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セイリア村を出発した。
次の日も、朝食を大人とは別の部屋で摂って、その後に広場で店を開いた。
いつも通り、ほぼ物々交換で売られていく。
その間、私とアルディクはアサンたちと一緒にいた。そこに、村の子供たちもやって来て、恒例の質問攻めにあった。
店を片付けると、出発の準備をすることになった。
子供たちが、もう行っちゃうの?と、引き止めたがって困った。
また来るから、と約束して、なんとか放してもらった。
出発の時は、賑やかに送り出してくれた。
こうやって行商の旅をしていると、村にいる時間はあっという間だなぁと思った。
見送る姿が見えなくなると、アルディクの耳が寂しそうに垂れていた。 だからクーちゃんを渡してあげると、耳がピンと立って元気になった。
村が見えなくなってしばらく経ってから、クーちゃんを空へと放った。
飛んでいるクーちゃんを見ながら、自由気儘な旅もしてみたいなぁとちょっとだけ思った。




