなしで空中を移動するソウマやスインの言っていたアルマジロの凄さを身をもって実感した気がする。突然、空気が変わった。

「本気を出したようだ」

気づけば、ソウマが隣にいた。本当に気配がない。

「ブラックスの奴以外は全員あの竜巻と俺の攻撃で倒したが、あいつは別格だ。防御力がかなり高かった」

「私、行くよ!」

テールハンドを使いながら、私は妖気の感じる方へ向かった。

「気をつけて行けよ。どんな攻撃を仕掛けて来るか、分からないからな」

勢いよくそこに向かっていると、さっき掴んでいた木が倒れた。

「攻撃?この距離から?」

もしかしたら、スインの様に狙撃に優れた人なのかもしれない。自分の掴んでいる木が倒れ始めた。

「やべっ」

慌てて次の木の枝を掴み、そちらに乗ったら、自分に向かって攻撃が飛んで来た。

「位置を把握された…」

自分はスインではないので、遠距離攻撃で応戦することなんて出来ない。だから、近づく必要があるのだが、相手もそうはさせてくれない。

「思ったより厳しい戦いになりそうだ」


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