買い物をした。
母へのお土産はどれにするか、かなり迷った。手首に着ける物だと邪魔になりそうだし、ペンダントも、これといった物がなくて、結局、いつもの父のお土産のように、服を買うことにした。
服屋に行って、母とラディの服を買った。それから、アルディクの服も買った。
アルディクは遠慮していたけど、着替えが必要だからと言って強引に着せた。
今まで着ていたのはノイド村で貰った服なので、少し大きかったのだ。
自分用にも何か買おうかと思ったけど、これといって欲しい物がなかった。また来れるからいいやと、買うのをやめた。
商会に戻ると、父が待っていた。思ったよりも、買い物に時間がかかってしまったようだ。
商会を出ると、スーシェさんとはお別れだった。次の仕事は、父とは一緒ではないそうだ。
スーシェさんに今までのお礼を言って、家に帰るのを見送った。ずっと一緒に旅してきたので、いなくなって寂しかった。
宿に戻り、クーちゃんを鞄から出して、買ってきたアクセサリーを首に着けた。
革のベルトに、小さな色石が付いた物だ。青い石が、クーちゃんの黒い身体によく映えた。
「クーちゃん、よく似合うよ」
「クルル」
クーちゃんが嬉しそうに鳴いた。
父とアルディクも、似合ってると褒めてくれた。
その後は、父に、母たちに買った服を見せた。
父は、自分も服を用意していたのに、と言ったけど、たくさんあっても困らないだろうということになった。
その後は、昼食を部屋で摂った。
スーシェさんがいないのが、変な感じだった。




