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フォニックス 運命の始まり  作者: ことこん
第五章 二つの依頼
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プロローグ チーム編成

 7月。フォニックスには相変わらず大量の依頼が来ていた。しかし、それが真実とは限らなかった。

「はあ。これも嘘」

私の特殊能力である嘘見抜きを使って、それらを見抜いていた。世の中、誰かを陥れようとする人もいるものだ。特にこの世界ではその割合が高い気がする。

「でも、本当の依頼も多過ぎて、一件一件やっていたら追いつかないな」

「本当だね。6人だし、3人ずつに分かれてやるのはどう?」

アインは、みんなに敬語じゃなくていいよ、と言われたため、タメ口で話すようになった。

「それもありだな。みんなに相談してみるか」


 「いいんじゃない?一件に6人は多すぎな気もしてたし」

みんなに相談すると、案外あっさりと承諾された。

「メンバーはどうするの?」

「そうだな…パワーバランスもある程度考えないといけないから…スインとフウワを別々にして、スインチームにソウマとアイン、フウワチームに俺とエントでどうかな?」

「うーん…そうすると、フウワチームが地属性に弱くなっちゃう」

「じゃあ俺とソウマを逆にするのは?」

「とりあえずそれでいいと思うよ。やってみなきゃわからないことだってあるだろうし」

「それじゃあ決定だな」

一応ホワイトボードに書いておいた。

「次は、どの依頼をするかだな」

「火鼠に関する依頼と、氷猫についてがいいんじゃないかな。スインチームは火鼠、フウワチームは氷猫で。属性も悪くないしね」

「そうと決まれば…」

「待って!トイレ行ってくる!」

「エント…」

「でも、準備したん?」

「あ」

「駄目じゃんかー」

とりあえず、準備をすることにした。


 「いざ、出発!」

「待て!」

「今度は何!」

「弁当忘れんな!毎回言ってるだろ!」

「あ」

「何やってんの…」

弁当を鞄に入れた。

「今度こそ!出発だ!」

「頑張ってね!」

「そっちも!」

フォニックス初の分かれての任務が始まった。


 スインチーム。こちらはずっと歩いていた。

「遠すぎるぞ!」

「もうすぐ出迎えがくるから我慢して」

急に風が吹き始め、やがて大きな鷹に乗った人が現れた。

「遠くからお越しいただき、ありがとうございます。この街に住んでいる、クミルと申します。実は、この街では火事が多発しているのですが、残った妖気から火鼠だと特定いたしました。それを皆さんに倒していただきたい」

「でも、どうやって探すんだ?」

「火事現場から探すしかありませんね…」

「うーん、ちょっと厳しいかな…だれか、匂いを辿れる人がいればいいんだけどなあ」

「それなら、イネイさんに聞いてみたら?もしかして、知っているかも知れないし」

なかなか骨が折れそうな任務だ。

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