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フォニックス 運命の始まり(年明けより大幅改稿予定)  作者: ことこん
第二十二章 No.3
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プロローグ イネイの弟でございまーす!

 1月になり、オスコさんから知らせが届いた。その内容はこんなものだった。

フォニックスへ

見つけてやったぞ、ブラックスの本拠地と支部。その地図を入れておいたから、無駄にせずに利用するんだな。というか、この力を使うの結構大変だったんだぞ。あんまり気安くしろとか言うんじゃないぞ。

オスコ

つまり、ようやくブラックスの本拠地に乗り込める機会がやって来たわけだ。とりあえずは、2つある支部を崩してからだけど。とはいえ、先月の骨折が治っていない僕は今月いっぱいは無理そうだ。病院でラテラフさんにまたかと呆れられ、たくさん検査をし、結局は左腕の骨が折れていただけだったけど、処置をしてもらって今に至る。僕を見る度に、ムルル君は申し訳なさそうな顔をする。今日も例外ではなかった。

「ムルル君のせいじゃないってば。僕だけでも狙われてた訳だし」

「でも…」

僕はムルル君を片手で抱き上げた。ムルル君も驚いていたけど、1番驚いていたのはエント君だった。

「どうしたの?エント君」

「いや、あんなに力がなかったソウマが片手でムルルを持てるくらいになったんだなって」

「そりゃあ僕も毎日成長していくひまわりを跳び越えたり、コウのお米の精米を手伝ったりしてたし」

みんなにはあまり伝わっていないような気がしたけど、よくあることなので気にしない。それより、問題なのは…。

「地図に書いてあるけど、なんだ、このセキュリティ。俺たち、こんなの知らないぞ。ハッカーじゃなきゃあ…」

そう。そんな人、会ったこともないし聞いたこともない。しかも、そのセキュリティは3箇所全てに設置されている。どうしても、ハッカーが必要になってくる。一体どうしようかと右手で箸を使っておでんを食べながら思った。すると、イネイさんが笑顔でこちらに来た。

「それなら心配いりませんよ。なんせ、私の弟がそれですから!」

自分のことでもないのに、イネイさんは自慢げだった。

「早速読んでみますね!多分、ウーベイのことだから速攻で来ますよ!」

イネイさんは部屋を出て行った。なんだか、問題が一瞬で解決され、不安になったけど、とりあえず今は考えないでおこう。

「そうなると、どこから攻めるか決めなきゃだな。だけど、オスコの情報量があんまり多くないな…」

オスコさんの地図に載っていたのは、場所とセキュリティについて、そしてどの箇所にも人が捉えられていることくらいだ。確かに、これではどうしようもない。

「仕方ないよ。あれくらい大きな力を使ってるわけだし、長くは持たないだろうね」

その時、勢いよくこちらに向かってくる妖気を感じた。一瞬ブラックスのメンバーかと思ったが、敵意は感じられず、むしろ興味が強く感じられた。近づいてくると、みんなも感じとったようだ。

「もう来たようです。ちょっと変わってますが、どうかよろしくお願いします」

イネイさんもちょっと変わってるような気がするけど、1番僕が人のことを言えない。その時、勢いよくドアが開けられ、誰かが入って来た。

「初めまして!ウーベイでございまーす!」

どこか愛嬌のある口調で、多分年齢はアインちゃんくらいだ。そして、僕よりも背が高い。ここで一つ言わせてほしい。僕が低いんじゃ無く、みんなが高く、家具などがそれに合わせて作られているだけだ。僕でも150センチはあるのに、みんなが170センチを越えるからだ。特に、フウワさんは180センチくらい。本当にどうかしてる。

「フォニックスさんですね!姉がいつもお世話になっているのでございまーす!」

「ど、どうも」

「あなたがライトさんですね。ライトさんだったら、姉を任せられるのでございまーす」

「ちょっと、ウーベイ!」

「ははっ。冗談でございまーす。それよりも、セキュリティの話ですが、僕に全面的に任せてもらっていいので!フォニックスさんは普通に行ってもらっていいのでございます!」

どうやら、『ございます』が口癖のようだ。僕はどっちにしろ行けないけれど、何かしたいと思い、片手でみんなの荷造りをすることにした。


 30分後。ウーベイ君はてくてく歩いて来た。

「セキュリティ解除はいつでも可能となりました!こんなヤワなセキュリティ、僕にかかれば楽勝でございます!あと、この狐の国の支部から行った方が良さそうでございまーす!」

「ありがとう、ウーベイ。よし、じゃあ出発だ!」

「待つのでございます!」

「ん?なんだ?」

「これを持っていくのでございます!セキュリティ解除のタイミングを知らせるので、耳につけておいてください!」

「ああ。わかった。行ってくる!ツーハ!コウ!イネイ!ウーベイ!ソウマ!」

ソウマさんがウーベイ君より後なのはどうかと思ったけど、今はそれよりも目の前の任務だ。いよいよ敵地に乗り込む。戦いは今まで以上に激しくなるだろう。私は、決意と共に門をくぐった。

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