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フォニックス 運命の始まり  作者: ことこん
第三章 ロスト団との戦い
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第四部 五月雨の中で

 その後、私たちは合流し、さらに先へと進んだ。急に雨が降り始めた。しばらく歩いていた。そんな中、先程のあの感覚が忘れられず、ずっと考えていたら、誰かに当たった。

「あっ…ごめ…」

言葉が途中で途切れてしまった。そこには、忘れられない姿があった。

「ギーヨ様!」

「お久しぶりです。ずいぶんと大きくなりましたね」

「そりゃあ、あの時7歳ですし…」

「ね、ね、猫の国王!?」

「アイン、猫の国王と知り合いなのか?」

「…色々あってね」

「お忙しくないのですか?」

みんなが騒ぎ立てる中、ソウマさんが最もな事を言った。

「大丈夫ですよ。それより、先へ進んでください」

言われた通りに、先へ進むと、今までの倍はありそうな大きな部屋に出た。急に照明が付いたかと思うと、1人の男がこちらに歩いて来た。

「よくぞここまで来られましたね。でも、私ではどうでしょう?」

また、不思議な気分に襲われた。しかし、向こうは一筋縄ではいかなかった。

「本能で戦っている様ですが、それでは限界が来ます」

彼は私を弾き飛ばした。

「私はナノガ」

地面に落ちる寸前で、私は誰かに支えられた。後ろを見ると、ライトさんがいた。

「大丈夫か?」

「大丈夫です」

駄目だと分かっているのに、体が勝手に動き出した。ナノガが爪を出し、私に襲いかかって来た。覚悟を決めて目を閉じた。ザン、と音がしたのに、私は何とも無かったので、不思議に思って目を開けると、ソウマさんがいた。

「ソウマさん?」

「大丈夫?」

自分が怪我をしているのに、人の心配をしていて良いのかと、アインは逆に心配になった。

「こうなったら、やるしかないのかなあ」

ソウマさんが急に光り出したと思ったら、ナノガに突進して、近くにいったかと思うと、爆発した。

「ソウマ!」

だんだんと煙が引いていくと、様子が見え始めた。ナノガは倒れていて、ソウマさんはかろうじて立っていた。

「ソウマ!無茶すんなよ!」

「大丈夫だよ、これくらい」

「何がこれくらいだよ!大怪我して自爆して…それより、怪我見せてよ」

「嫌だ」

「何でだよ?」

「…みんなに嫌われる気がして…」

「大丈夫だって!見せろよ!」

それでも見せないソウマさんに痺れを切らしたのか、エントさんが力尽くで見ようとした。力はエントさんが圧倒的に強いらしく、すぐに抑えられた。エントさんがソウマさんの服の袖をめくると、傷だらけだった。

「嫌われるも何も、逆に心配だよ、どうしたんだ?この傷」

「…」

「まあ、無理に答え無くてもいいけど」

その後、病院で処置を受けてもらった。

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